【水上クリニック】初スペシャルインタビュー◆唯一無二の医療系バンドを掘り下げる。11/13(木)新宿club SCIENCEにて周年主催<水クリ開院1周年!6本番160分スペシャル>開催!

────では水上クリニックの曲についてお伺いしますが、楽曲は主にどなたが書いているのですか?
HiROM:僕が2割3割ぐらいで、あとはKevinが書いてます。僕がちょっと音楽わからないので。
────わからないんかーい(笑)!
HiROM:いやマジでわからなくて。基本的に擬音で「ジャーン!」とか「ダダダダダ!」とか言って「なんとかしてきて」ってメンバーにほっぽり投げるスタイルだったんですけど。それをKevinが翻訳してくれるようになりまして。Kevinとは結構、曲のすり合わせをしたりしてますね。
────ではKevinさん的には、このバンドの中でやっていく曲のスタンスとしては「電波曲」みたいな感じのものをメインでやるようなイメージですか?
Kevin:正にそうです。ポップでちょっと電波曲、みたいな感じをHiROMとすり合わせつつやってますね。
────プロフィールの中に「KevinとHiROMのMCの打ち合わせには余念がなく真剣」って書いてあるんですが、MCもバンドの魅力として伝えていきたいと。
Kevin:そうですね。なんか最近…対バンだと25分とかの間に曲だけやって終わるバンドが多いじゃないですか…。
────いやまあそれは…当然というか…(笑)。
Kevin:僕はHEROさんのライヴが好きで、MCがめっちゃ好きなんですけど。
────なるほど!
Kevin:なんだか最近喋る人が少なくなってるから喋ろう!と。しゃべりが面白い、面白くないは置いといて、MCがあるとそのメンバーのひととなりも分かったりして。やっぱり途中のしゃべりっていうのが個人的に好きなので。
HiROM:わかる。だから当日はネタ合わせを二人で「今日何喋るか」とか、あと対バンによってはどこの対バンをいじるかとか。
Kevin:当日はもう緊張というより「今日何喋ろう」という不安でいっぱいなんです。
HiROM:その話しかしないですね。
────良いんだか悪いんだか(笑)。とはいえ、「恋の血圧」は普通に聞きやすくて耳にもすんなり入ってくる感じが良いな、と思いますが。
HiROM:そうですね。Kevinとだんだんこのバンドをやっていくうちに、方向性がお互いにすり寄ってきたというか。「恋の血圧」に関しては一応自分が書いた曲で、自分はギャ男でもあるんですけどオタクでもあるので、アニソンの影響が強くて。だからキャッチーさみたいのはすごく自分的に大事にしてる部分があるので、もしかしたらそういうところを気に入っていただけたのかもしれないですね。
────これまで今までリリースしてきた曲の中で、特にライヴでよくやったり、思い入れがある曲はありますか?
Kevin:やっぱりこの「恋の血圧」と「トキメキショット」の2曲は毎回やるし…でもまんべんなく結構やってますね。特に捨て曲は無く。
────曲の予習の曲はまずこの2曲として、初めて水上クリニックのライヴを見る人に向けて、このバンドの楽しみ方を教えていただきたいなと思います。
Kevin:頭振りまくりとかではないですけど、いろいろ多彩な振りもあり、踊りもあり(笑)。とにかく楽しめるようなライヴになっております。トークも多分面白いです、多分。
────新作「愛情でぃすとらくしょん」についてはどんな曲になっていますか?
Kevin:一周年のリリースの曲なので、にぎやかな曲ですね。いつもメッセージ性とかを歌詞にちょっと含めて、お客さんにもちょっと刺さるようなことも半分、ちょっと面白いこと半分、ぐらいのイメージでいつも歌詞書いてるので…今回はMVが学校を舞台にした医療系みたいな感じなので、そこににぎやかさも加えた感じです。
────そして来たる11月13日にはいよいよ新宿club SCIENCEで「水クリ開院1周年!6本番160分スペシャル」を開催されるということで。
Kevin:そうですね。自分たちが今まで対バンしてきた方々で、呼びたいバンドさんを呼んで。ちょっとにぎやかに1周年をお祝いできたら、と思ってます。そこでもまた発表があるので、楽しみにしていてください。
────それでは最後に、インタビュー前に皆さんそれぞれに「これからの夢」をあらかじめ書いてもらっているんですけど、それを解剖していきたいと思います。まずはKevinさんの夢は「大きい箱での診療、医師免許取得」 。
Kevin:あ、真面目に書きすぎた。
────いや真面目に書いて頂きたかったので大丈夫です(笑)。
Kevin:そうですね、医師免許を取ってさらに説得力のある医療系にしたいなって。
────バンドは続けるんですね。
Kevin:それはもう。バンドは一応今のところ続ける予定なので。
────二刀流ですね。そして大きい箱での診療(ライヴ)。大きい箱となると、やっぱり九段下のあの辺とか…?
Kevin:そうですね、Spotify O-WESTです。
────(笑)。
HiROM:EASTではないんだ(笑)。
Kevin:O-WESTです(きっぱり)。
────謙虚ですね(笑)。では、フミトタチバナさんは「新幹線移動」 。
Kevin:いいね、面白いなぁ。
────これはもう機材車じゃなくてってことですよね。
フミトタチバナ:そうですね。切実な夢ですね、本当に。
────機材車移動は辛い?
フミトタチバナ:僕は、人生の中で移動時間って最も無駄な時間だって思ってるんで。まあ行けば楽しいんですけど、やっぱり大阪とかになると6時間は車…まあ運転をやってくれてるRYOさんの前で言うのもちょっと申し訳ないんですけど、なかなかキツいもんがあるなって思いながら、「将来の夢」って言われた時のテンション感で、別に金払えばすぐ叶うよな、っていうなんか全然届くな…っていう範囲で心折れない夢を設定しましたね。
────まあ、でもそうですよね。バンドで各地でライヴをやるのに、新幹線移動だと楽ですよね。
フミトタチバナ:そうなんですよ。だから、そのためにやることとしての一番の近道は、さっき言ったKevinさんの大きい箱を目指すっていうのも一個あると思いますけど、まあ全然タイミーとかやっちゃってね、新幹線代を稼ぐのが一番早いんじゃないかなっていう。
────確かに(笑)。
フミトタチバナ:タイミー1、2回やればいけちゃうんじゃないかなっていう。
Kevin:夢叶いそう。
フミトタチバナ:夢叶いそうだなって、僕が今一番夢に近い男かもしれないですね。
Kevin:確かにね、近いね。
HiROM:ああ、かっこいい。
────ではぜひ明日にでも夢を叶えてください(笑)。次、HiROMさん。
HiROM:そうですね。「ファミ通」の連載と、仙台MACANAでワンマンっていう。
────「ファミ通」の連載っていうことはゲーム好きなんですか?
HiROM:はい、バチバチゲーマーですね。「ファミ通」はもう15年とか20年ぐらいずっと買ってて。で、そこでもともとはそのファミ通の真ん中の白黒ページに、ハガキ職人がネタを投稿するページがあって、それが目的で読んでて。あまりにも面白かったので、途中からハガキ職人をするようになって、たまに載ったりして。それでゲームをもらったりして遊んでたんですけど。なので「ファミ通」で連載を持ちたいというのがひとつ。
────HiROMさんが一番おすすめするゲームといえば何でしょうか。
HiROM:生涯を通して大好きなゲームは『龍が如く』というゲームです。あと『グランド・セフト・オート・サンアンドレアス』というゲームがあって。それが黒人の主人公で、しかもその恵まれない地域に生まれた主人公が成り上がっていくというお話なんですけど、それがちょっと次の話、仙台MACANAでワンマンというのにもつながります。
────深いお話になりそうですね。
HiROM:そのゲームって結構90年代の黒人社会がテーマになってるゲームなんですけど、実はそれがきっかけでラップを聞くようになったんですよ。最初はヴィジュアル系とラップなんて正反対じゃないですか。これは聞かねぇなと思ってたんですけど。
ラップが生まれたのはそもそもどういう背景だったのか、みたいなのがゲームの中ですごい細かく描かれていて、当時のファミ通でも更に時代背景の補足が書いてあったりして。そんなことがあったんだって、ちょっと胸が痛くなっちゃいまして。要は、白人による黒人差別で仕事がもらえない。そこから薬の売買とかに手を出さざるを得なくなって、今度はその少ないパイを黒人同士で取り合って殺し合っちゃうという…それで、成人できないような黒人の人たちがいっぱいいる、みたいな。
2Pac(トゥーパック)っていう有名な、本当に伝説的な────その人も若くして亡くなっちゃったラッパーがいるんですけど、その人の歌がそのゲームに収録されてて。その人のCDの日本語訳の歌詞を読んだらもう号泣しちゃって。それからラップがすごく好きになりました。
────そこから、仙台MACANAというのは?
HiROM:もうひとつ、僕の人生を変えたきっかけがあるんですけど。前のバンドが解散した後、何しようかなってフラフラしてて。同世代のバンド仲間もやめちゃってて、ちょっと心が折れかけてた時期に、うちのMVとかYouTubeにもよく出てくれている白鳥さんっていう方がバイト仲間で、「これ絶対見た方がいい」ってお勧めしてくれた『Wake Up, Girls!』っていう地下アイドルのアニメがあるんですね。それが仙台────要は震災から復興していく姿を地下アイドルに重ねたアニメでして。最初は健康ランドみたいな所のドサ回りから始めて、お客さんも全然いなくて。そこで仙台MACANAが本当に登場するんですね。ただ、そこでライブをやっても10人も動員がいない。3人とか5人しかいない、みたいな。そこからこう成り上がってって、MACANAが埋まって。最終的には埼玉スーパーアリーナのような大舞台に立つ、みたいな話で終わるんですけど。そのアニメを見て、ちょっともう一回バンド頑張ろうって思って今に至るんです。そういう意味で、自分の中で仙台は第二のふるさとなんですよ。だから、その『Wake Up, Girls!』の聖地・仙台MACANAでワンマンがやりたいっていうのは、もう大昔から言ってます。
────とても思い入れがあったのですね。実際にワンマンでMACANAのステージに立ったら感無量でしょうね…。ではRYOさん。
RYO:はい。俺、女の子が好きなんですよ。それでなんか、女の子の…マッサージ専門でちょっとやりたいなっていうのが夢なんですよ。本気の夢なんです。
────それは…どういう…。
RYO:いや変なマッサージじゃないですよ!
HiROM:今の話の流れで言うと変なマッサージにしか聞こえないぞ。
RYO:資格なしで、ちょっとやりたいなっていう。
Lana:ダメだろ、ダメだろ!
HiROM:無免許じゃん!
────ちゃんと整体師の資格とか取ればいいのに。
Kevin:確かに。
────そうしたら本当に正当(?)に「ちょっとすごく腰が痛いんです、なんとかしてください」っていう方をちゃんと直してあげられますよね。
RYO:いいですね、夢ありますよね。
HiROM:でもおっさんも来るぞ。
RYO:あ、そうか。
HiROM:来るものを拒んじゃいけないからな。
RYO:確かにな。ちょっと頑張ります。
────ありがとうございます。ではLanaさん。これはいいですね!「“キルフェボン”のケーキを好きなだけ食べる」。
Lana: そうですね。今まで食べてきたケーキの中で、このキルフェボンが一番好きで。甘いものがそもそも好きで、ひとりでパンケーキ屋さんにも行ったりするんですけど。
────でもこれ、1ピース800円〜1,200円ぐらいしますもんね。
Lana: そうなんですよ、割と高めで。食べ放題したいですね。
────キルフェボンの中で一番好きなタイプは?色々ありますよね、チョコレート系、フルーツ系、季節のタルトとか。
Lana: やっぱりフルーツですね。季節のフルーツが乗ってるタルトが好きです。また、季節によって本当に半月しか出てないケーキとかあるんで、こういうのも含めて制覇するのが夢ですね。
────それでは、“キルフェボン”の事でインタビューが終わるのはちょっと…なので、最後にLanaさんに締めて頂ければと思います!
Lana: そうですね、水上クリニックに関わってくれた全ての人が10年後とかになったときに、ライヴに来てよかったな、水上クリニックに関わってよかったな、って思えるようなバンドを続けていきたいなと思いますね。
Kevin:おいおいおいおい、いいこと言うね。
HiROM:なんでお前が締めんだよー。持っていきやがって(笑)!
Lana: 本当に関わってくれた全ての人たちにね、ハッピーであってほしいっていう!
HiROM:エヴァの終わり方みたいじゃん!ありがとう(笑)!
◆ ◆ ◆
本物の医学生が、本気で音楽をやる。
ギャグのようで、誰よりも真剣。
ふざけているようで、誰よりも真摯。
ポップでカラフルな唯一無二の医療系。
それが水上クリニックだ。
ライヴを"診療"と呼び、医療用語が飛び交うMVと、キラキラリングを持って踊りまくるオーディエンス。
この独特な世界観は、5人の個性が織りなす化学反応から生まれている。
「水上クリニックに関わってくれた全ての人がハッピーであってほしい」────そんなLanaの言葉が、このバンドの全てを物語っているのかもしれない。
この楽しくて温かいインタビューを読んでくれたあなたも、水上クリニックに関わった一人です。
ライヴハウスで会いましょう!
取材・文:VISUNAVI Japan
最新Music Video「愛情でぃすとらくしょん」
LIVE

▪️水クリ開院1周年!6本番160分スペシャル
11/13(木)新宿club SCIENCE
出演:
水上クリニック/シンギュラリティ/M.E.S.S/ルルノネ/最愛の屑/Vice gloria
OPEN/START 16:00/16:30
前売り/当日 ¥4000/¥4500
入場順
e+→バンド予約→当日
★チケット:
発売日
e+ 10/10 10:00〜
https://eplus.jp/sf/detail/4410220001-P0030001
関連リンク
◆Official Link
https://lit.link/mizucli


