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【まみれた】TikTok1億回再生の「もしもし」で床下から社会を攻撃中! 1月21日渋谷WWWワンマンに向けたフルメンバーインタビュー「カス共、数字を出すために媚びてんじゃねえよ」


全部ぶっ壊せばいい



────新曲としてはMVになった「指名手配が指名手配」と「斜め上からの日常」の2曲があります。特に「斜め上からの日常」はまさにバンドの自己紹介ともいえる1曲だと思うんですけど、あれは決意表明として?

伐:本当に歌詞の通りです。俺の正体に気がついたのはこの3人だけだったんですよ。他のヤツはなんかナメたことばっかり言ってきたけど、こいつらだけは違った。その気持ちをちゃんと曲にしておきたかったんですよね。今は俺のことを良いねって言ってくれる人がたくさんいてくれてるけど、でも、俺はこいつら3人しか信じてないんだよって曲です。まみれたの歴史を全部詰め込んだのが「斜め上からの日常」。決意表明って捉えてもらって間違いではないですかね。

────メロウでセンチメンタルなところも意外性がありますよね。ところで、復活に至ったいきさつも教えてください。

隆世:解散したあとも伐とは普通に会ってたんですけど、一緒に遊んでるときに流れで「一緒にまた音楽で遊ぶ?」って話になって。最初は軽いノリでしたね。

伐:森田は暇だからどうせやると思ってたし。

隆世:伐と俺って初めて会ったときも、軽く会話して、そのまま家に遊びに行ったのにお互いスマホいじり出したりしてて。気を遣わない地元の友達感があるんですよ。だから、今回もそういう自然なノリ。

▲Gt.隆世


伐:でも、当時かる。さんはバンドをやってたし、「そのバンドと約束があるから辞めれない」って言われたんです。俺はかる。さんのそういうところも好きなんですよ。信用できる。だから、こっちは何年でもずっと待ち続けようと決めてました。

かる。:結果、バンドが終わるのが想像よりも早くなっちゃったんですけど。

伐:それで俺がうなぎを奢るんです。「うなぎ食べたから、まみれたをやらないとね」って話をして。

────うなぎでかる。を釣る作戦。

伐:でも、かる。さんも手強くて「うな丼でしょ? あれが、うな重だったらな……」ってかわされて。

────今度は重箱の隅をつつくような返しだ(笑)。

伐:でも、俺にはカードローンがあるわけですよ。昔はカードローンで借金地獄だったんですけど、そこはギャンブルを必死に一生懸命頑張って全部返済してるんですね。

────努力家ですね。

伐:ギャンブル頑張らないと人は死んじゃいますからね。当時の借金を返し終わったときに、二度と使わないようにハサミで切り刻んだカードをかる。さんのために再発行しようと思ったんです。上限50万円ぐらいまで借りれるんで、好きなベース買っていいから一緒にやろうよって説得しようかなって。そしたら「本当にやりそうだからやめて」って言われました。

かる。:だから僕はまだ50万円分買ってもらえる権利があるんですよ。

▲Ba.かる。


────無事、健全に復活に至ってなによりです。でも、これも聞いておきたいんですけど、まみれたをやっていない期間、皆さんはこのバンドのことをどう考えていたのかってことなんですよ。伐さんはそれぞれにバンドを始めたことで、別にまみれたなんてどうでもよかったのかなって思ったって話を以前していて。

隆世:この際、正直に言うと、まみれたはみんなでまたいつかやるだろうなって思ってました。特にそういう話があったわけじゃないけど。普通なら一度離れたら溝が生まれると思うんです。でも、まみれたってみんなすごく温かいメンバーだから、距離感が戻ればいつでもできるのかなって感覚がずっとあったし、また集まる日が来るだろうなっていう予感はありましたよ。

かる。:僕は全然思ってなかったです。新しくバンドを始めていたし、そこに全てを賭けてないとバンドなんてやれないから。そんな甘い世界じゃないし、まみれたのことを考えたりはしなかったです。もちろん隆世さんは隆世さんで、本気で当時のバンドをやってたと思ってますけど。

森田:私は麻雀をやりながらも、正直またバンドを組みたいなって気持ちがありましたね。それで、かる。さんの前のバンドが始動するときに、おめでとう! 頑張ってね!的な連絡と同時に、またバンドやりたいんだよねって送ったら、「僕たちはステージでしか生きられない生き物なんだから、バンドやりなよ」みたいな言葉をもらったんです。

かる。:え、そんなこと言いました?

森田:言ったよ。探せば履歴出てくるよ。

かる。:全然思い出せない。

森田:その時期、伐とも普通に遊んでたんだけど、彼は彼でぶえを結成するんですよね。そのときにちょっと思ったんです。みんな、まみれたやらないのかなって。もう一緒にやるのは難しいだろうし、自分もなんとか新しいバンドを組んで、まみれたは老後に一日限定復活できたら嬉しいなぐらいの考えでしたね。

伐:いや、みんながバンド始めたから俺もぶえを組んだんだよ。

森田:まぁそっか。

────伐さん的にはぶっちゃけどう感じてたんですか? 当時、みんなが散り散りになったときは。

伐:うーん……俺じゃ嫌なのか、不満があったんだろうなって気持ちでしたね。やっぱり最初に俺を見つけてくれた3人じゃないですか。それが他の人のところに行くっていうのは正直、寂しかったし悲しかった。俺がヴォーカルだったらなんでも大丈夫だってテキトーな誘い方しちゃったから、アイツらも本当はテキトーにまみれたをやってたのかなとか、俺には才能がないのかなとかも考えましたね。でも、めちゃくちゃ考えた結論としては、俺が一番すごい音楽を作って、わからせてやればいいやってことだけだったんです。と言うか、それしかない。まみれたを俺自身が超えることが答えで、アイツらはそのときどう感じるかなって思ってました。

────隆世さんが仰っていた、“まみれたの温かさ”っていうのがバンドの肝だと思うんですよ。ライヴを観ていて思うんですけど、まみれたって徹底的に攻撃的なようでいて、まみれたを愛する人を攻撃してくる人を攻撃してるんですよね。あの暴力的なライヴは弱い者も守るためにあって、それはある意味すごく温かい。

伐:社会は敵ですからね。自信家なのかもしれないけど、俺はずっと自分が特別な人間なんだって思ってるんですよ。地元にいたころから、お前はやれるよ、お前は変だってめっちゃ言われたし。じゃあ俺が特別なんだとしたら、俺を特別だって思えない人間なんて何も解ってないことになるじゃないですか。

────そうですね。

伐:勝手に世間から孤立してると思ってる人がいるとして、その人が俺の音楽を好きなら、「お前は変じゃない。変なのは世間だぞ」って教えてあげたいんですよ。

────きっと伐さん自身にもそうやって守ってくれた存在がいたんでしょうね。

伐:蜉蝣やMUCC、メリー、cali≠gari、人格ラヂオとかですね。当時は友達に聴かせると心配されました。なんか聴いちゃいけない危険なものっていう空気がすごくて、そういう音楽を聴いてるだけで、精神がやばい人みたいな扱いもされたし。でも、その音楽が与えてくれたものが大きいから、今バンドをやってるんですよ。自分自身にもそういう体験があるから、お前は孤独じゃないよってことはちゃんと伝えたい。

────「お前らを否定するヤツがいたらここに連れてこい。まみれたが殺してやるよ!」ってものすごい物騒な言葉なんだけど、実はすっごく優しいんですよね。

伐:それがヴィジュアル系で音楽をやる理由なんですよ。昔は周りにヴィジュアル系好きな友達がひとりもいなかったし、好きだって言えなかったんです。だけど、あるとき出会い系サイトで出会ったお姉さんが俺に蜉蝣を教えてくれて。その人、自分の好きなものを堂々と話してたんですよ。

かる。:いい話だよね。

伐:俺もちゃんと好きなものを好きだって言おうって思ってから、次第に同じものが好きな知り合いが増えていって、自分はセンスがいいんだって肯定できるようになったんです。そこからは、流行りのJ-POPに流されてるだけのお前らなんかが聴いてもわかるわけねーだろカスどもって思ってました。だから、まみれたを好きな人には、君はヤバくなんかないよって伝えたいですね。俺がお前を肯定してやるから、お前は俺を肯定しとけって思う。それで俺たちが売れてしまったりなんかしたら、これが世間になりますからね。

────まみれたってずっとクーデターを起こそうとしてるんですよね。

伐:その通りです。

森田:結局、まみれたって伐の思想なんですよ。

かる。:伐さんが言ってることをやるのがこのバンドっていうことは揺らがないですね。その出会い系のお姉さんじゃないけど、僕にもそういう出会いがあって。若いころはイラストレーターになりたくて、アパレルショップで働いてたんですよ。そのときにコスプレイヤーのお姉さん2人が働いてたんですけど、店でヴィジュアル系の曲を流してたんです。それがDIR EN GREYとthe GazettEだったことは後に知るんですけど、それを聴いた瞬間に洋服を畳んでる手が止まって。これなんですか?って聞いて、その人たちにヴィジュアル系を教えてもらってから一気にハマったんです。あの初期衝動をファンの人にも味わってもらいたいし、そういう感覚を持ってるから僕らはここに集まってバンドをやってると思う。だからこそ、伐さんがやりたいものの一部でありたいですね。

隆世:伐の話で言うと、彼は発想力がすごいんですよ。新しいものを考えつく力に底がない感じが好きなんで、それをもっと伝えていけるようになるといいなって思ってます。宇宙ですね。

────懐中電灯でお客さんがステージを照らす、停電ワンマンとかもありましたもんね。

隆世:そうですね。大した語彙力はないんですけど、誰にでもわかりやすい言葉でそんなに深いこと言えるのって驚かせられることも多いし。

伐:難しい言葉わかんないんですよ。“一石二鳥”とかならギリギリわかるんですけど。

────言葉っていうことでいうと、今は“床下”をひとつのコンセプトというかテーマに掲げてますよね。この言葉が指すものも知りたいです。

伐:俺のイメージとしては、密室系にさらに別のアンダーグラウンド要素が加わったものですかね。それはラウドだったりパンクだったり、いろいろあると思うんですけど、そのなかでもチューニングを下げたものかな。サウンド的にはそういう方向性ですね。

────思想的な部分はどうです?

伐:やっぱり日常の不満を表現するものですよね。俺にとって平和な日常って夕方のニュースなんです。お母さんが洗い物しているときに、リビングで1人で見てる夕方のニュース。他に見るものがないからボケーッと見てるあの時間。あの平和な日常の下に潜んでるのが床下。

────まみれたの恐怖ってスプラッター的なものじゃなくて、日常なんですよね。だから異様なリアリティを感じます。

伐:みんなが幸せに生きてる、その下には苦しんでいる人がいるし、君たちの日常は俺たちの非日常なんだよってことです。俺は日常がすべてトラウマなんで。でも、生き方に自信もあるんです。

────自信?

伐:例えばSNSで幸せそうな写真をアップしている人たちがいるじゃないですか。そういう人が俺と同じ人生を歩んだら、きっと自殺してると思います。それが俺の日常なんです。でも、幸せそうな人って、その苦しみを知らないから蔑むんですよ、弱い人間のことを。俺はそれがどうしても許せない。そういう環境に生まれたくてそうなったわけじゃないのに、運命には逆らえないから必死に生きていくじゃないですか。そういう弱い人から搾取したり蔑むヤツらに対する殺意が床下にはあります。

────伐さんだから怒りに変換することで生きてこられたけど、誰もが同じことをできるのかっていうと違いますよね。

伐:人生、嫌なことがありすぎて、全部ぶっ壊せばいいんだってポジティブに考えてます。

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