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2017年10月25日 (水)

【BUCK-TICK】<お台場J地区特設会場ライブレポ>「明日からまた音楽と共に生きていこうと思います」◆デビュー30周年記念の野外ライブ2daysをWOWOWで10月28日(土)に楽曲ノーカットで一挙放送!

REPORT - 16:32:30

1987年9月、衝撃的なインパクトをもってメジャーデビューし、1989年にアルバム『TABOO』でチャート第1位を獲得、トップアーティストの仲間入りを果たしたBUCK-TICK。

以降も不動のメンバーで日本のロックシーンに絶大な存在感を残し続けてきた彼らが、今年デビュー30周年を迎えたことを記念し、9月23日、24日に東京・お台場J地区特設会場で単独野外ライブ「“THE PARADE” ~30th anniversary~」を開催した。

それぞれ“FLY SIDE”、“HIGH SIDE”という冠のもと異なるセットリストで行なわれ、合計約2万人を動員した二日間の模様を、10月28日にWOWOWにて楽曲ノーカットで一挙放送する。5人のパフォーマンスはもちろんのこと、それぞれの個性を存分に活かしたヴィジュアルや、野外ライブならではの空撮映像も必見だ。

 

「THEME OF B-T」をSEに、デビューから現在までの歴代のアーティスト写真が映し出されたオープニングを経て、この記念公演の幕開けに相応しい「STEPPERS -PARADE-」が初日の1曲目を飾った。

新旧様々な楽曲が繰り広げられていく中、「30周年なので、30年前くらいの曲をやりたいと思います」と櫻井敦司(Vo)が告げ、1987年発表の「ILLUSION」が披露されると、拍手が湧き起こった。

さらに、星野英彦がアコギを奏でた「ミウ」、今井寿(G)もステップを踏み、皆で踊り明かした「Django!!! -眩惑のジャンゴ-」などが披露され、圧倒的な迫力と存在感を放つ「夢魔 -The Nightmare」をもって本編を終えた。

アンコールでは、「LOVE PARADE」で9つものミラーボールが輝き、お台場の観覧車が放つ鮮やかな光や、ステージ裏を電車が通過していく様、全てが相俟って、まさにパレードを思わせる素晴らしい景色を観ることができた。

そして〈御機嫌よう さようなら〉と歌う「DIABOLO」を最後に、「どうもありがとう。続きは今夜の夢でどうぞ」と、櫻井らしい言葉が贈られ、幕となった。

 

今回の記念公演のテーマでもある「FLY HIGH」でスタートした2日目。

この場所にお似合いの「THE SEASIDE STORY」や「ORIENTAL LOVE STORY」といった甘い楽曲に酔いしれれば、「スピード」では上手花道に櫻井、今井、星野、樋口豊(Ba)の4人が集結するというレアな一幕も。

続いて披露された「RENDEZVOUS ~ランデヴー~」では〈心から ありがとう〉と歌い、一礼した櫻井の姿が印象的だった。

「DADA DISCO – G J T H B K H T D –」「美 NEO Universe」など数々のダンスチューンで会場の熱を上げた後半戦だったが、ラストを飾ったのは「無題」。私たちをどこまでも深い闇の中に誘い、そして静かにステージを後にしたのだった。

 

アンコールでは

「昨日今日と、お祝いをどうもありがとう。

30年前、人生が、バンドが変わりました。

大好きな音楽を、このメンバー5人で今までやってこられて幸せです。

みんなの楽しそうな、儚そうな笑顔が素敵です。明日からまた音楽と共に生きていこうと思います」

と現在の心境を語った櫻井。

そして「新しい世界をみんなで生きましょう」と、最後に「New World」を披露し、共に未来に向かう姿を示してくれた。

去り際にヤガミ・トール(Dr)が「まだまだやります!」という力強い言葉を残した通り、BUCK-TICKの薔薇色のパレードはどこまでも続いていくだろう。

 

文◎金多賀歩美

写真◎田中聖太郎 

 

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■■■WOWOW番組情報■■■


BUCK-TICK 30周年 WOWOWスペシャル 
BUCK-TICK 2017 “THE PARADE” ~30th anniversary~


FLY SIDE   10月28日(土)午後4:00 [WOWOWライブ]
HIGH SIDE   10月28日(土)夜6:00 [WOWOWライブ]


収録日/場所:2017年9月23日、24日/東京 お台場J地区特設会場

 

★プロモーション映像とメンバーコメント映像を番組サイトにて期間限定で公開中!
【番組サイト】 http://www.wowow.co.jp/music/bt/

 

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<特集>
BUCK-TICK 30周年 WOWOWスペシャル


[ラインナップ]
BUCK-TICK Climax Together 1992   10月27日(金)夜6:00 [WOWOWライブ]
BUCK-TICK 悪魔とフロイト-Devil and Freud- Climax Together 2004  10月27日(金)夜8:00 [WOWOWライブ]
BUCK-TICK CLIMAX TOGETHER 3rd 2016   10月27日(金)夜10:00 [WOWOWライブ]
BUCK-TICK 30th anniversary WOWOW special program “THE PARADE”  10月27日(金)深夜0:00 [WOWOWライブ]
BUCK-TICK Music Video Selection 2016   10月27日(金)深夜1:30 [WOWOWライブ]










2017年10月23日 (月)

【ライヴレポート】<ベル 3周年記念 8都市11公演 ワンマンツアー~鐘の音三年、ぶらり旅。>10月15日(日)に東京キネマ倶楽部◆「バンドってすごくもろくて儚いもの。でも、この3年間でどんどん絆が固くなっている」

REPORT - 14:02:52

結成3周年を祝い、9月より始まった「ベル 3周年記念 8都市11公演 ワンマンツアー~鐘の音三年、ぶらり旅。」。同ツアーのファイナル公演が10月15日(日)に東京キネマ倶楽部で行われた。

 

 真っ赤なビロードのカーテンで覆われたステージ。二階踊り場のような舞台には、行き先を「東京キネマ倶楽部」と記したバスの停留所を設置。行き着いた空間は、昭和の香りを匂わせる劇場。旅人(観客)たちがぶらり途中下車した旅の場所は、3歳になったベルの誕生日を祝うために設えた舞台だった。今宵は、後ろまで人が詰めかけるほどの人たちが下車。これだけ大勢の人たちが期待を寄せて集まったということは、きっと何か事件が起きそうだ。

 

ライブは、ノスタルジックな香りを抱いた『ドラマ』から幕を開けた。哀愁を醸す音色と疾走する演奏が重なり、この会場を大きなタイムマシーンへと変え、楽曲に触れた一人一人を在りし日の思い出の場へ連れ出した。彼らの演奏が、心に隠していたいろんな思い出を甦らせる。身体は揺れながらも心はじんわり湿り気を覚えていたのは、そのせい…。

 

 軽快に跳ねた演奏が宴へ誘う合図だった。眩しいミラーボールの輝きに導かれた旅人たちが、気持ちはしゃがせる『週末レイトショー』へ飛び乗り、心地好く身体を揺らしだした。空へ向かい突き上がる無数の腕。誰もが掲げた両手を大きく揺らし、無邪気な子ウサギになって跳ね続けてゆく。

 

「まだまだ飛ばしていけますかー!!」。胸をグッと鳴らすギターの旋律を合図に飛び出したのが、『ジェラシー』。気持ちを揺さぶる演奏に合わせ、会場中の人たちが右へ左へステップを踏み出した。もっともっと求めたい。舞台上の4人が放つ哀愁浪漫な音色をもっともっと熱く打ち鳴らしたい。野太いギターの音が炸裂。一気に速度を上げ『家出少女』が咆哮を上げると、フロアー中の旅人たちが一斉に騒ぎだした。「聞かせろ!!」、ハロの煽りを受け会場中に渦巻いた絶叫。誰もが理性の箍を外し、宴の中自分らしさを解き放っていた。

 

 「本日は三周年記念公演になります。三年という時間を積み重ね、このツアーを通して成長を重ねた僕たちをここにぶつけていきますので、よろしく」

 

 雅な音色が場内へスーッと染み渡る。そこへ4人の歌と演奏が重なると、楽曲は艶めいた輝きを放ち駆けだした。誰もが夜の帳を華麗に舞う蝶となり、『万華鏡』の音色の上で熱狂の鱗粉をゆらりゆらりと撒き散らしていた。感情を揺さぶる雅で高揚した音色が、心を軽やかに舞い上がらせる。大きく広げた二本の腕は、華麗に飛ぶのに大切な熱をまとった二つの翼のよう。

 

夢人が奏でた、胸をグッとつかむ泣きの旋律。哀愁という物語へ一緒に飛び込もうと、ベルは切ない恋心を描いた『ビードロ』を演奏。この歌が、恋の痛みを知る人たちへ一緒に咽び泣こうと誘いをかけてきた。共に痛みや悲しみを抱きしめ感じていたのは、それでも求める気持ちを忘れられない熱い恋心。それを愚かと思うなら思えばいい。今宵は、痛い心を分かち合うことが無情の喜びなのだから。

 

「ここからアゲていこうぜ!!」、輝きへ向かい走り出した演奏。『ルフラン』に合わせ、大きく手を交差し、振り注ぐ熱に溺れてゆく旅人たち。攻める歌声と演奏が、隠しておきたい心の痛みを熱狂を通して消し去ってゆく。何時しか夢見心地で両手を振っていたのも、ベルが導いた魔法のせい?

 

「今日という日を心から楽しみにしていました。今日は全力でもてなしたい。今宵はベルの楽曲を舞台全部で彩っていきたいと思います」

 

心地好く跳ねた演奏に乗せベルが届けたのは、大人の色気を持った『飴と無知』。目の前の人たちを口説くように歌うハロ。いや、自分の情けない気持ちを晒しながら、同じ痛みや悩みを抱える人たちと彼らは手を繋ごうとしてゆく。伸ばした歌声の手をギュッと握りたい。それは、ベルが誘い込んだ恋の罠?。でも、こんなにも心が嬉しく濡れるなら、いくら罠に落ちても構わない。隠していた本音を吐き出すように「ゴメンネ」と繰り返すハロの歌声へ触れていると、その想いに溺れたくなるから不思議だ。

 

昂る正人のドラムビートと唸る明弥のベース、哀愁讃えた旋律を響かせる夢人のギター。その演奏が交錯する上で、ハロは「さよならは言わないで」「ごめんなさい」と、癒えない傷を抱きしめるように『ワスレナグサ』を熱唱。恋の行く末を嘆き悲しむよう、ハロは何度も「ごめんなさい」と歌いかけてゆく。その言葉が、隠していた恋の痛みを想い起こす。ときには、失くした恋を涙で抱きしめたくもなる。この歌が、その気持ちを導いたように…。

 

すべての悲しみや痛みを空へ昇華するよう、バラードの『Deneb』が悲しさを背負いながら響き渡る。今宵のハロは、哀しい恋物語の語り部。何時も以上に、ベルの歌に胸をギュッと締めつけられたのは、彼らがその痛みを心の奥から引き出し、嘆きや涙と一緒に改めて思い出として封印してくれるから?。上から下へと落ちる光の演出が、次々と零れ落ちる涙に見えていたのは僕だけだろうか?

 

「一秒たりとも目を離さないでください」、後半戦のライブは、熱狂を呼び起こす楽曲を次々投影。気持ちをウキウキ弾ませる高揚曲『涙傘』が作りだした、会場中の人たちがステップを踏みながら跳ね続けた光景。メンバーの動きに合わせ旅人たちも身体を揺らせば、サビでは、気持ちの導くまま誰もが軽やかに飛び跳ねていた。

 

「もっともっと」と熱く煽るハロ。「一番デカい声を響かせろ」、夢人のギターがザクザクとした音を刻み出す。一気に速度を上げ走り出した演奏。ハルの煽りに触発され、「バイバイバイ」と大きく手を振り全力で飛び跳ねる旅人たち。『バイバイ』が沸き上がる感情へ冷めない興奮を塗りたくってゆく。理性など彼方へ吹き飛ばし、思い切り頭を振るフロアー中の人たち。鋭く突き上がる腕も興奮の現れだ。

 

「頭の上で手拍子をしてください」の言葉に続き、ハロを筆頭に、メンバーそれぞれが旅人たちと「WOW!!「WOW!」と熱い絶叫のやり取りを交わしてゆく。ライブではお馴染みの光景だ。このやり取りを通し、一緒に心を交わさなきゃ『音見世ディスコ』を心底楽しめない。4人の熱いコール&レスポンスからなだれ込んだ『音見世ディスコ』では、ヘヴィ&フリーキーな、何より熱した演奏に触発され、誰もが心の野生を剥き出しに「WOO!」「WOW!WOW!!」と手にしたタオルを振りながら叫び狂っていた。

 

「咲けー!暴れていけるか!!」「殺レ!!」、力強く煽るハロ。その熱意を具現化するように飛び出したのが、ベル流ハード&ラウドナンバーの『哀愁エレジー』。牙を剥き出し煽る歌や演奏に刺激を受けたフロアー中の人たちが右や左に駆けだせば、我を忘れ拳を振り上げ、頭を振り乱していた。場内を目一杯使い暴れ祭ってゆく様が最高に楽しいじゃない。

 

「ここへ今日一番の声を置いていってもらおうか」、ハロの煽りに続き生まれた、メンバーらと旅人たちによる絶叫のバトル。熱した勢いを倍加するように流れた『地下室症候群』。演奏に合わせ屈伸してゆく様も絶景なら、ハロの振りに重ねるように突き上がった無数の拳の躍動も、熱狂止まない感情の様を映し出していた。

 

本編最後を飾ったのは、やはりこの歌だ。『やってない』に合わせ、高く突き上げた両手を揺らめかせ、誰もが熱狂の園で大輪の花を咲かせていた。ベルの演奏が巻き起こした大きな熱風を受け、揺れ続ける無数の手の花たち。激しく揺れる花たちのなんて華やかだったことか、熱狂の雫を浴びて咲いた花の輝きほど眩しいものはない。

 

旅人たちによる「ぶらり旅」のコールを受け、ふたたひ4人が舞台へ。アンコールの1曲目で演奏したのが、1stシングルの『ノンフィクション』。駆ける演奏に合わせ、場内にも笑顔で飛び跳ねる風景が広がってゆく。今宵はベルの3歳の誕生日。ここからはベル活動初期を彩った楽曲を中心に演奏。続く最新ナンバー『終わりなき旅』は、ベル流の青春パンクソング。共に声を上げ、一緒に飛び跳ね、誰もが歌に合わせ無邪気にはしゃいでいた。

 

気持ちをあの頃の青春模様へ連れ出したあとは、メンバーの煽りを挟み、一気に妖艶で情熱的な『厚化粧の女』へ。スリリングでハードボイルドな演奏に触発され、旅人たちが右へ左へくるくる廻ったりとフロアー中を縦横無尽に暴れ尽くしてゆく。熱した勢いのまま演奏はラストナンバー『スローエモーション』へ。スタイリッシュながら火照った熱を抱いた楽曲に刺激を受けた旅人たちが、手にしたタオルを振りまわし、無邪気に跳ね続けていた。互いに沸点に達した熱狂をぶつけあい、どんどん高みを目指し感情を壊してゆく。 「ご乗車ありがとうございました」。ハロの言葉が飛び出す頃には、共に熱狂の中で、イキきった満面の表情を見せてゆく旅人たちが、そこにはいた。

 

止まない声を受け、みたびベルは舞台へ。「バンドってすごくもろくて儚いもの。でも、この3年間でどんどん絆が固くなっていく。それも、みんながいなかったらここまで続いてないです。これからも僕たちの輪を大きくしていけたらと思います。まだまだ突っ走っていきます。お前らついてきてくれるかー!!」

 

最後にベルは、この空間を真夏のカーニバルへ塗り変えるように『真夏のバラッド』を演奏。楽曲が始まったとたん、手にしたタオルをクルグル振りまわし左右に走り出す旅人たち。灼熱の太陽の日射しにも負けない、それどころか、メンバーもフロアーにいる仲間たちも、一緒に身体中から興奮という熱を発しながら熱狂の中で溺れることに喜びを、最上級の興奮を覚えていた。降り注ぐ眩しい光以上の無邪気さを持って、誰もがこの瞬間無敵な存在となり大騒ぎに興じていた。その楽しさを打ち鳴らしてくれるのが、ベルのライブ!!。そう断言しても間違いない??!!

 

   「ホントに3年間ありがとう、そして4年目もお願いします。またライブハウスで、ゆくゆくはホールでまた遊びましょう」   

 

今後のベルだが。「2018年1月17日(水)に2ndフルアルバム『JUKE BOX』を発売」。同アルバムを手に、アルバムリリース記念のワンマンツアー「JACK POT」もスタート。このツアーの一貫として、2月3日には西川口Heartsを舞台に明弥バースデーワンマン「HAPPY BOY4」も実施。ツアーのファイナル公演は、3月4日に高田馬場AREAで行われる。

 

他にも、12月4日(月)福岡Drum SONを舞台にドラマー正人のバースデーワンマン「筑豊魂2017」を、彼の地元で開催。12月9日(土)には高田馬場AREAでベル主催のイベント「ベルリンピック’07 〜冬季番外編〜」を実施。ベル/GRIMOIRE/DOG in Theパラレルワールドオーケストラと、強烈な3バンドが出揃い、刺激的なライブを繰り広げてゆく。さらに、聖なる夜の前日となる12月24日(日)には、池袋サイバーを会場にベルX’mas 特別ワンマン公演「聖夜にSay!!Yeah!!!」も行われる。

 

他にも、10月21日より『ベル×Chanty×Develop One’s Faculties 全国スリーマンツアー「二進化十進法」』もスタート。数多くのイベントライブにも登場するように、これからのベルの動きへしっかり熱い視線を注いでくれ。

 

TEXT:長澤智典

 

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ベル Web

http://belle-web.info/

ベル twitter

https://twitter.com/belle__official

 

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★CD情報★

 

2018年1/17(水)発売

ベル セカンドフルアルバム

「JUKE BOX」

 

★LIVE情報★

 

・アルバムリリース記念ワンマンツアー「JACK POT」

                                     

1/27(土)札幌SPIRITUAL LOUNGE

1/28(日)札幌SPIRITUAL LOUNGE

2/3(土)西川口Hearts 明弥バースデーワンマン「HAPPY BOY4」

2/4(日)仙台HOOK

2/11(日)名古屋ハートランド

2/12(月・祝)大阪ボルケーノ

2/14(水)福岡Drum SON

 

ツアーファイナル

3/4(日)高田馬場AREA

 

・その他 ライブ情報

12/4(月)福岡Drum SON

正人バースデーワンマン「筑豊魂2017」

12/9(土)高田馬場AREA

ベル主催「ベルリンピック’07 〜冬季番外編〜」

ベル/GRIMOIRE/DOG in Theパラレルワールドオーケストラ

12/24(日)池袋サイバー

ベルX’mas 特別ワンマン公演「聖夜にSay!!Yeah!!!」

 

ベル 3周年記念ワンマンツアー『鐘の三年、ぶらり旅。』東京キネマ公演セットリスト

 

『ドラマ』

『週末レイトショー』

『ジェラシー』

『家出少女』

『万華鏡』

『ビードロ』

『ルフラン』

『飴と無知』

『ワスレナグサ』

『Deneb』

『涙傘』

1『バイバイ』

『音見世ディスコ』

『哀愁エレジー』

『地下室症候群』

『やってない』

-ENCORE-

『ノンフィクション』

『終わりなき旅』

『厚化粧の女』

『スローエモーション』

-W ENCORE-

『真夏のバラッド』






2017年10月13日 (金)

【ライヴレポート】 <MUCC 20TH ANNIVERSARY 殺シノ調ベ This is NOT Greatest Tour>10月9日(月・祝)、10日(火)中野サンプラザ

REPORT - 20:55:16

バンド結成20周年イヤーを爆走するMUCCが、9月にリリースしたオールタイム・セルフカヴァー・アルバム『殺シノ調ベ㈼ This is NOT Greatest Hits』を掲げて開催した全国ホールツアーMUCC 20TH ANNIVERSARY 殺シノ調ベ This is NOT Greatest Tour』のツアーファイナルを109日(月・祝)、10日(火)東京・中野サンプラザにて行った。

 

92年に『殺シノ調べ This is NOT Greatest Hits』のタイトルでセルフカヴァー・アルバムをリリースした大先輩・BUCK-TICKに敬意を表した、BUCK-TICKICONOCLASM」のカバーで幕を開けた最終日。

“キラーズ オーケストラ”と名付けられた8人のストリングス隊を加えた豪華編成でアルバム収録の名曲たちを披露。

ミヤ(Gt)のリードにSATOち(Dr)が力強いビートを鳴らし、YUKKEBa)の重厚なベースが重なると、ストリングスの美しいアンサンブルにも負けない逹瑯(Vo)の存在感ある歌声が広いホール会場に響き、超満員の夢烏(ムッカー)を魅了する。

 

結成20周年イヤーである今年は、春、夏とすでに2本の全国ツアーを完遂しているMUCC

MCでは、「今年、何度目かのツアーファイナルです。感慨深さもあまりないですが、ひとつ終わるということは次が始まるということなので、良いと思いますよ」と逹瑯(Vo)が微笑を浮かべ、「このツアーでしか聴けないアレンジを楽しんでください」と語ると、ピアノの吉田トオルを迎えた「最終列車」を気持ちいっぱいに歌い上げる。

 

グルーヴィーな演奏に逹瑯のシャウトが映える「1979」、壮大な演奏に乗せたエモーショナルな歌声が胸に迫る「雨のオーケストラ」と、この編成ならではの魅せる曲が続くと、「このツアーに関してはお前らが楽しんでるかとか、どうでも良くて。とにかく俺が楽しいんだわ」とツアーの充実を語る逹瑯。

「今年はこの曲に尽きるよね。作った時はこんな大事な曲になると思いませんでした」と披露した「家路」は、風景や感情を丁寧に描くピアノの旋律が美しくノスタルジックに響いた。

 

アルバム収録曲を中心に構成されたこの日のセットは普段のライヴハウスツアーと異なり、ミディアムテンポの聴かせる曲が多かったが、ライヴ定番曲である「名も無き夢」、「Mr.Liar」と激しい曲が続く終盤の流れは、MUCCの真骨頂。会場中が大きく声を挙げジャンプして中野サンプラザを揺らすと、「ハイデ」が美しく壮大なエンディングを作り上げた。

 

今ツアーを終えたMUCC1122日(水)に、MUCCの歴史と活動範囲の広さを物語る豪華22組が参加するトリビュートアルバム『TRIBUTE OF MUCC -[en]-』をリリース。

そして、1130日(木)からは、全国6都市で開催されるトリビュートアルバム対バンツアー『えん7』を開催。

さらに1227()には東京・日本武道館にて『20TH ANNIVERSARY MUCC祭「えん7 FINALin 武道館』の開催が決定している。中野サンプラザ公演では11月5日(日)横浜・7TH AVENUEにて、YUKKEBa)の生誕記念ライヴが緊開催されることも発表され、結成20周年イヤーのお祭り騒ぎはまだまだ終わらなそうだ。

 

文◎フジジュン
写真◎西槇太一

 

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Release information

 

■『TRIBUTE OF MUCC - [en]-』 11/22() Release!

バンド結成20周年記念トリビュートアルバム、参加アーティストは押しも押されもせぬ実力派揃い、圧巻の22組!

2CD:¥4,630+tax (MSHN-044045)

 

■『殺シノ調べ㈼ This is NOT Greatest Hits Now On Sale!

【初回生産限定盤 (CD+エムカード)】¥4,200+tax (MSHN-041)

<エムカード>

01.アーティスト写真待ち受け画像

02.メンバーコメント動画

 ※追加コンテンツとして『MUCC 20TH ANNIVERSARY 殺シノ調ベThis is NOT Greatest Tour』の密着映像を後日配信

【通常盤(CD)】¥3,000+tax (MSHN-043)

 

■ミュージック・クリップ集『The Clips track of six nine〜』 10/4() Release!

DVD:¥4,200+tax (AIBL-9382)

Blu-ray:¥4,900+tax (AIXL-85)

 

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Live information

 

Happy Birthday YUKKE 

11/5() 横浜7th AVENUE

【チケット料金】前売¥6,920(tax-in)

(問)DISK GARAGE 050-5533-0888

 

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■「えん7

11/30() 福岡DRUM LOGOS <出演: MUCC / THE ORAL CIGARETTES

【チケット料金】前売 ¥4,649(tax-in) ※ドリンク代別

12/3() なんばHatch <出演: MUCC / MERRY / DEZERT / and more…

【チケット料金】前売 ¥6,920(tax-in) ※ドリンク代別

12/5() 名古屋ボトムライン <出演: MUCC / FLOW / ROACH

【チケット料金】前売 ¥5,526(tax-in) ※ドリンク代別

12/9() 新木場STUDIO COAST <出演: MUCC / gibkiy gibkiy gibkiy / MERRY / and more…

【チケット料金】前売 ¥6,920(tax-in) ※ドリンク代別

12/18() 札幌PENNY LANE 24 <出演: MUCC / lynch.

【チケット料金】前売 ¥6,000(tax-in) ※ドリンク代別

12/20() 仙台Rensa <出演: MUCC / BAND-MAID / and more…

【チケット料金】前売 ¥3,920(tax-in) ※ドリンク代別

 

20TH ANNIVERSARY MUCC祭「えん7 FINALin 武道館

12/27() 日本武道館 <出演:MUCC / シド / GRANRODEO / THE BACK HORN / DEZERT / and more…

【チケット料金】前売 アリーナスタンディング¥8,920(tax-in) ※クロークサービス付 指定席¥6,920(tax-in)

 

★チケット先行予約★

(2)MUCCモバイルサイト虚無僧 DU MODE先行 10/13()12:0010/16()16:00

(3)MUCCメンバーズクラブ朱ゥノ吐一般会員先行(無料) 10/19()12:0010/23()16:00

 

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<Official Twitter> https://twitter.com/muccofficial 

<Official Facebook> https://www.facebook.com/facemucc 

<Official HP> http://www.55-69.com/ 

 

<MUCC 20TH ANNIVERSARY 97-17 “飛翔“> 特設ページ http://www.55-69.com/20th/ 

 

 








2017年10月10日 (火)

【ライヴレポート】<DEZERT LIVE TOUR ”千秋を救うツアー 2”>2017年10月8日(日)中野サンプラザ

REPORT - 12:00:09

 救いとは何なのか。救済とは何なのか。天下のWikipediaセンセイによると、それは【好ましくない状態を改善して、望ましい状態へと変える(達する)ことを意味する】のだという。

 

 では、ここからが本題だ。今春に行われた[千秋を救うツアー]を経たDEZERTが、再び8月より開始していた[千秋を救うツアー2]の千秋楽・中野サンプラザ公演。この場において、フロントマンである千秋が集った聴衆に対し、アンコールの締めくくりとして「「ピクトグラムさん」」を歌い出す前に、ある種の結論として述べた言葉。今回のレポートに関しては、敢えてまず最初にそれを明記することとしたい。

 

「キレイゴトを言うつもりは無いですけど、このツアーをやって確信出来たことがひとつあります。それは…僕が生きる理由でもあるけど、この僕の手が何処まで届くかどうか。誰に触れるかどうか。ただそれだけを、ただそれだけを求めて。ここから生きていきたいと思います。だからもし、積み上げてきたものが崩れ去ってしまっても。また、僕らと君とで遊びませんか。この手が、どこまで伸びるかどうか。大きさじゃなくて、場所でもなくて。この汚ねぇ声が、どこまで届くかどうか。それが一番大事なんです!」

 

 吐き出すように、叫ぶように語られたこの言葉の持つ意味。これは、昨今のDEZERTのことを語ろうとするならば、必要不可欠なものだと言えるはずだ。何故なら、今回の[千秋を救うツアー2]が始まる直前、彼はとある取材に際し以下のような物言いをしていたのである。

 

「僕は、ステージに立っているときに何時も虚しくて。だけど、去年あるときに思ったんですよ。考え方を変えたら、俺も不特定多数の人に向けて無の境地になれるのかなって。そうすれば、俺も少しは救われるのかなって。でも、やっぱダメでした。[千秋を救うツアー]の途中で「無理だ、俺」となっちゃって。だからもう、俺は誰かを救うとかそういうのはヤメにしたんです。今度の[千秋を救うツアー2]っていうツアータイトルも、別に意味なんてありません。時期が迫ってきて決めなきゃいけなくなって、メンドウだから単に2ってしただけ」

 

 半ば“投げやり”にも感じられた、この言葉そのままに。今思うと、[千秋を救うツアー2]の初日を飾った8月の恵比寿LIQUID ROOM公演は、良くも悪くも必死にあがき・もがきながら自己解放を図ろうとする千秋の姿と、そんな彼を寛容に受け止めバックアップしようとする楽器隊の頼もしい様子が、くっきりと浮き彫りになっていたような印象があったのだが…あれから約2ヵ月が経過して、事態は随分と変容していた。

 

 何故なら。不穏かつアンニュイな憂鬱さを漂わせながらも、やけに肉感的で躍動する音像に溢れた「おはよう」。来たる10月25日に発売が予定されている、DEZERT初となるシングルのタイトルチューン「幸福のメロディー」。冒頭にてこれら2曲を見聴きしただけでも、DEZERTが夏に観たときとは既に違う次元でライヴパフォーマンスを行っている、ということが明白だったからだ。

 

 当然ながら、DEZERTならではな良い意味での歪(いびつ)な部分はしっかりと残しつつも、ライヴバンドとして一丸となっている様や、自然体で自己解放へと向かう千秋の伸び伸びとした姿から、成長と変化を感じたのは何も筆者だけではあるまい。

 

 それでいて、何時も通りに変わらないところは歴然としてあり、熱を帯びた音の渦を次々と生み出すバンド側と、それに呼応するかたちで激しくアタマを振り回しながらカラダを揺らす観客たちの姿は、DEZERTとしての至って通常運行モードであった、とも言えるはず。つまり、彼らにとってこの中野サンプラザ公演は本来であれば“初の全席指定制ホールワンマン”だったことになるものの、その事実は最初から隅へと追いやられてしまっていたというわけだ。なんと贅沢にして、大胆不敵な話だろう。

 

 実際のところ、ダイナミックなロックチューン「大塚ヘッドロック」などを始めとして、何曲かでは1階席において俗にいう横モッシュが盛大に繰り広げられたほか、2階席でも飛び跳ねるオーディエンスたちの動きと連動して、床がバウンドするように振動するという事象が勃発。

 

 ホールらしい大掛かりな特効や、派手な演出などは見受けられず、ライティングについても何時も通りピンスポットを排除して明度よりも彩度を重視した場面づくりがなされていた今回のライヴについては、あくまでもバンドとファンによって生み出される空間そのものをリアルに堪能したい・堪能して欲しい、というDEZERTなりの強いこだわりが端々から感じられたのは間違いなく、その効果は最大限に発揮されていたと言っていい。

 

 なお、とかくDEZERTと言えば千秋の発する冴えた毒舌やら、異端なほどに刺々しいバンドとしてのイメージが先行しがちなところもありはするだろうが、いざその世界へ足を踏み入れてみれば、決してソレだけではないところが多々あることも、筆者としては忘れずに伝えておきたいところ。

 

 たとえば、このたびのライヴにて本編中盤に演奏された「「軽蔑」」は、曲調やその演奏内容だけを聴いていれば、なんならロキノン系が好きな人々にも響くのではないか?と思えるような面持ちを持っている一曲だ。

 

 タイトなうえに疾走感をもたたえたSORAのドラミング、軽快にドライヴする中で抜群の安定感をみせるSacchanの指弾きベース、精緻にしてエモーショナルなプレイで曲を彩ってゆくMiyakoのギターワーク、シャウトは一旦オアズケにしながら切々とした詞世界を美しく綴り上げる千秋の歌。この4つのファクターによって織りなされる音楽には、普遍性と説得力があるとこれまた断言出来る。

 

 むろん、どこからどうやって見てもDEZERTがヴィジュアル系に属するバンドであることは厳然たる真実であり、彼ら自身がヴィジュアル系と名乗ることに対しての誇りを持っていることもまず間違いないが、一般的に長くはびこり続けてきた「V系ってどうせ見た目だけで、音なんか所詮はコケオドシ的なモノなんでしょ」的なありがちすぎる既成概念だけは、DEZERTにはおおよそ当てはまらない。

 

 それゆえ、V系の中でもDEZERTはハミ出しっ子になりがちなところもあるが、逆に言えばアーティストたるものハミ出してナンボ。そういった意味では、この夜の本編終盤にて巻き起こった一幕は彼らの持つ特性を端的に表しいていた、とも言えそうだ。

 

「…なんか、ホールって別に良いところだとは思えません。もう、僕は我慢出来ないんだ。ルールなんてクソくらえ、などとは言うけれども、もちろんルールは大事です。(中略)でも、アブナイことしよっか?全責任は、主催者であるイベンターが取る(笑)。蹴散らそうか!何を?何でもいいさ。さぁ、どうするオマエら。好きなようにやってみろ。ただし、飛ぶなよ!!」

 

 その名も「「変態」」なる楽曲の演奏を始めるのにあたり、千秋がこう煽った途端。待っていましたとばかり、自席を離れた観衆たちが堰を切ったような勢いをみせながら、ステージ前へと大集結。

 

 警備スタッフのみならず、舞台まわりのスタッフまでもが揃って慌てふためく中、威風堂々とライヴハウスと見まごうような白兵戦的パフォーマンスを見せつけたDEZERTと、DEZERTを支持する人々の発していたヴァイブスは熾烈にして鮮烈だった、と言うほかない。

 

 一転して、興奮冷めやらぬ中でのアンコールでは、このライヴ当日に無料配布された「おやすみ」が安らかな雰囲気を生み出していたところも秀逸であり、そこからの「「遺書。」」から「「切断」」、さらに締めの「「ピクトグラムさん」」へと続いた怒濤の流れも圧巻でしかなく、DEZERTの真骨頂はここに極まれりといった風情であったのだが。ここで最後に、千秋が残した言葉も実に印象的なものだった。

 

「生きてるか!俺も生きてるよ。こんなバンドが好きな、普通でない人たち!これからもっと、嫌われていきましょう。そして、自分を好きになりましょう!!」

 

 救いとは何なのか。救済とは何なのか。その疑問に対するひとつの回答は、言うなればこの夜のライヴそのものであったのかもしれない。ここに来て真理に近い答えを得た彼らの行く末は、まさに未知数だ。生きる理由を再確認した、千秋とDEZERTが次に踏み出すあらたな一歩に幸多からんことを。

 

 

TEXT◎杉江由紀

PHOTO◎西槇太一

 

 

http://www.dezert.jp/

 










2017年10月04日 (水)

【ライヴレポート】WKWK PROJECT★ex.カメレオ:Kouichi&ギルド:宏一★9月29日(金)新宿LOFT初ライブ<WKWK LIVE Vol.1~Wコウイチと素敵な仲間達~>

REPORT - 12:07:12

9月29日(金)、ex.カメレオのKouichiと、ギルドの宏一によるWKWK PROJECTが、新宿LOFTにて初ライブ「WKWK LIVE Vol.1~Wコウイチと素敵な仲間達~」を行なった。

 

今年6月に惜しまれながらも解散したカメレオのKouichiと、ボーカリストの脱退によって現在は次に向けた準備期間中であるギルドの宏一。

そんな“Wコウイチ”がこのたび立ち上げた新プロジェクトが「WKWK PROJECT」だ。

両者ともにヴィジュアル系シーンで異色な存在を放っていた(もしくは放っている)バンドのリーダーなだけあり、はたしてどんな活動をしていくのか期待を集める中、2人がプロジェクトの初ライブとして発表したのが、今回の新宿LOFT公演である。

しかし、Kouichi=ベーシスト、宏一=ドラマーの2人ではライブができないということで、この公演には、TAKASHI(Gt.&Synth/ex.カメレオ)、鳴風(Gt./Fo’xTails)、LiN(Gt./ユナイト)、mitsu(Vo.)、TSUBASA(Vo./Thinking Dogs)が出演。

苦楽を共にした元バンドメンバーや、かつて熱戦を繰り広げた盟友だけでなく、ジャンルの枠を超えた手練れまでが集結し、チケット完売で超満員のオーディエンス達と熱い空間を作り上げていた。

 

18時30分。場内がゆっくりと暗転すると、スクリーンにWKWK PROJECTのオリジナル曲「Thank you」の

ミュージックビデオがフルバージョンで流される。そして、ステージに掛けられた紗幕越しに、2人のシルエットが映し出された。

そこへ流れてきたのは、彼らのオリジナル曲……ではなく、なんとKinKi Kidsの「愛のかたまり」。

名バラードをなんとも気持ちよさそうに熱唱した2人は、歌い終えると「これ、すごい空気になってますけど……」と宏一。

それにKouichiが「頑張りましょう……!」と返したところで、TAKASHIが登場。

カメレオの「↑アゲていこう歌↑」で、一気に会場のテンションを引きずりあげた。

再びWコウイチの2人体制に戻ると、「今日のために新曲を作ってきたのでここらへんでそろそろ僕らのオリジナルソングを……」

と披露したのは、タッキー&翼の「夢物語」と、またもやカバー曲(笑)。

とはいえ、振り付けはバッチリ完コピ、間奏では「ゴールデンボンバーさんの後輩だろ!?」というKouichiのムチャ振りから、宏一によるエアギターソロも飛び出し、フロアをおおいに盛り上げていた。

 

そして、いよいよオリジナル曲「Thank you」へ。ポップかつハートフルな曲調に乗せて、出会えたことの感謝を歌い上げると、ラストはステージを彩ったちびっこダンサー達と肩を組んでのフィニッシュとなった。

ここからはバンド形式でライブが進行していったのだが、セットリストはこの日の参加メンバーの楽曲を披露していくというものになっていた。

WコウイチとTAKASHI、鳴風、LiN、そしてmitsuの6人がステージに登場し、まず届けられたのはmitsuの「蛍」。

切なくも甘いサウンドとメロディーをフロアに放つと、Fo’x Tailsの「GLITTER DAYS」では、鳴風、TAKASHI、LiNによるトリプルギターが豪快に炸裂し、その勢いを高めるように、「お扇子を持っている人はいますかー?」というKouichiの前置きから、カメレオの「ダメ男」へ。

他にも、ギルドの「ウソじゃない」では、宏一が叩きあげるダンスビートの上で、鳴風が強烈なタッピングをかますと、LiNの「いただきます」の一言からなだれ込んだユナイトの「ice」では、フロアに激しいヘッドバンギングを巻き起こしていた。

 

MCでは、対バンをよくしていた頃に感じていたお互いの印象について話すメンバー達。

次々に飛び出す、今だからこそ話せる暴露トークで盛り上がれば、この日の出演者がどういう経緯で参加するに至ったのかを説明する場面も。

基本的にはこれまでの関係性から派生したものではあったのだが、TSUBASAに関しては、Wコウイチのインターネット配信をたまたま観ていて興味を持ち、それまでまったく面識がなかったものの、とりあえず連絡してみたことがキッカケになったそうだ。

なんとも現代的なエピソードに驚かされたが、WKWK PROJECTは共にステージを作るメンバーを募集中とのこと。

年齢は「下は6歳から上は72歳までOK」と半分冗談、半分本気で話していたので、興味を持った方は是非一度彼らにコンタクトを取ってみるのもいいかもしれない。

 

そして、mitsuに代わってTSUBASAがボーカルをとった中盤戦では、Thinking Dogsの「ハートビート」を披露。

力強くもパワフルなサウンドでフロアに爽やかな風を吹きこむと、「みんなの熱いハートを聞かせてください!」と、ギルドの「Buring Love」へ。往年のアメリカン・ハードロックを彷彿とさせる楽曲に、オーディエンスも歌い、拳を上げると、続けてカメレオの「ニート姫」へ。

曲中ではmitsuが持ってきたポテチをフロアにばらまくという、お馴染みのパフォーマンスも飛び出した。

そして、ボーカリストがTSUBASAから再びmitsuに代わり、ライブもいよいよ残すところあと一曲のみとなったところで、各出演者が一言ずつコメントをすることに。

その中でも、WコウイチによるMCは、彼らの関係性であり、今の思いがしっかりと伝わってくるものだった。

 

宏一「ボーカルがやめてしまうという事態になり、ステージに立てなくなりまして。

もちろん次を考えてはいるんですが、そんな中、くすぶっている僕を励ましてくれたのがKouichiです。

逆に、Kouichiを僕が励ますこともあって、元々仲はよかったんですけど、僕がネガティブになっていた時期にこういうお話をいただいて。

今日は素敵なメンバーと、素敵なみなさまとこうやってライブがでてきて、すごく幸せだなと思いました。

バンドのほうも、プロジェクトのほうもよろしくお願いいたします!」

 

Kouichi「音楽をやっていなかったらみんなに出会えていなかったなと思うと、音楽をやってきてよかったなと思いますし、幸せな気持ちになります。音楽は目には見えないものですが、音楽を通して、みんながワクワクする場所を作れたらいいなと思っていますので、引き続きよろしくお願いします、今日はありがとうございました!」

 

そして、「Wコウイチさんの願いを込めて」とmitsuが話し、WKWK PROJECTのオリジナルソング「Face to Face」へ。

この日、MCでmitsuが話していたのだが、彼が今回のライブに誘われたときに、「とにかくみんなが笑える場所を作りたい」と、Kouichiからこのプロジェクトに対しての想いを告げられたそうだ。

「Face to Face」は、まさにそんな彼らの想いを凝縮したものである。

離れていても音楽で繋がることができる──そんな思いをまっすぐに綴ったロックチューンを最後にフロアと分かち合い、大団円の中、初ライブの幕はおろされたのだった。

 

WKWK PROJECTは、10月22日(日)に大阪MUSEにて『WKWK LIVE Vol.2~Wコウイチと素敵な仲間達のハロウィンパーティー~』を、11月11日(土)には渋谷Star loungeにて「WKWK TALK LIVE Vol.1~Wコウイチと素敵な仲間たちのすべるかもしれない話~」、「WKWK LIVE 番外編 Vol.1~Wコウイチと素敵な仲間たち~」とそれぞれ題した2部公演を開催することをすでにアナウンスしているが、この日のエンディングで新たなライブを緊急告知。2017年を締めくくる一大イベントとして、12月29日(金)、TSUTAYA O-WESTにて「WKWK LIVE Vol.3 ~Wコウイチと素敵な仲間達~」を行なうことを発表した。

出演者はWコウイチを始め、新宿LOFT公演に参加していた鳴風、LiN、TAKASHI、mitsuに加え、佑聖、koyomi(Re:ply)、keiya(Purple Stone)、CHISA(アクメ)が登場することになっているが、まだメンバーが追加される可能性もあるとのことなので、引き続き、彼らのオフィシャルホームページ、ならびにオフィシャルツイッターをチェックしていただきたい。

 

待望の初ライブを大盛況に終えた彼らだったが、この日参加していた方、もしくはこのレポートを読んだ方のほとんどが、「WKWK PROJECTは、いわゆるセッションバンド的なものなの?」と思われただろう。

事実、この日のステージはそういった印象を受けるものだった。しかし、新宿LOFT公演翌日の9月30日(日)に行なわれたトークイベント「WKWK LINE LIVE 番外編~WKP初ライヴお疲れさまでした生配信!~」にて、その印象を覆す更なる発表があった。

それは、前述のTSUTAYA O-WESTライブの昼公演として、「WKWK STAGE Vol.1 絶望エクスチェンジ-WK-~Wコウイチと素敵なお芝居~」を開催するというもの。“STAGE”“お芝居”と名のつく通り、この公演はライブではなく“演劇”を行なうという、バンド出身の2人とって、未知の世界に挑戦するというものだ。この日のトークイベントに登壇した舞台の作・演出を務める坂田鉄平氏は、「ライブと舞台を融合させて、みなさんの普段は見られない姿をお届けるのを楽しみにしています」とコメント。

さらには、イベントにゲスト出演していたTAKASHIが「俺も出たいです!」と意気込んでいたこともあり、こちらの出演者の追加発表もありそうだ。

 

その発表も踏まえ、WKWK PROJECTとは、よくあるセッションバンドでも、Wコウイチによる音楽ユニットでもなく、彼らが謳っている「総合エンターテインメントプロジェクト」と受けとめることが最適解といえるだろう。

WKWK PROJECTは、ここから多くのチャレンジを繰り返し、そのたびに多くの人達を巻き込んでいくだろう。

しかし、あまり前例がなく、何が起こるかわからないプロジェクトなだけに、様々な活動に取り組んでいく2人を見て、「何がしたいのかわからない」と思う人もいるかもしれない。しかし、何が起こるのかわからないものほど、ワクワクするものもないはずだ。

そして、そんな一風変わった彼らの活動に興味を持ったあなたも、このプロジェクトの重要なメンバーのひとり。

ここから生み出されていく多くのワクワクを共有し、彼らと共に楽しんでもらえると幸いだ。

 


文◎山口哲生
写真◎木場ヨシヒト、SERINA

 

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【SCHEDULE】

 

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■10月22日(日) 大阪MUSE

 WKWK LIVE Vol.2~Wコウイチと素敵な仲間達のハロウィンパーティー~
【出演】

 Kouichi(ex.カメレオ)/
宏一(ギルド)/
Takashi(ex.カメレオ)/
鳴風(Fo’xTails)/
LiN(ユナイト)/
mitsu /

keiyaPurple Stone
【時間】OPEN 16:00 / START 16:30
【料金】前売 ¥4,500円(D代別)
【チケット】一般発売中!

 

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■11月11日(土)渋谷Star lounge
WKWK TALK LIVE Vol.1~Wコウイチと素敵な仲間たちのすべるかもしれない話~

【出演】Kouichi(ex.カメレオ)/ 宏一(ギルド)/ Nosuke(HighsidE)/ ハク(ユナイト)/ Akiji(KINGLY MASK
原宿本店)/ 鳴風(Fo’xTails)/ koyomi(Re:ply)
【時間】OPEN 13:00 / START 13:30
【料金】前売 ¥2,000円(D代別)
【チケット】申し込み受付中! お申し込みはこちら


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■11月11日(土)渋谷Star lounge

WKWK LIVE 番外編 Vol.1~Wコウイチと素敵な仲間たち~
【出演】Kouichi(ex.カメレオ)/ 宏一(ギルド)/ Nosuke(HighsidE)/ ハク(ユナイト)/ Akiji(KINGLY MASK
原宿本店)/ 鳴風(Fo’xTails)/ koyomi(Re:ply)
【時間】OPEN 17:30 / START 18:00
【料金】前売 ¥4,000円(D代別)
【チケット】申込み受付中! お申し込みはこちら


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■12月29日(金)TSUTAYA O-WEST

WKWK LIVE Vol.3 ~Wコウイチと素敵な仲間達~

【出演】Kouichi(ex.カメレオ) / 宏一(ギルド) / 鳴風(Fo’xTails) / LiN(ユナイト) / TAKASHI(ex.カメレ
オ) / 佑聖 / koyomi(Re:ply) / keiya(Purple Stone) / mitsu / CHISA(アクメ) / And
more…??? WKWK
【時間】OPEN 18:00 / START 18:30
【料金】税込4,500円(D代別)
【チケット】先行受付中! お申し込みはこちら

※10月10日(火) 23:00まで

 

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■12月29日(金)TSUTAYA O-WEST

WKWK STAGE Vol.1 絶望エクスチェンジ-WK-~Wコウイチと素敵なお芝居~

【作・演出】坂田鉄平 
【出演】坂田鉄平 / 安田裕 / 仲井真徹 / 羽倉りえ / 奈菜 / 佐倉綾 / WKWK PROJECT…???/他

【時間】OPEN 14:30 / START 15:00
【料金】税込3,500円 (D代別)

【チケット】先行受付中! お申し込みはこちら

※10月10日(火) 23:00まで

 

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<Kouichi出演>
■10月8日(日) 枚方 蔦屋書店・文学サロンVOL.8

ex.カメレオKouichi&ユナイト莎奈の「あなた達はなんのくくりですか?ぼくたちは読書大好きバンドマンです」
大阪の枚方 蔦屋書店で行われる秋の読書月間のイベントとして
Kouichi(ex.カメレオ)と莎奈(ユナイト)のトークイベントが開催決定。

【時間】 OPEN 14:30 START 15:00
【定員】70名
【場所】 枚方 蔦屋書店 4F イベントスペース http://real.tsite.jp/hirakata/ 
【参加費】
2,000円(税込)

【チケット発売方法】
イベント当日朝7:00より、枚方蔦屋書店3階ブックカウンターにて販売いたします。  
定員数に達し次第販売を終了いたしますのでご了承くださいませ。  
チケットのご予約・お取り置きはいたしかねます。
【主催】
 枚方 蔦屋書店
 
(問) 072-844-9000
http://real.tsite.jp/hirakata/event/2017/09/exkouichi.html  

 

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【HP】http://wkwk2-p.com
【Twitter】https://twitter.com/wkwk2_p
【LINE LIVE】https://live.line.me/channels/1503940

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2017年10月03日 (火)

【ライヴレポート】<INORAN B-DAY LIVE CODE929/2017>9月29日(金)新木場STUDIO COAST

REPORT - 18:42:19

ソロデビュー20周年を祝し、大胆なリアレンジを施したセルフカバーアルバム『INTENSE/MELLOW』をリリースしたINORAN。それに伴い、『INORAN SOLO 20TH ANNIVERSARY TOUR 2017 -INTENSE/MELLOW⁻』と題した全国ツアーを約1か月にわたり実施。9月29日(金)はその最終日にして、毎年恒例のバースデー公演でもあった。LUNA SEAメンバーのソロ活動を見渡しても、始動時と現在とを比べてもっとも大きな変化を感じるのはINORANで、だからこそ楽曲のリアレンジ、アプローチも声量も変わった歌唱の進化も味わい深く楽しい。しかし実は、根底にある熱さ、挑戦心、不器用なまでの真っ直ぐさはずっと不変だったのではないか? そんな問い掛けが脳裏をよぎる濃密な2時間だった。

 

会場は新木場STUDIO COAST。フロア上方では大きなミラーボールが存在感を示し、開演が近付くにつれ、ステージ上には少しずつキャンドルの灯りが増えていく。自然と手拍子は大きくなって、BGMに乗せてメンバーが登場。INORANは指でフロアを指し示しながら姿を現し、ギターを受け取った。硬く強い音色でコードを一人奏で始め、Ryo Yamagataのドラム、続いてu:zoのベース、Yukio Murataのギターが加わっていく。INORANが左脚をクイッと上げた瞬間、曲調が激しく変化。「Come Away With Me」に歌はなく、4人の放つ音と音とが対話するように重なり合って重厚なグルーヴを生み出し、熱はいやおうなしに高まっていく。「用意はいいか?」(INORAN)の掛け声に続き、「Spirit」へ。例えばこの曲は2001年リリースのAL『Fragment』に収録されている初期曲だが、大胆な変貌を遂げて『INTENSE』に収められていて、一聴すると新曲かと思わされてしまうほど。赤、青といった原色のライトが明滅する中、アッパーに攻め、畳み掛けていく。「Get a feeling」は熱い演奏の中でも落ち着いた歌を聴かせ、一瞬の暗転の後、「grace and glory」を披露。このライヴはライティングが全般的に美しく、空間を鮮やかに彩っていたのも印象深かったことの一つ。この曲では、アンプやドラム台に白く光る電飾を伝わせていて、パープルとグリーンのライの中美しく際立っていた。合の手を入れるように拳を突き上げて歌う観客とINORAN、バンドの呼吸もすべて合っていて、終盤を迎える頃にはステージとフロアが密な一体感で結ばれていた。

 

「Hey hey、Tokyo! 会いたかったです。 ぎょうさんおるなぁ。盛り上がっていくぜ! 行けるか!」(INORAN)と叫ぶと、「Awaking in myself」へ。後光のような幾多のライトを浴びながら歌い出したのは、美しく清らかなメロディー。演奏は激しく強く、情熱的に昂っていく。INORANもフロアもジャンプを繰り返し、音に身を委ねていた。ずっしりとした重量感と粘り気のあるグルーヴが心地よい「2Lime s」では、ネックをスライドさせて鳴らす譜面化できない音色に、色気が滲む。Murataが弓を駆使してプレイする前衛的なギターソロは枠にハマらない愉しさがあり、ワクワクとさせられた。「Daylight」、そして「千年花」も『INTENSE/MELLOW』でセルフカバーした新たなヴァージョンで披露。情緒的なメロディーは変わらぬままに、轟々と唸るようなヘヴィーなアンサンブルに、時を経て育まれたたくましさ、INORANの内的変化を感じた。「Shine for me tonight」ではアコースティック・ギターを奏でながら、凛とした歌声を響かせる。しっとりとした余韻を残して曲を終えると、キャンドルが揺らめく暗闇の中、大きな拍手が沸き起こった。

 

BGMに乗せ椅子や譜面台が運び込まれセットチェンジ。4人が位置に就くと、「Bar Mellowへようこそ!」とINORAN。ツアーの見どころとなっていたアンプラグド・セッションコーナーで、リラックスしたムードの中、まずは「no options」を披露した。観客の手拍子もリズムに組み込みながら、まさにステージとフロアが分け隔てなく一体となって音楽を奏でていた。INORANはギターのボディーの上で両腕を重ね合わせるようなラフな体勢で歌ったかと思えば、歯切れのよいカッティングを刻み始める。フロア上方には2つのシャンデリアが高い位置で輝いていて、まるでパーティーに招かれたような華やぎを醸し出していた。ギターを爪弾きながらのMCでは、「お酒飲んでますか? 今日の東京は和やかですね~。男いますか? なんでそんな後ろにいるんですか? 恥ずかしがり屋さんなんですか?  後で期待しちゃいますよ?」「美人さんが多いですね。僕は美人さんがクシャッてした顔が大好きです。後で期待しちゃいますよ?」などと軽妙なトークで笑わせ場を和ませると、「Sakura」へ。マラカスでRyo Yamagataが刻み始めたリズムにMurataのアルペジオが重なり、INORANはバッキング・コードを爪弾く。淡いトーンのライトが織り成す光景は、繊細なアンサンブルが生み出す儚げな美しさと相まって、五感に刻まれる思い出となった。時折鳴らされるウインドチャイムの音色はまるで星の瞬きのようにロマンティックで、夢見心地へと誘われた。Bar Mellowの試みについて、「どこかでまたできればいいね」とINORAN。約5年の活動を共にして来たバンドメンバーだが、「こういうの初めて。すごい新鮮」だと手応えを感じている様子。「こういう場を見せてくれた皆に感謝してます、ありがとうございます。“ラストオーダー”に一曲。皆に感謝の気持ちを込めて」との言葉に続き、届けたのは「Thank you」。INORANはシンプルにコードを奏でながら歌い、Ryoのカホーンが素朴なリズムを繰り出す。メンバーによるコーラス、フロアからの歌声が重なって厚みを増しながらも、リラックスした風通しのよいサウンドに酔わされた。お互いの存在に感謝し合い慈しみ合うような、温かい時間がひたすら心地よかった。

 

 ここで、u:zo仕切りのもと、お祝いタイムへ突入。INORANのソロ20周年及び誕生日を祝して、「ハッピー・バースデー」を会場と声を合わせて歌い始めると、INORANはそれに応えるように手を叩き、笑顔を見せる。すると大きなケーキが入場、「どうもありがとう! でもこのタイミングじゃないんじゃない? (蝋燭の火を)今点けてるしさ(笑)」と照れ隠しなのか毒づきながらも、大きく腕を広げ、フロアからの声をもっともっと!と求めた。「投げたら受け止めてくれますか? J(LUNA SEA)じゃないよ?(笑)」とのジョークにはドッと笑いが…。Jが毎年誕生日ライヴでケーキをフロアに投下することを踏まえての発言で、こんなちょっとした場面にも、バンドとソロ活動を両立した20周年の今のモードが良好であることが伺えて、うれしくなる(結局、ケーキを投げることはなかったが)。「47歳になりました。こんなにたくさんの人に祝ってもらえるなんて、俺は幸せです。今日地球上で一番幸せな人だと思います」と感謝を述べ、「こんな47歳の俺に、もうちょっと何かくれますか?」「強要することじゃないから、コンサートって。でもね、俺、欲しいんだよ!」と、更なる熱い盛り上がりをフロアにリクエスト。コール&レスポンスありきで曲が成り立つような「Ride the Rhythm」でなおのこと観客を引き込んでいった。事実、フロアから受け取った熱を原動力に、グルーヴは次第に生命力を帯びていく。抽象的な表現になるが、そこで鳴っているすべての音がまるで生き物のように大きく育っていくのをまざまざと感じたのだ。これまでも美しい景色をライヴで見せ続けて来た「Beautiful Now」は、何度聴いても色褪せることのない名曲。ギターを鳴らし振り下ろした手をそのまま高く掲げたり、フロアを指さしたりして、全身で想いを表わすINORAN。轟音ではあるが決して濁ることのない澄んだ音の重なりに聴き入る時間でもあった。

 

 いよいよライヴは終盤を迎え、「Rightaway」からは怒涛の展開。「ジャンプ、ジャンプ!」とシャウトして煽るINORANの姿からは、20周年を迎えてなお、その場に留まることなく高く跳びたい、遠くへ飛んでいきたい、新しい景色を見たい、という前傾姿勢しか読み取れなかった。フロアを2分割してのコール&レスポンス対決を盛り込んで全体の熱を高めた「Get Laid」は、どこまでも荒々しく。ラスト、声を長く伸ばして歌い終えると、そのまま「raize」へと雪崩れ込んだ。舞い降りた銀テープを観客が掴んで振り上げる様子は、2Fから見下ろすとまるで水面のように眩くきらめいていた。胸に手を当てるなどして、熱く歌詞を噛みしめるように歌っていたINORANは、やがてフロアに下りて右から左へと闊歩。観客はもちろん熱狂したが、それでもなお足りない、とでも言うかのように大きく両手を広げて煽り、熱を求め続けていた。しばしの間があって、再びギターを手にすると、INORANは本ツアーを回想しつつ、「皆の近くに行った時、皆の熱を感じて。『まだここに立ってられるんだな。20周年を越えても』という感想を抱きました」と、今後についても言及。「聴いてくれる人がいないと、音楽は成り立たないと思うので」とも語り、年末12月28日(木)・29日(金)のアコースティックライヴ(FCイベント)開催を発表。終演を待たずして次の約束を示しファンを喜ばせ、「まさか20年も歌い続けると思わなかったし、まさかこんな声が枯れる毎日を送るとは思わなかった(笑)」「不器用でも下手くそでも、想いは絶対伝えたほうがいい」と真摯に言葉を続ける。「どうやって伝えようか?」と方法に迷ったとしても、大事な人にはとにかく想いを伝えたほうがいいと熱弁し、「不器用でも下手くそでも、信じてやってきました。その積み重ねて今があると思うので」と、歌で、音楽で想いを伝えようとしてきた自負を覗かせながら、「それが、下手くそからちょっと下手くそが取れたぐらいの俺が言える、皆へのお返しのプレゼントです」と結んだ。率直で飾りのない言葉には強い実感がこもっていて、強く胸を打たれた。

 

メンバーとスタッフに労いの言葉を掛け、「素晴らしいお前たちがいるから、いつでもここはオープンしてる。また遊びに来いよ? それをこれからも全力で受け止めるつもりです」(INORAN)と観客に向けて宣言し、最後の曲「All We Are」へ。無数の白いライトに射られながら、優しく語り掛けるかのような、歌うような旋律を爪弾くINORAN。ひたひたと高鳴っていく想いをそのまま音にしたような、メリハリのあるエモーショナルなアンサンブルに惹き込まれていく。「最後、皆声出そうぜ!」(INORAN)という呼び掛けで、大サビでは会場全体が声を合わせると、多幸感に満たされていく。4人はステージ中央に集まって肩を組み、「また会おうぜ! どうもありがとう!」(INORAN)の挨拶に続き、深く長い礼をした。INORANは一人残り、「年末も会おうぜ!」と両手でハートマークを作り、笑顔でステージを後にした。

 

一方的にステージから何かを与えられるのではなく、ステージとフロアとが共に熱のやり取りをしながら高め合っていく、この光に満ちた場所を胸に、終演後、会場を出た後もそれぞれの居場所で生きていく――INORANは、この会場に居合わせた一人一人の心にそんな強さを与えようとしているように思えた。時には不器用にもがきながら、決して満足せず音楽的挑戦を重ね、20周年を経てなおINORANは新しい景色を熱く追い求めていくのだろう。そう確信する記念すべき夜となった。(取材・文/大前多恵)

 

 

Photo by RUI HASHIMOTO(SOUND SHOOTER)