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【ライヴレポート】バトルキマイラ~vol.4 KAKUMAYをぶっ殺せ!~2026年1月19日 大塚Hearts+ KAKUMAYをヘッドライナーに鮮血A子ちゃんと黑猫がぶつかった3DAYS第一夜!

1月19日から21日まで大塚Hearts+にて3DAYSで開催された「バトルキマイラ」
各日程ヘッドライナーバンドが後輩バンドを迎え撃つラインナップとなっている。
初日はZepp Shinjukuワンマンを目前に控えたKAKUMAYが鮮血A子ちゃんと黑猫との3マンを敢行。
「混ぜるな危険」…どころか果たして混ざり合うのか?
行方が謎めいていた第一夜の模様をお届けする。


◆   ◆   ◆

黑猫



3DAYSの口火を切ったのは黑猫。
シーン最若手ともいえる存在が一体どんなステージを魅せてくれるのか、期待が高まった。
「キマイラ!暴れる準備はいいかい!?」と或花(Vo)が威勢よく鼓舞すると、硬質なリフが襲いくる「無間地獄の旅支度」からスタート。


檻から放たれた獣のように獰猛なステージはフレッシュさだけではなく、彼らがライヴ本数を重ねバンド力を磨き続けた結果だ。
ハイポジションにマイクを設置した、おーる。(Ba)のパワーコーラスと言う名の雄たけびも目を惹く。
haku(Dr)も、安定したビートで牽引する「濫觴」しかり、かなりの実力者であることを感じさせる。


GOAT(KAKUMAYのオーディエンスの呼称)に向かって「お前らKAKUMAY背負ってんだろ?俺たちKAKUMAYを倒しにきてんだよ!」と挑発した「流血ドアスコープ」で熱量を上げていくと、この時点で最新作にあたる「でたらめ」をドロップ。
ある種のエログロさとアングラ感を孕みながら、メロディラインと或花の澄み切った歌声のマッチは心地よく、フロアへ浸透していく。

昭和歌謡チックな旋律が耳に残る「化猫」のソロ回しでは、この日急遽、ギタリストとしてサポートに入ったRENGEKIのフロントマン=Kazumiを起点におーる。、hakuへと繋ぐ場面もあった。


余談だが、Kazumiはかつてギタリスト経験があったそうだが、そこはさすがRENGEKIのフロントマンとして、後輩たちのステージを頼もしく牽引するような力強さで魅せてくれた。

「期待されて呼ばれたと思ってるんで、期待に応えるべく全力でKAKUMAYをぶっ殺しにきました!どこのファンとか関係ないから、全力で混ざり合おうぜ!」


そう告げた終盤は、「ZMAN」、「滅」を披露。さらに予定になかった「濫觴」をリプレイ。ウォール・オブ・デスの熱狂のなかで黑猫は見事、3DAYS公演のトップバッターの役目を果たした。

或花は実のところ、昨年6月の「KHIMAIRA EDGE 3DAYS」に緊急サポートで参戦していたこともあって、ようやく満を辞しての同イベント合流となる。「次は本戦で!」との言葉も焼き付いた。


サブタイトルの“ぶっ殺せ!”は、実のところKAKUMAY自らつけた経緯がある。物騒なイベントではあるものの、おーる。にとってKAKUMAYのゆいと。は慕っている師のような存在だ。
念願の初共演をバックステージで、2人が無邪気に喜びあっていたことも伝えておきたい。

鮮血A子ちゃん



「バトルキマイラ」シリーズ発足の一番手を鮮血A子ちゃんが飾ったのはおよそ1年近く前のことだ。その後「KHIMAIRA」シリーズにもオープニングアクトで出演し、滅多刺しひろくん(Vo)の全裸脱衣などで大きなインパクトを残した。

ただ、いずれのライヴも機材の大不調によって、彼らにとって満足なライヴではなかった。もちろん、そういう逆境を激情で飲み込むことができるバンドではあるが、今回こそは…の気持ちもあっただろう。


この日は「異次元登下校」から始まり「人肉饅頭たぎるくん」まで全12曲を披露した。勢いで押し切るだけでは走り切れない40分セットのなかで、実に落ち着いたステージ運びをみせたことが印象的深い。正式加入した硫酸風呂天命(Dr)がフィットしたことで、千吊まるこ(Ba)の暴れっぷりが加速した「能面ちゃん殺人事件」、滅多刺しひろくんの深みのある歌唱が定まったことで、墓荒らしあさひ(Gt)のフレーズがより叙情的に立つようになった「宇宙と首輪の憑いてる少女」とハイライトは豊富だ。


“死ね!ボケ!”と繰り返すステージだが、鮮血A子ちゃんのライヴからは、その暴力性や猟奇的な世界観の裏にゆったりとひそむ純朴さが垣間見える。

MCでひろくんがマイクを取ると、ここぞとばかりに自然に角ハイボールを開ける天命、あさひの足元にある酒を奪いこっそり飲酒するまること、このあたりは相変わらずルール無用だ。

なんでも、スマホのパスワードを忘れてロックがかかってしまったという、ひろくん。道端で見かけたKAKUMAYのメンバーの集合場所を教えてもらったという話のあとに、「殺し合いじゃなくて!助け合い!…でも、最初から勝負は決まっていた。俺の勝ち!」という支離滅裂なMCをするも、観客から「いや、負けだろ」と冷静にツッコまれる場面も。

そこから続けざまに、「ロックとは内に秘める希死念慮だ」と語っていたが、その話題と同じくらい彼のスマホのロックが解けたのかも気になるところだ。


前述したとおり彼らのライヴは狂気的でありながら、一層明確に形づいたものとなっている。ひろくんの声質は天性のもので、ボイスチェンジャーを多用するが、そのバランス感覚が抜群に向上している。


ラスト、天命がフロントに出て踊る爆発的ナンバー「人肉饅頭たぎるくん」まで、楽曲の純粋な良さを全面に感じられる40分となった。
ひろくんが枝切りハサミを首にかけ客席を睨みつけると、やり切ったように4人はステージを後にした。

KAKUMAY



いよいよトリのKAKUMAYの出番だ。
彼ら自身も語っていたように、普段対バンしないラインナップだからこそ自分たちらしさと向き合うことになった。
この「バトルキマイラ」3DAYSのサブタイトルはヘッドライナーバンドが自身の楽曲・歌詞から引用したものである。
この日は“KAKUMAYをぶっ殺せ!”ということで、序曲として演奏されたのはもちろん「私を不幸にしたお前をぶっ殺す」。
そのインパクト大なタイトルもさることながら、意外にもメロウで温かみのある楽曲は2024年末のリリース以降、バンドの向かうベクトルを指し示してきたように思う。
幕には閃光に映し出されたメンバーのシルエットが浮かぶ。幕を閉めたままプレイすることは、リハーサル後に出たアイデアだったようだが、こういう魅せ方でもキャリアを見せつける。リズムインでゆっくり幕が開くと、一気にテンションを上げ、まくしたてていく。
黑猫と鮮血A子ちゃんのステージを受けて、バンドとオーディエンスも気合いが一段と入ったコール&レスポンスで圧倒した「噛み跡」、さらに煽り倒した「アーティスト」と前半戦の時点で充実度を感じさせるものだった。


やはり髪を赤く染め上げた下手ギタリスト=GEN(Gt)の加入は大きく、バッキング、ハモりも厚くなり、アザミ(Gt)とゆいと。(Ba)、ハル(Dr)とそれぞれに直情的な戦闘力の高さと連動性でステージを構築していたメンバーの魅力が返り咲いた感が強い。


真虎(Vo)は、ここまでの出演バンドによる痕跡とおぼしき、ぬいぐるみやトゲが散乱しているステージを見渡して、「これ、一体どんな対バンなんだよ」と苦笑いするも、「俺たちの暴力で一方的に終わらせるぞ!俺たちも全力でいくのが礼儀。全部潰してやっからよ!」と吼え、「SICK‘S」、「共依存」と一体感を生むナンバーを叩きつける。

本来ならここで「新世界へ」へ繋ぐ予定だったが、気分が違うと語り、急遽ハードナンバー「PSYCHOPATH」を追加。この真虎の勘所は見事で、ここが起点となり会場は爆発的な盛り上がりを見せた。


これまでZepp Shinjuku、恵比寿リキッドルーム、O-WESTでのワンマン経験もあるKAKUMAY。負けられない場での地力と底意地は流石の一言で、近年の彼らのステージのなかでもかなりの再成熟期を感じさせる。
昨年11月のGEN加入後、これまで演奏機会の少なかったレアナンバーが積極的にセットリストに組み込まれる機会も増加し、短い時間ながらレパートリーを拡大させている点も見逃せない。メンバーがそれぞれに語るように、GENのキャラクターもあってバンド内の空気も一段と良好になったことも影響しているように思う。

終盤はついに「五月蠅い」を披露。個人的にもフェイバリットな「五月蠅い」は、もっと世間を巻き込む爆発力を秘めているようにも感じる。


会場の熱気をピークに上げたラストは「卒業」。
真虎の歌声が痛みと同時に、骨太さを感じさせる新たな名刺変わりの1曲で見事に締めくくった。
ライヴが終わったあとに感極まった表情を見せるメンバーもいたりと、かなり充実の時間だったことが伺える。キャリアを重ねてきたKAKUMAYだが、ここに来て新体制で良い形のリスタートを切れたことで、バンドとしての力量を存分に見せつけてくれた。

「俺は悲しいだけの歌わない」と強く言い放った真虎の姿が心に残る。

混ざり合ったのかはさておき、いずれのバンドもそのポテンシャルを大いに発揮する熱戦の第一夜となった。
結果から言えば、3DAYSのなかでもっとも対決構造が強かったのが、この日だったように感じる。
KAKUMAYと鮮血A子ちゃん、黑猫の更なる飛躍を期待してほしい。
そして、またいつか混じり合う日を待ちたい。

Text:山内 秀一
Photo:千佳

SET LIST

⚫︎黑猫

無間地獄の旅支度
濫觴
流血ドアスコープ
でたらめ
化猫

ZMAN

濫觴

-----------------------------------

⚫︎鮮血A子ちゃん

SE.あっ!いっけなーい
異次元登下校
3年5組の特異点
自爆お経
惨殺日和
能面ちゃん殺人事件~懲役2.5次元~
64bit君を分解
障害です。
宇宙と首輪の憑いてる少女
21世紀でアへ顔とか死ね
寝取られは鳴り止まない
あたしの処女膜は恋わずらい
人肉饅頭たぎるくん

-----------------------------------

⚫︎KAKUMAY

私を不幸にしたお前をぶっ殺す
IDOL
噛み跡
アーティスト
SICK’S
共依存
PSYCHOPATH
新世界へ
五月蠅い
卒業

関連リンク

◆KAKUMAY Official X https://x.com/KAKUMAY_JP
◆鮮血A子ちゃん Official X https://x.com/senketsu37564
◆黑猫 Official X https://x.com/kuroneko222_JP

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