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【vistlip独占インタビュー】Zepp DiverCityでの18周年ワンマンを経て届けられるニューシングル「BET」と全国ツアーへ向かう“今しか見れない”バンド像をYuh・海・瑠伊の弦楽器隊が語る。


Yuhは真っ当なギタリスト、海は音に溶ける



────そんな「BET」に対して、瑠伊さん作曲の二曲目「OUROBOROS」はベースラインも躍動しています。

瑠伊:そうですね、大暴れです(笑)。

────ジャジーなアレンジが特徴的ですが、デモはどのようなイメージで?

瑠伊:最初は全然違う感じだったんですよ、実は。もっとHIPHOP寄りというか、打ち込み系だったんですけど、全然vistlipっぽくないなってことで、一回全部まっさらにして。そこからギターリフを乗せてみたり、「ロックンロール!」みたいな雰囲気のドラムを加えたりしたら意外とハマって。

────個人的には、Aメロのピアノのコード感に惹かれました。

瑠伊:ですよね。ピアノとかのシーケンスはピアニストの方にお願いして、探り探りで作っていきました。やりとりをする中で「ブラスを入れてみたらもっと面白くなるかも?」と思ってお願いしたり、色んな要素を足していって完成した曲ですね。

────ギターに関しては、サビのパーカッシブなフレーズが面白いです。

Yuh:ここ最近の瑠伊の曲はジャジーな曲やワウを使ったりする曲が多いんですよね。デモ段階であのフレーズが入っていたので、それを再現しました。

海:瑠伊の曲はギターがめっちゃムズいんですよ(笑)。デモを聴いて「なんだこれ?」って思いながら。毎回、ハードルが高いですね。

Yuh:瑠伊はしっかり各パートの内容も指定してくる。こだわりが最初からあるんですよね。だけど今回のソロは僕が自由に弾きました。レコーディングで自分が何を弾いたのかも全然覚えてないし、七夕のライヴもノリで。この先も、「OUROBOROS」で同じフレーズを弾くことはないと思います。わざわざ思い出して同じことをやるような曲でもないから。グランジやロックのイメージがある曲だから、マインドもそれに沿いたい。

瑠伊:良いね。良いマインド。

▲瑠伊

Yuh:ソロに限らず、縦の線を合わせようとか意識せず自由に弾けるのがすごい楽しかった。

────そしてもう一曲、lipper盤には「アメフラシ」が収録されています。すでに公開されている智さん&Tohyaさんへのインタビュー記事によれば、Yuhさんのアレンジへの貢献度が高かったんだとか。

Yuh:そんなことを言ってたんですか? 普通にやっただけなんですけど。

海:元は全然違うイントロだったんですけど、Yuhがリフを付けたんですよ。それで大幅にハードになって。

Yuh:あとは上物のディレイがかかってるフレーズとか。あのリフだけだといつも通りになっちゃうところに、この曲ならではの世界観を加えることができたと思います。「しっかりヴィジュアル系してんな」っていう曲ですね。「BET」「OUROBOROS」だけだと普通のロックバンドとしても通じるけど、「アメフラシ」があることによって、ちゃんと俺たちがヴィジュアル系の世界にいるんだってことが確かめられる。

────サビのツインギターの緻密な絡み合いも聴きどころですね。

海:初めにやろうと思ってたことが、Yuhと被っちゃったんですよね。基本、ウチのリードギターは彼で、僕は支える側で構わないからそこは譲って。そこから、少し耳が引っ張られるようなフレーズを考えました。ただこの曲、7弦じゃないと弾けないんですよね。本当に7弦を使いたくなくて……音作るの難しいし。「頼むからこれより音を下げないでくれ」ってTohyaに何度も言って、「ごめんね」とか言われるんだけど、わかってくれない(笑)。

────ちなみに、お互いのギタープレイに関して自身にはない強みや個性を感じることはありますか?

Yuh:海はやっぱり、音が特殊なんですよ。俺にはまったく無い感性を持ってる。音の作り方が独特っていうのは、独立以降より感じるようになりましたね。

海:僕が音やフレーズでこだわるポイントって、90%以上の人が気にしない部分だと思うんですよ。エンジニアさんとかにもそう言われたことがあって。それに対してYuhはすごく真っ当なギタリスト。メタルを通ってきて、リードギターで、作曲やアレンジもガンガンやるっていうギタリスト然としたギタリストですね。僕はできるだけ音に溶けていたいから、真逆です。

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