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【sugar】◆スペシャルインタビュー◆8月3日開催の“1st ANNIVERSARY ONEMAN「どこにもない夜」”に向けて加速中の4人が語る、主催ツアー“sugar presents 滅裂ミキサー”のことやバンドの向かう先について

3月26日に待望の1stフルアルバム『なんでもない歌』をリリースし、改めてその大器っぷりをシーンに見せ付けたsugar。同作を引っ提げて、6月には主催ツアー“sugar presents 滅裂ミキサー”の開催も決定。彼らいわく「グチャグチャなイベント」が、東名阪をかき回しながら横断する。そして8月3日、Spotify O-WESTでの“1st ANNIVERSARY ONEMAN「どこにもない夜」”へ。大きな飛躍を予感させる季節の到来を前に、4人の思いを、そして旗振り役を託された新たなヴィジュアル系黄金期のヴィジョンを聞いた。


◆     ◆     ◆ 

売っているのはあくまで音楽



────Visunavi Magazineには前号に続いての登場となります。バンドの近況はいかがですか?

Nea:6月の主催ツアー“sugar presents 滅裂ミキサー”に向けて、新曲を制作している最中です。

────3月26日に1stフルアルバム『なんでもない歌』をリリースしましたが、リアクションはいかがでしたか?

Nea:関係者やバンドマンからの評価が高かったのが印象的でした。「この曲良いよね」って楽屋で話しかけられることが多くて。女の子はもちろんですけど、野郎から曲が好きって言われるのは嬉しいです。「ウチのけんたろうが作ってんねんから当たり前やろ」とは思ってますけど(笑)。

けんたろう:ギターにフィーチャーした感想を言ってもらえることも多くて。「大きい会場が似合うようなギターソロを弾くね」とか。「そりゃそうでしょ!」と思いつつ、その言葉が糧になってます。でも、俺はもっと女の子にモテたいです(笑)。

Siz:お客さんとバンドマンで好きな曲が分かれるのも面白かったですね。「クズ」みたいな歌モノっぽい曲はバンドマンから「渋くて良いね」って言われるけど、お客さんは「マゾ」「マヌケ」みたいにわかりやすく激しい曲が印象に残るみたいで。

────リリース後に印象が変わった曲や、ライヴで披露するなかで変化している曲はありますか?

けんたろう:ほとんどの曲は音源化前から演奏してましたけど、「マヌケ」「マゾ」あたりはノリがより固まったというか。ライヴによく来てる人たちの間で浸透していたものが、初めて観る人にも届きやすくなった感覚が明らかにありますね。

Nea:一番変わったのは「クズ」ですね。もともと作った時は、歌詞も切ないし、棒立ちで聴いてくれる曲やと思ってたんですけど、みんなイントロでめっちゃヘドバンしよるんです(笑)。でも、歌詞を見ながら聴いてもらえる環境になったことで、「めっちゃ良い歌じゃん」っていう意見をやっと得られたというか。内容が伝わるようになって、初めて「クズ」っていう曲が完成しました。

────アルバムのリリースイベントでは、昨年12月にも開催した“無限撮影会”を東名阪で敢行していましたね。ユニークな企画ですが、どんなきっかけで始まったんですか?

けんたろう:同世代のバンドは、ほぼほぼみんな撮影会をやってるじゃないですか。俺たちはどういうやり方をすればいいかなっていうのを色んな人に相談させてもらうなかで、「無料でやっちゃえばいいんじゃない?」って意見があって。「それ、イケてね?」と。

Siz:あくまで売ってるのは音楽だから、撮影会でお金を取るのは違うんじゃないかっていう背景があります。

────“無限撮影会”やトークイベントなど、アルバムリリース後は普段のライヴより密にお客さんと触れ合う機会が多かったんじゃないかと思うのですが、どんな時間でしたか?

Nea:ウチのお客さんは良くも悪くも曲だけを聴きに来てくれてるんかなって思ってたんですけど、撮影会をやったことで、こういうことも求めてくれてるんやっていう発見はありました。俺らの気分転換にもなったし。

諭吉:「sugar好きです」「この曲が好きです」って話してくれると、思いがダイレクトに感じられるのでモチベーションになりますね。

Nea:やっぱりリプライより肉声ですね。



────素朴な疑問なんですけど、そうしてファンと親交を深めることで、ライヴにおけるフロアの一体感が高まることってあったりするんですか?

けんたろう:どうなんですかね。俺、インストのあとにライヴするの恥ずかしいんですよ(笑)。インストでははしゃいでめちゃくちゃ喋っちゃうぶん、ライヴで会うと気まずいみたいな。

Siz:入口になるっていうのはありますよね。試しにインストに来てみたって子が、「今度はライヴにも行ってみます」って伝えてくれることもありますし。そういえば、インストで「「マヌケ」のイントロのスラップがめっちゃ良いです!」って言われたんですけど、あれはギターの音なんですよね(笑)。ライヴに来たことない子だとわからないのかなと思って。あそこのベースは別に地味なんですよ。

Nea:ライヴでも、たまに下手で咲いとるヤツおるな(笑)。

────それはその場でちゃんと訂正したんですか?

Siz:いや、「ありがとう」とだけ(笑)。



未知の味わいを生む主催ツアー“sugar presents 滅裂ミキサー”




────ここからは、先ほども話に上がった主催ツアー“sugar presents 滅裂ミキサー”について聞かせてください。まずは開催のきっかけを。

Nea:きっかけは、ぶっちゃけて言うと「箱、押さえちゃったよ」って上の人に言われたからです。でも、その日程に意味を持たせるためにどうしようという会議をめっちゃしたわけですよ。そこで、通常の対バンイベントだったら毛色が似てるバンドだったり客層が被ってるバンドを呼ぶと思うんですけど、今回はもうめちゃくちゃにしたいなって。音楽も見た目もキャラクターも違うバンドばかりを集めて、全部がごちゃ混ぜになった一つのイベントになったら面白いんじゃねえか、こんなグチャグチャなイベントが一個あってもいいんじゃないかと。

けんたろう:「対バンイベントで同じ毛色のバンドが集まるのも良いけど、コース料理だとしたら胃もたれするよね」って言ってた先輩がいて、その言葉もヒントになりました。

────その話を聞くと、“滅裂ミキサー”というタイトルにも納得感がありますね。

Nea:「Jam」のMVから伏線は張られてたんですよ。ミキサーで人形をグチャグチャにかき混ぜるシーンがあるんで、そこからミキサーというワードを抽出して。ただ、フルーツと牛乳を入れてスムージーが出来ました、みたいなことはもういろんなバンドがやってるから。想像のつかない味をお客さんに確かめてもらおうということで、支離滅裂の滅裂っていうワードを使いました。

────東京公演はO-WESTでの開催ですし、8月のワンマンの前哨戦とも捉えられそうです。

Nea:よくぞ気付いてくれました。俺らだけでもこの会場を埋められるんやぞっていうのを見せ付けられるライヴにしたいです。

────出演する各バンドの印象も聞かせてください。まずは先日ツーマンライヴも行ったTHE MADNAについて。

けんたろう:もともとギャ男だったんで、THE MADNAのメンバーがかつて所属していたバンドも聴いてました。俺は人見知りなところがあるんで今まではあんまり話しかけれなかったんですけど、この間のツーマンではやっと喋れて。ちょっとsugarと通ずる部分みたいなものを感じられました。抽象的だけど、本当に音楽が好きなんだなって。

Nea:けんたろうの言う通り、僕らは挨拶以外ほとんどメンバーとしか話さないんですけど、それが尖ってる風に見られてたらしくて、ツーマンの時に涼太さん(Vo)にMCでいじられました(笑)。尖ってるわけじゃないんですけどね。仲良くさせていただいて、後輩としては嬉しい限りです。

────CHAQLA.に関してはいかがですか? 前回のインタビューで、Sizさんがsugarに加入したきっかけはCHAQLA.のメンバーに紹介されたことだと語ってらっしゃいましたよね。

Siz:全員個性が強くて、イケてるバンドですよね。Bikkyくん(Dr)とは個人的によく遊ぶんですけど、落ち込んでる時や迷っている時に、助言をくれたり新しい考え方に気づかせてくれたりする。マインドも似てる人たちだし、もっとお互いに高め合えたら良いなと思ってお誘いしました。

────NICOLASはsugarがリスペクトを込めて招待したとのことですが。

けんたろう:NICOLASも、僕がギャ男の頃に聴いてたラインナップの一つで、青春のバンドです。やっぱり貫禄がありますよね。ライヴの完成度も高いし、メンバーの繋がりの強さも感じる。あと、ファンの人がいかついっすよね。

Nea:ファンも含めてカッコ良いバンド。

────そして、東京公演にはさらに2組が出演すると。まずは東京花嫁。

Nea:東京花嫁は令和のヴィジュアル系をやっているというか。今回出演するバンドのなかで一番時代に沿った戦い方をしてるように感じます。(黒神)神威くん(Vo)の見た目が可愛らしい感じなんで、キラキラした歌ものをメインでやってるんかなと思ってたんですけど、ライヴを観たら結構ゴリゴリで。観れば観るほど面白いバンドだなって。なので、歴は向こうの方が長いんですけど、新しい風要員として呼ばせていただきました。

────もう1組がビバラッシュですね。こちらもある種、突き抜けたバンドです。

Siz:陽キャですよね(笑)。僕らは陰な部分が強いからこそ、こういう機会に化学反応を起こしたいなと。ビバラッシュのお客さんに1人でも刺さればいいな。

Nea:想像してほしいんですけど、NICOLASが終わった直後にビバラッシュが出てくるイベントってめっちゃ面白くないですか? そういう面白さも届けられたらいいなっていう思いで誘いました。

────sugarとして、このツアーで挑戦したいことはありますか?

けんたろう:単純にバンド力をもっと上げたいっていうのが今の正直な思いなので、全部ワンマンぐらいの気持ちで準備をして、一皮剥けられればと思ってます。

Siz:カッコ良いバンドばかりなんで、彼らのライヴの作り方も観たいです。だけど、それに圧倒されてるだけじゃダメなんで、リスペクトを込めて倒しに行きたいですね。

────冒頭で新曲の話もしていましたけど、このツアーのタイミングでリリース予定ということですか?

けんたろう:ってことになりました。ライヴのことを考えながら作っているので、わかりやすく沸ける曲になってます。でも感動はさせたいっていうのは、曲を作るときにいつも考えていることなので。そういう展開も盛り込んで、まさに“滅裂ミキサー”と言えるものになる予定です。

諭吉:ファーストインプレッションで本当に面白い展開がある曲だなと思ったんで、完成が楽しみです。

けんたろう:ドラムレコーディングの前日まで曲がFixしてないっていうのがsugarあるあるなんですよね。



────諭吉さん、大変ですね。

諭吉:でも覚えるのは早いと自負してるので、大丈夫です。

けんたろう:頼りにしてます。

諭吉:頼りにしてください。

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