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【ビバラッシュ】ライヴレポート◆2025年09月14日(日)代官山UNIT<ビバラッシュ ONEMAN TOUR 2025 SUMMER RAMPAGE -FINAL->◆最高に“アゲ”な「夏の大暴れツアー」完遂!来る10周年へ向けて大躍進。「見とけよ! これから、デかくなってやる。ついてこいじゃない、進もうだ」

ビバラッシュが8月から全10公演にわたって繰り広げてきた“夏の大暴れツアー”、その名も〈VIVARUSH ONEMAN TOUR2025 SUMMER RAMPAGE〉。自らを“アゲみ集団”と称するビバラッシュにとって、夏はまさにうってつけの季節だ。そして、いよいよビバラッシュも結成10周年という大きな節目が視野に入ってきた中で、さらなるフェーズへと突入したとも言える今ツアーのファイナル公演を、9月14日、自身初となる代官山UNITで開催した。

ライブの幕開けは、ヴィジュアル系シーンでは他に類を見ない、メンバー4人揃ってのパラパラダンスからスタート。余談だが、真顔で踊り切る姿勢が本格的で、さすがのギャルマインドだと言わざるを得ない。しかし、バンドサウンドが鳴り響いた瞬間から、ビバラッシュが放つ圧倒的な空間演出はさらに一段階ギアを上げていく。「シェキラBANG-BANG!!」で見事に“参上”すると、まるで引き金を引くかのように会場のボルテージを急上昇させた。

「一緒に俺たちと始めよう、最強の伝説を!」――るいまる

早くもドロップされたのは、7月にリリースされた今ツアーのテーマソングとも言える「最強伝説」。豪快に噴き出すCO2と相まって鳴らされたエネルギッシュなロックチューンに込められていたのは、アイデンティティを大切に生きることこそが“最強”という強いメッセージ。これまでの活動の中で少しずつアプローチの仕方を変えてきたものの、 “自分らしくあれ”という軸は決して揺らぐことはなかった。「最強伝説」に続いた、ジュリアナ扇子が舞うダンサブルな「ダンシングソルジャー」や、終盤に披露された「サブリミナル・キッス」といった最新の楽曲たちの威力はもちろんのこと、新旧を織り交ぜながら、これまでにない程の曲数を詰め込んで満遍なくビバラッシュの歩みを辿っていくようなこの日のメニューは、10周年が見えてきた今、バンドのカラーや方向性にこれまで以上の明確さと確信を浮き彫りにするファクターだったとも言える。

中でも“旧”とされる楽曲たちは、バンドとしての成長をはっきりと映し出していた。たとえば、かつてダイナミックさを図るデジタルとバンドサウンドの融合という新境地を切り拓いたともいえる「マドモアゼル」、「それゆけ!バンギャルちゃん」ではポップなテイストはそのままに、サウンドはより骨太に進化していたし、パーミーの叩き出す力強いドラミングと貫禄ある幸村のギターソロによって原曲を凌駕するほどのパワフルさを見せつけた「Merry-Merry-Merry-Go!!-Round!!」。その間に披露された、祭囃子や和旋律を用いた「荒ぶれ!!祭囃子」「もろたでニッポン!」の流れも見事だったが、「もろたでニッポン!」に至っては、休みなくポジティブな言葉を挟みながら歌い上げるるいまるに、冬也がセンターで向き合ったシーンに思わずグッと来たのは、冬也がこの曲のリリースタイミングに加入したエピソードを彷彿とさせたからでもある。さらに、夏の終わりにちなんで披露された「最後の線香花火」は、切なさを宿した歌ものナンバー。先ほどまでの爆発力から一転し、繊細な音と歌で会場を包むという、ジェットコースター級の感情を自在に操れる部分にも、ビバラッシュの高い表現力が感じられた。

ライブが折り返しに差し掛かると、「ボトルシップ」の陽気さで「まだ夏を終わらせない!」と意気込み、冬也のスラップベースが炸裂した「FAKE OUT」、そして「持ってきたもの、“喰ワズ嫌イ”しないで喰ってやる!」のセリフから畳みかけた「喰ワズ嫌イ。」と、火力の強い楽曲を立て続けに投下。中でも「ギガラバチェリハート」では、るいまるがフロアに混ざるという体当たりぶり。「闇カワ#アゲみゾーン」では、「行けるかビバラッシュ! 行けるかDreamer! 俺の喉がぶっ壊れるまで!、かませパーミー!」と、るいまるがフロアから皆を焚きつける場面も。この、どこかなりふり構わぬ全力ぶり。もちろんこれまでも中途半端な姿など見たことはなかったのだが、この日はとりわけ“背水の陣”という言葉がふさわしいほどの気迫が感じられた。「サブリミナル・キッス」に続いて披露された「ヴィラン」では、「目の前に立ちはだかる敵に立ち向かうとき、俺たちがいる」と力強く語りかけていたことも印象的だったが、るいまる自身もまた、ビバラッシュという武器を手にして戦い続ける意志を表していたようにも思う。だからこそ、この日彼は何度も「行くぞ、ビバラッシュ!」と叫んでいたのかもしれない。そして、“お前の人生、お前が踊れ”の呼びかけの如く、自分の人生を必死に生きるといった強烈なメッセージを「踊らされた人生」というキラーチューンに乗せてぶつけていった。

ライブもクライマックスにさしかかり、幸村がつま弾くギターに乗せてるいまるは切々と話し出した中で、「俺たちの人生を見にきてくれて、ありがとうございます」と、人生で一番大事にしている歌い続けること、ステージに立つことを家族以上に見てくれているファンへの感謝を伝えていた。
「いつだってアゲで、いつだって楽しくて、いつだってみんなの太陽、ビバラッシュはそんなバンドだ。でも、俺が思う完全な太陽にはなりきれていない。「最強伝説」の歌詞にも書いた、“金輪際is最強”。俺は二度と揺るがない覚悟と、今を全力で生きる決意を持っている。大丈夫」――るいまる
それは決意表明でもあり、自らを鼓舞するような物言いだった。こうして、「君たちが、明日も強く生きていけるようにラストこの歌を贈ります。あなたたちのための歌です、受け取ってくれ」と披露された「等身大Dreamer」は、メンバーとファンとが“等身大”で向き合う誠実な1曲。曲中、「一緒に観に行こうぜ、どんな未来があるのか」という希望と、「俺たちの音楽聴いてるんだ、お前たちは最強だよ」という背中を押すメッセージに胸を打たれたのだった。

アンコールで再び登場したメンバーたちは、まずはトークを展開。ここでパーミーから、今ツアーより導入したオリジナルのドラムセットについて触れる場面があり、マットなブラックの塗装とオリジナルデザインのバスドラムヘッドが特徴のドラムセットを紹介した。これは、「10周年を迎えるにあたって、初めてドラムセットを買いました」と語ったパーミーなりの決意の表れでもあったように思う。そして、一時その場に座っていた観客を立ち上がらせるために「ナチュラルバイセコー」から始まったアンコールで披露されたのは、「ビリビリ」や「シワくちゃギャルうぇぽん」といったアッパーな楽曲たち。そして、一際圧巻だったのが、エンディングでのこと。
「見とけよ! これから、デかくなってやる。ついてこいじゃない、進もうだ」――るいまる
強く叫びをあげて、ラストを飾ったのはラウドな音圧をまとった「ギャングマーチ」。数年前に突如見せたハードな一面が、時を経て今、これほどまでに説得力を持つとは正直想像できなかった。これが、今のビバラッシュというバンドが秘めたる底力だと言ってもいいだろう。

ステージの去り際に一人ひとりがコメントを残した場面で、冬也はこのツアーに「君の心をつかんで放さない」という個人的なテーマを掲げていたと明かし、「これからは導かないといけない。迷わず進んでいきたい」と語った。パーミーは、4人揃って無事にツアーを完遂できたことをまず喜びながら、「ビバラッシュのかっこいいところと、俺の覚悟を見せていく」と、普段のファニーな印象を抑えた真剣な表情で話していた。幸村は、「今回のツアーでビバラッシュの成長した部分を届けられたと思う。内にある熱い部分を一番見せられた」と振り返った一方で、「バンドとして“結果”を出していくことにも向き合いたい」と今後への展望にも言及した。
終演後には、東名阪で開催されるハロウィンワンマンと、3ヵ月連続デジタルシングルのリリース、さらにLIVE TOUR 2026「ICE MIRAGE」の開催が新たに発表された。“誰一人逃がさねぇ、10年分の狂気と感謝を全身で喰らえ。”というインパクトのあるスローガンも添えられていたが、そんな強気が似合うほどにこれまで積み重ねてきた信念が、10周年を目前に一気に花開きつつある――それが、“アゲみ集団”としての魅力に加え、“ロックバンド”としての風格も身につけた現在のビバラッシュだ。その姿に、圧倒的な信頼と期待を寄せていたい。

Photo:日高悠太(Arche.)

Report:平井綾子(Ayako Hirai)

SET LIST

2025年09月14日(日)代官山UNIT
ビバラッシュ ONEMAN TOUR 2025 SUMMER RAMPAGE -FINAL-

01.シェキラBANG-BANG!!
02.最強伝説
03.ダンシングソルジャー
04.マドモアゼル
05.荒ぶれ!!祭囃子
06.もろたでニッポン!
07.それゆけ!バンギャルちゃん
08.Merry-Merry-Merry-Go!!-Round☆
09.最後の線香花火
10.ボトルシップ
11.FAKE OUT
12.喰ワズ嫌イ。
13.ギガラバチェリハート♡
14.闇カワ#アゲみゾーン
15.サブリミナル・キッス
16.ヴィラン
17.踊らされた人生
18.等身大Dreamer

EN1.ビ⚡️ビ⚡️
EN2.シワくちゃギャルうぇぽん
EN3.有頂天ラリアット

関連リンク

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