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【まみれた】TikTok1億回再生の「もしもし」で床下から社会を攻撃中! 1月21日渋谷WWWワンマンに向けたフルメンバーインタビュー「カス共、数字を出すために媚びてんじゃねえよ」

今年1月20日に新宿ロフトで開催されたワンマン「淫猥奇譚」で復活した床下系ロックバンド=まみれた。
社会に対する強烈なアンチテーゼと個性を放つバンドが再び野に放たれたことで、2025年のシーンにとっても少なくない影響が及んだ。
暴君のようでいて、弱者に寄り添う叫びはこれまで彼らの歴史に触れてこなかった者の心にも届き、代表曲「お邪魔します」に代わり得る存在として再録された「もしもし」はTikTokで大バズり。総再生数は1億回を超え、世間に届くこととなった。
この現象はいわゆるセルアウトではなく、まみれたの有する狂気が生活や日常に根差したものだからに違いない。
1月21日には渋谷WWWでワンマンライヴ「着地ノ無イ身投ゲ」を開催する。
彼らが標榜する床下の狂気は、すぐそこまで来ている。


◆   ◆   ◆

ちゃんと音楽をやろうよ



────今年1月20日の新宿ロフトワンマンで復活したまみれたですけど、2025年を振り返るとどんな1年でした?

かる。:普通です。周りの人もみんなポジティブな言葉をかけてくれてるんですけど、僕たち的には全然普通ですね。

────節目になるワンマンも軒並み満員で、周囲から見ているとかなり手応えを感じているのかなと思ってました。

かる。:いや、数字的にもまだ全然納得してないですね。もっとやらなきゃなって気持ちが強くなってます。他のバンドと比べて多少結果が出てるとか本当にどうでもいいことなんで。もっと上を目指していくためにはのんびりしてる場合じゃないですね。だからと言って、別に焦ってるわけでもないんですけど。

隆世:復活したこの一年って、俺らは俺らのままですよってことを証明していく時間だったのかなって思います。復活して変わっちゃったねって思わせないように、とにかくがむしゃらに研ぎ澄ませて活動してました。だから、あの頃のまみれたの延長をやっている感じはあります。

森田:あっという間の一年でしたね。私は、以前まみれたを途中で脱退してしまったのですが、それからの4〜5年間バンドをやっていなかったので、その間も音楽活動を続けていたメンバーとの差を埋めるのに正直とにかく必死で。自分の力の足りなさを痛感することは多かったです。伐にも「お前ステージ降りると変なのに、ステージ上だとつまんないよ」ってハッキリ言われたこともあって、どうやって振る舞っていくべきか葛藤もありました。

────具体的には?

森田:ちょっとかっこつけちゃうと言いますか、ちゃんとしようとし過ぎてたのかもしれないです。なので、もっと素の森田を出せるようにどんどん自分を矯正していきました。それがまみれたの世界観を崩すんじゃないかって心配ではあったんですけど、結果間違ってなかったと思います。

────普段から便所サンダルでウロウロしてる素の姿の方がよっぽど異色ですもんね。

森田:ほら、世の中って汚いじゃないですか? 便所みたいな世界で靴を履くと、汚れちゃうんですよ。世の中が綺麗になったら靴を履きます。

伐:うるせえよ。うまいこと言ってんじゃねぇよ。

────ちなみにまみれたが終わったあとのこの数年は何をされてたんですか?

森田:麻雀をやってましたね。結構真剣に。

▲Dr.森田

────伐さんはどうでした? この一年は。

伐:まぁみんなが思い描いてるまみれたをやったって感じですかね。みんなこれを待ってたんでしょ?ってものを提示して、俺たちこんなバンドだけどどう?って再確認してる感じはありました。別におかえりなさいって祝福されてる気もしなかったけど。

────歴史を遡ると、2020年の9月に無期限活動休止、2024年の2月に一日復活解散。その後、同年10月の伐さん単独ワンマンにて突如ライヴを行い、今年の1月に正式復活という流れになります。当時とは戦うフィールドも少し変わった感じはありました?

伐:そこに関しては、はっきり言おうと思ってて。当然、相変わらずナメてるしょうもないバンドもたくさんいるんですけど、一方ですごい若くても良いバンドがいるなって思うことがあって、そこに関しては俺らもナメちゃいけないなって感じてます。実際、自分たちも昔は「伐が悪ぶってるだけのバンドでしょ」とか言われてましたから。まぁそう思うなら勝手に思っておけよってだけなんですけど。今の自分はそういう連中みたいになりたくないなって思うところはあります。大人になったって言うよりは、ガキみたいなことをピーチクパーチク言ってちゃダサいなって思う。

────2025年は、復活して再び戦うのに相応しい時代だなって感覚もあります?

伐:いや、そこまでは思わないです。まだまだ偏見があるジャンルですしね。個性のない曲をやってる人見ると、コイツら何が面白いんだろうって感じることも多い。何ひとつ尖ってなくて、刺さるものがなくても、その人たちの信念さえ感じることができれば納得はできるんですけど。まだ、そうじゃない存在が全然多いですね。

────ちゃんと認めるものは認めるけど、やっぱりそうでないものもあると。まみれたはそれを粉砕しようとする破壊者体質な印象なんですよね。

伐:ツーショット撮影とか、CD複数タイプ売りとかやりたきゃやればいいんでしょうけど、俺には音楽を道具にした搾取に見えちゃう。そういう俺みたいな偏見も含めて、まだまだ良い時代だとは全然思えないんですよ。みんなそろそろちゃんと音楽をやろうよっていうことを一番言いたいですね。

────変わったものもあれば、まだまだ変えていきたいものもあるわけですね。一方で、まみれた自身の変化ってありました?

森田:私が音楽から離れていた期間に、みんなの音楽に対する姿勢がめちゃくちゃ変わったんだなってことは感じてます。復活するにあたって、やり直し音源集としてリリースした『淫猥奇譚』でこれまでの楽曲を再録することになったんですよ。そのときの楽曲のディテールや詰め方が当時とは全然違っていて、正直最初は戸惑いました。こんな些細なところまで気にしなくていいんじゃない?って。でも、レコーディングを進めていくうちに、音楽に対して徹底的に向き合うレベルが私だけちょっと置いてきぼりになっているなって感じましたね。みんながそれぞれ4年間しっかりバンドをやってきて得たものなんだなと思ったし、1年かけてやっと追いつくことができたかなと思ってるところです。

隆世:俺は音楽的な変化っていうよりは、伐の発するもの自体も変わったのかなと思います。それはメンバーに対しても、お客さんに対しても。前はまみれたがどうあるべきかが中心にあったのが、今はシーン全体を変えてやるんだっていう気持ちが強いと思います。

かる。:自分は特に変わってないですね。このバンドは伐さんがやりたいことをやるために存在してるんで、そこはなんにも。ただ、前より大人になったところとしては、ちゃんとお客さんを取りに行くライヴをしたり、しっかり勝負するようになったところですかね。より、目的が明確になった。僕は昔から伐さんが何を求めてるかが自然とわかるんですよ。

────阿吽の呼吸があるんですね。

かる。:それはベースだけじゃなくて、ギターとドラムに何を求めてるかまで。なんでかわからないけど、理解できるんです。その辺はスタジオに入っても相変わらずスムーズにやれてる。スタジオも暇さえあれば入ってますからね。

────以前のまみれたはスタジオにはほとんど入ってなかったんですか?

かる。:えーっと……はい……。

伐:これはメンバーに対して失礼な話なんですけど、俺がヴォーカルだったらあとは別に誰でもいいと思ってたんですよ。俺がヴォーカルならどこまでもいけるからってノリでやってて、当時はめちゃくちゃ下手でしたね。でも、難しくないっすか? 下手なのもかっこよさになったりするじゃないですか。

────時代によるけど、それが味になることをわざわざ否定したくないかなと思います。

伐:そうなんですよ。ハードコアパンクが好きだったんで、俺が全部壊してやるからスタジオなんて入らなくていい! ライヴが全てだ! 練習なんてしねえ!って当時は思ってました。まぁでも若気の至りですね。

かる。:いちいち言うことでもないけど、演奏が下手だと説得力ないしね。

────『淫猥奇譚』のリリースはそういった若気の至りをやり直したい気持ちもあったんですかね?

伐:そこはまたいろいろあって。まみれた復活って話を色々な先輩にしたときに「絶対に当時のピークは超えられないよ」って言われたんです。じゃあ超えてやろうと。超えるには最初から、マジで全員ブチ殺すっていう姿勢を提示しなきゃいけないですよね。

────いわゆる復活バンドが見せたことのない動きをする必要があった。

伐:はい。20曲入りのアルバムで、18曲の再録と新曲も2曲あって、同時にMVも公開して、今後のスケジュールも一気にガンガン出す。ここまで気合い入れてやったらピークがどうとか関係ないだろって思って出しました。

────『淫猥奇譚』は新曲も収録されていることで、ここからまみれたに触れる人に対しても親切だなと思ったんですよ。

伐:実は2024年の一日復活解散も、会場の7割ぐらいの人が初めてまみれたを観るお客さんでしたからね。

────会場のバーカウンターにまで人が溢れ出して、ちょっと普通じゃないライヴだった記憶があります。

伐:初めて観る人たちにも、お前らこれを聴けって気持ちもあったんです。その人たちはきっと昔のまみれたの音源を聴いて来てくれたんだろうけど、そういう人たちに今の俺たちがやったらどうなるかを聴かせて、心を床下に引きずり込まないといけないなと思ってました。音楽で提示するのが一番手っ取り早いですからね。

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