【敬也-amazuti-】◆スペシャルインタビュー◆初のソロライヴ『蒼炎~surface~』が11月25日に渋谷REXにて開催決定!「ライヴタイトルにある“surface”は、ようやくここから“浮上していく”という意味でつけたんですよ」

現在、名だたるアイドルグループやアニメ・ゲームコンテンツに楽曲を提供しているクリエイターチーム・amazuti(アマヅチ)の代表として、歌い手,プロデューサー,作詞・作曲家とマルチに音楽活動を行っている敬也。2018年に解散したPurpleStoneのヴォーカリストでもあった彼が、この度1st LIVE『蒼炎~surface~』を11月25日に渋谷REXにて開催することを発表した。敬也がステージで歌うのは、実に5年ぶりとなる。
今回は、ここに至るまでの主な活動を振り返りながら、“敬也-amazuti-”として行う初のソロライヴに対する思いを語っていただいた。敬也が“歌うこと”に再び辿り着くまでの決意をお届けしたい。
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────“敬也-amazuti-”として初ライヴが決定しましたけれど、敬也さんにとってライヴ自体はどれぐらいぶりになるんですか?
「5年ぶりですかね。ステージに立つのは、それくらいぶりになります。この1年間がすごく自分にとって転機でもあったんですけど、ここからは自信を持って、本当にやりたかったことを始めていきます。今回、11月25日に開催する『蒼炎-surface-』というライヴは、僕と“amazuti”というチームにとってこの先を決定付ける大事な一本になりますね。そのための準備期間ともいえるこれまでの7年間はすごく長かったけど、それを代償として払ってよかったと思えるぐらいの大きな動きをここから見せていこうと思っているので、しっかりと見ていてほしいと思っているところです」
────では、今お話にもあったこれまでの“7年間”にあったことを整理させていただきたいと思います。まず、2018年にPurpleStoneが解散した直後はどんな思いがあったんでしょうか?
「あの頃は、スタッフさんとメンバー含めてそれぞれの意見がうまく噛み合わない状態が長く続いていて、完全に機能不全に陥っていました。その一つの要因が、責任の所在がはっきりしないことにあると感じていたんです。だから、ものすごく自分本位ではあるけど、今いる場所から一度出て、自分の城を作り、いつか全部が整ったらその上で、もう一度お誘いをしてちゃんと全部が敬也の責任の上でメンバーとまた音楽がやりたかった。
それがあの時思っていたことの全てです。だから、PurpleStoneでもう一度ライヴをすることは、まだ叶ってはいないんですけど、僕の夢の一つではあります」
────今のお話からも敬也さんの主体性が大いに感じられますけれど、昔から責任感やリーダーシップが強く備わった性格だったんですか?
「僕、中学生のときに“世界一影響力のあるアーティストになって、世の中を正しい方向に導いていける人になる”って馬鹿みたいな目標を決めて、もうそのためだけの人生なんです(笑)。で、人生が進んでいけばいくほど、自分がそういうアーティストになるためには表の活動はもちろん、裏方も両方できないといけないと考えるようになって、それが今に繋がっているんですよ。だから、面倒くさい人生ですよねぇ(笑)」
────いやいや(笑)。今伺ったような想いを抱きながら、実際にはどんなアクションを起こしたんでしょう?
「バンド解散と事務所を辞めたタイミングで、上京しました。だから、バンドもなくなったし、仕事もお金もなくてきつかったのが正直なところで、とにかく必死でしたね。しかも人脈もなかったから、これからどうして行こうか途方にくれつつも、歌い手の活動や役者をしたり、ライヴ配信も始めたりして少しずつ動き出したんです。でも、夢の話をすれば心無い人に馬鹿にされたり鼻で笑われたりして、“みとけよお前ら”って怒りで眠れないこともしょっちゅうだったし、間違いなく人生で一番辛かった時期でしたね(笑)。とはいえそのタイミングで、ライヴ配信事務所を自分で立ち上げて、会社も作ったんです。その後にコロナ禍が来てライヴというものから一度離れたんですけど、その間に本当に自分がやりたいことは何かを見つめ直したり、自分が活動していく基盤を作ったりという“アーティストとして表に出る前に”っていうことにすごく時間を使っていた時期でしたね」
────コロナ禍という不可抗力もあったかと思うのですが、比較的「早く表立った活動をしたい」となりがちなところを、敬也さんの場合はその前段階に目を向けたということだったんですね?
「だから、その間にメチャクチャいろんなことを勉強しましたよ。そこで、自分にどういう価値をつければ大きな仕事ができるようになるか、自分にできることは何かって考えたら、何度考えても“作曲”だったんです。作曲家として音楽シーンの中心部に入り込んでいこうと思っていたんで、やっぱりずっと考えていた“クリエイターチームを作る”ということが先決だったんですよ」
────まさにそれが、敬也さんが代表を務めるクリエイターチーム“amazuti”(アマヅチ)のはじまりだった、と。
「はい。僕はこのチームをとおして、クリエイターの地位を今よりもっと上げていきたいんです。今の日本は、他の国と比べてクリエイターの地位が低いと感じています。社会的評価、収入も含めて改良の余地があると考えているんです。これは変わって行く時代に順応できていないだけだと思っているんですけど、それに対する不平不満を言うのではなくて、自分たちの力でルールを変えること。そこに着手するために僕は自分たちの影響力を高めて、この課題の解決に取り組んでいきたいと思っています。そのためにもまずは“amazuti”というクリエイターチームをメンバーと一緒に世の中に影響を与えられるだけの土壌へ押し上げて、ゲームチェンジャーになれるように頑張りたいと思っているんです」
────とはいえ、現状でも有名アイドルグループやアニメ・ゲームコンテンツといったところに“amazuti”が楽曲提供を行っている実績を踏まえると、その理想は着実に実現しつつあるといったところですけれども。同時に、クリエイターサイドも楽曲提供をするだけではなく、クリエイター自身が表立った活動をしたり自ら発信したりということも有力かと思うんですけれど、その点は“amazuti”の活動において重要なポイントにもなってきますよね。
「はい。まず、これまで提供してきた楽曲をセルフカバーした動画をYouTubeにて公開していくんですけど、“提供楽曲をセルフカバーする”というのもクリエイターの活動として提案していきたいことの一つでもあるんです。そこに〈ライヴというものを絡めたい〉ということで実際に行うのが、11月25日に渋谷REXで行うライヴなんです」
────それが、5年ぶりのステージとなる1st LIVE『蒼炎~surface~』ですね。
「はい。僕は、“作家”と“アーティスト”、両方で在りたいんです。その両方ができて、初めて変えられるものがあると思うんですよ。アーティスト、クリエイターだけじゃなくて運営する側も経験した上で全方向の気持ちがわかるからこそ、できることがあると思っているんですよね。それが自分にしかできない強みだと思うし、そこに使命感もあるんですけど、やっと自分の中で一番やりたかった“歌う”っていうことができるところまで来たなと思っているんです」
────最初のお話にもあったとおり、ここまでは敬也さんが再び歌うために必要な土壌を作り上げる期間だったというか。
「そうです。そこに時間を費やすことになったっていうのもそうだし、正直ちょっとビビってた部分もあるんですけど……」
────そうだったんですか?
「やっぱりバンドを辞めて、もちろんお客さんも減って。ライヴなんか何回でもしたいという気持ちはあったけど、簡単に人を集められるわけでもなく、それを考えると自信があったりなかったり。それで、〈今は違うかな〉っていうのでずっとブレーキを踏みながらやってきたんですよね」
────そこで、アクセルを踏めるまでに至ったのが“今”だったというわけですね。
「はい。“amazuti”の最新曲に『鯨-kujira-』という曲があるんですけど、そこには“本当にやりたいことはアーティスト活動だけど、今やらなきゃいけないことは別のこと”っていう、ジレンマのようなことを書いているんです。基本的には元気に振舞っているんですけど、たまに落ち込むと〈本当にやりたいことはこれなの? あのときの選択は間違ってなかった?〉って、僕が僕自身に問いかけてくるんですよ」
────どうしても“たられば”の話を考えてしまうときって、ありますよね。
「もちろん、その時々で間違った選択はしてこなかったっていう自負はあるんです。でも、そうやって問いかけてくる僕に〈大丈夫。これで合ってるから、大丈夫〉って、ずっとなだめている大人の僕がいるんですよ。そういう、夢を叶えたかった子どもの自分と、大人になって賢くなった自分が背を合せながらしている会話を曲にしたのが、『鯨-kujira-』なんです。いつか、自分がやりたかったことを成し遂げるときを見計らって浮上するために、今は深海を泳いでいるっていうことをありのままに書いた曲でもあって、それがまさしく歌い出しの“暗い深い 海の底 鯨みたいに 息を潜め泳いで 俺たちは背中合わせ”っていうことに詰まっているんです」
────一見、せつなく感じられるようでもありますけれど、いつか明るい海面へあがっていく希望が隠されているような曲にも感じられます。
「そう。今回のライヴタイトルにある“surface”は、ようやくここから“浮上していく”という意味でつけたんですよ。まさに今回の『蒼炎-surface-』というライヴは、『鯨-kujira-』という曲の次のステージを指しているんです」
────ライヴ当日は、amazutiのオリジナル楽曲とさまざまなコンテンツへの提供楽曲、さらにPurpleStoneの楽曲も披露されるということで、まさに敬也さんの経歴を網羅した内容になるかと思うんですけれども……。
「ホンマ、そうですね!」
────興味深いのが、“提供楽曲”をどういった形で表現していくかという部分でして。やはりオリジナル楽曲や自分が歌うことを想定した楽曲を歌うのとは、異なる部分もあると思うんですよ。
「まさに、セットリストも決まってきた中でちょうど練習している段階なんですけど、やっぱり人様の曲っていうのは難しいんですよ。自分のクリエイターチームで作ってるはずなのに(笑)。でも今、ヴォーカリストとしての壁にちゃんとぶつかれていることが、なんだかすごく楽しいんですよね。これまではクリエイターの壁、会社経営の壁、対人関係の壁にぶつかってきたんですけど、久しぶりにヴォーカリストの壁にぶつかったっていうのが、メチャクチャ嬉しくて。今、すごく〈歌、上手くなりてぇ~!〉ってなってます!」
────これ以上上手くなっちゃうんですか!?
「(笑)。本当にしこたま練習してて、PurpleStoneのときよりも上手い状態で、しっかりと歌を歌える自分になってお披露目しないと意味がないので。その昔、PurpleStone時代にヴォーカリストとして超えられなかった壁がいくつかあるんですけど、そのうち今2つぐらい壊せたんですよ。7年経って、やっと」
────それも、これまでの経験があるからこそですよね。
「そう。今は、“歌唱力”っていう一番大きな壁に立ち向かっているんです。カヴァーする曲の中にそれを試される曲があるんですけど、つまりライヴがちゃんとできたら僕の中でその壁を超えたという、嬉しい評価対象になるのかなと。あとは、久しぶりのロングステージになるので、どれぐらいのクオリティーで駆け抜けることができるかっていうのも、自分自身の課題でもありますね。だからこの日は、単にファンに対して〈久しぶり!〉っていう場だったり、これからやっていく決意表明だったりっていうだけではなくて、僕個人的にヴォーカリストとして〈このライヴを完璧にこなしたい〉っていう思いがだいぶ強い状態になっているんですよ」
────その瞬間を、是非目撃しに来てほしいですね。
「はい。もう、7年間のフラストレーションこの一回に出し切ります」
────では、一連の話を踏まえて最後に一つ。今の敬也さんにとって、“音楽”とはなんでしょうか?
「音楽は、一度にたくさんの人の心を明るく照らせるものだと思っているんですよね。誰かを救ったり元気づけたりするのって、対面だと人数に限りがあるじゃないですか。でも、音楽にメッセージを込めるだけで、一度にたくさんの人にメッセージを送れる。これは何万人というファンがいるアイドルに楽曲提供をした経験から実感したことでもあるんですよね。だから今の僕にとって音楽は、たくさんの人を照らすことができる素晴らしい光だと思います」
取材・文:平井 綾子

敬也-amazuti-1st LIVE
「蒼炎-surface-」
【会場】渋谷REX
【日程】2025年11月25日(火)
【時間】OPEN 18:00 / START 18:30
【出演】敬也-amazuti- / GAK-amazuti- / HIRO(FEST VAINQUEUR) / 藤崎誠人
【チケット】
<VIPチケット>
整理番号:先行 S1〜/一般 A1〜
金額:¥10,000-
入場特典:5ショット撮影、限定ステッカー
※終演後に5ショット撮影にご参加いただけます。撮影はワイドチェキもしくはお客様自身の撮影機器で行います
<通常チケット>
整理番号:先行 B1〜/一般 C1〜
金額:¥4,500-
入場特典:限定ステッカー
<ライトチケット>
整理番号:D1〜
金額:¥2,000-
▼全券種販売中!
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