【XANVALA】ライヴレポート<XANVALA 6th ANNIVERSARY TOUR “ROLL THE DICE”TOUR FINAL>2026年2月1日(日)恵比寿ザ・ガーデンホール◆XANVALA、6周年記念ワンマンライヴで見せた未来への覚悟「これから一緒に、いろんなものを叶えに生きましょう」

XANVALAが、6th ANNIVERSARY TOUR『ROLL THE DICE』のツアーファイナル公演、および始動6周年を記念するワンマンライヴを、2月1日、恵比寿ザ・ガーデンホールにて開催した。
これまでにもXANVALAは、ワンマンツアーの度にバンドの決意表明ともなるモチーフを掲げ、その意味を着実に具現化してきた。今回の始動6周年記念ツアーのタイトル“ROLL THE DICE”もまた然りであったが、ツアーの集大成かつ“周年”という節目に彼らが見せたのは、“一か八か、運任せ”といった曖昧さなど微塵も感じさせない、覚悟の表れと言わんばかりの崇高なライヴだった。つまりそれが、現時点でXANVALAが導き出した“ROLL THE DICE”の答えでもある。では、一体彼らは何を“賭け”たのか────それは、XANVALAというバンドに生きる5人の人生そのものだったと言えるだろう。

今ツアーの鍵を握る最新曲『アイライナー』から幕を開けると、この曲が持つ“メイク=戦闘準備”という志がライヴ空間に描き出されていく。ステージからは粒が立った一音一音が放たれ、その場に生じた覇気がΛ(ラムダ / ファンの呼称)たちの“喝采”の声となってこだまする。これぞまさに、XANVALAが“勝ち”を掴み取るために構築してきたドラマのワンシーンのようでもあった。そして、清々しいまでに髪を振り乱す美しい光景がフロアに広がった『MY BLACK』、さらに疾走感を帯びた『Bamby』と、昂る感情を躍動感へと昇華。続いて披露されたのは、ギター・ヴォーカルスタイルを取った巽が、メンバー一人ひとりと向き合う仕草を見せてから届けた『Stray』。勢いづく中でも、自分に向き合うことで生まれるハングリー精神といった、伝えるべき想いを序盤から確実に表現していった。
「7年目も変わらず、そしてプラスアルファで、いつも以上にあなたがこの場所を選んでよかったと、そう思える“文化”にしたいと思っています。XANVALAという“文化”をあなたが享受してよかったと思える、そういう日にします。しっかりついてきてください」────巽
6周年を迎えられた感謝と、次曲『CULTURE』への導入として語られた言葉からは、7年目に突入した“今”に対する意気込みもひしひしと感じられた。そして、コーラスも相まってダンサブルに乗せた『エンジェル・ドロップ』では、メンバーも好き好きにステージを駆け回るも、節々のブレイクでは息の合ったグルーヴも見せつける。ここで、巽が跪いて天を仰ぎ、Yuhmaがドライなギターを響かせた『僕の神様』で醸し出す禍々しさから、続いた『ヴァジュラ』ではエスニックなテイストを帯びながら攻撃性を増強。あらゆる“神”を象徴するコンセプチュアルなシーンから、一気にダウナーな冥界へと落とした『冥冥』ではインダストリアル・ロックが炸裂した。暗転から一転、『春が刺さる』では宗馬とYuhma各々のギターの音色が温みのある空気を生み、巽の歌声が心を震わせる。さらに、逆光の中で手を掲げ合う光景が神々しくあった『縷々』と、終始ドラマチックの応酬と言わんばかりに、感情を揺れ動かす波を生み出していた。


ここからラストスパートといったとき、ふと巽は「いける」と言わんばかりに握った拳を胸元で振るってみせた。次の瞬間、知哉が叩き上げたドラムに、メンバーはもちろんΛも士気が上がっていくのを感じさせた『十三』で圧倒し、メンバーがドラムに向き合ってから一層一体感を帯びた『デスパレート』では、「7年目もどうぞよろしく!」という巽の呼びかけにΛたちは盛大なコーラスで答えた。その勢いをシームレスに繋いだ『鮮やかな猛毒』では、XANVALAの代名詞とも言える華麗なまでのヘッドバンキングが巻き起こり、クライマックスに花を添える。そして、ラストに用意されていたのは、深く重みのある音と言葉で紡いだ『後悔に咲く花』。儚げな空気で満たした中でメンバーが静かにステージを後にすると、ホールに響く残響が彼らの轟音ではなく、客席からの温かい拍手だったことは、これまでにない新鮮な余韻でもあった。ただし、そこにあったのは虚しさではなく、一縷の望みをこの先へと続けていく意欲を内包した、凛としたエンディングだったのである。


アンコールの声に応えて再登場したメンバーは、ここでも全5曲を通して熱い展開を見せてくれた。まずは、自分たちの在り方を示す『誰が為の幸福論』からスタートすると、センターで70.に向き合った巽が「これからもよろしく」と伝えるシーンもあった。以降、“欲張る”ことを強調したキラーチューン『CREEPER』に始まり、「生きてることこそ聖なる戰いだ」と称した『聖戰』、コロナ禍を強靭な精神で乗り切った彼らだからこそ、人々の“声”の力を刻み込んだ『NIX』、そして「ここが俺たちの理想郷だ」とライヴを締めくくった『XANADU』。このように、XANVALAの本質を詰め込んだ楽曲が並んだアンコールは、“周年”ゆえの集大成にとどまらず、彼らがこれまで大切にしてきたものを携えたまま、新たなスタートへ踏み出していく濃密なメッセージだったと受け取ることができた。
終演後、会場には新たな告知を踏まえたフライヤーが張り出されていた。まずは、5月3日の浦和ナルシス公演(70.生誕祭)を皮切りに7月10日の代官山UNITまで全15公演を巡る全国ツアー『AGNI』の開催。さらに、衣装とセットリストの一部が投票によって決定するというスペシャルライヴ『LEGACY』が4月4日、渋谷ストリームホールにて開催され、XANVALAの原点とも言える2曲が新たに蘇るSPECIAL SINGLE『鮮やかな猛毒 / CREEPER』もリリースされるという。これからも、XANVALAは立ち止まることなく進んでいく。本公演のアンコール冒頭で、それぞれが6周年を迎えた感謝と今後への意気込みを語った場面で巽は、この日のライヴを「あなたと6年間積み重ねてきたもので一緒に戦って、いいものができた」と振り返っていたが、“ソールドアウト”にはあと一歩届かなかったこともまた事実。これに対し、人一倍悔しさを爆発させていた宗馬も印象的だったが、巽もまた、恵比寿ザ・ガーデンホールに限らずこれまで段階を経て立ってきた会場すべてに“必ずリベンジする”と赤裸々に宣言した姿こそ実に頼もしくあった。
「俺たちはまだまだ続いていくし、あなたも巻き込んでいけたら嬉しいし、大事なものも、譲れないものもたくさんあるし、叶えたい夢はメチャクチャあるんですよ。でも、結構夢が叶ってきたなと思っていたんですけど、進めば進むほど新しい夢がどんどん出てきて、クソ欲張りな人間になってきちゃったんですけど。それも不思議なことに、夢というよりかは、実現できそうな目標に変わっていくことがすごく嬉しくて。だから、もしかしたらなんでも叶うかもしれないです。あなたの夢も、そこに重ねてくれたら嬉しいです。俺に背負わせてください。これから一緒に、いろんなものを叶えに生きましょう。7年目も、よろしくお願いします」────巽

紛れもなく、自分たちの手でこの先への運命を切り開いてきたXANVALAがこれほどまでに強くなった要因の一つは、“肯定”にあったように思う。それは、自分自身を否定せずに受け入れること、その包容力が備わってこそ一人のアーティストとして、もしくはバンドとしての雄大な存在感を纏った今がある。また、互いの存在価値を“肯定”し、そこに生まれる信頼の関係性は、XANVALAとΛたちにも言えることだろう。この先も彼らは、迷うことなく自らが選択する“正解”の道を正々堂々と歩み続けていける。その未来は、確実に明るい。
写真 Leo Kosaka
レポート・文 平井綾子(Ayako Hirai)
SET LIST
01. アイライナー
02. MY BLACK
03. Bamby
04. Stray
05. CULTURE
06. エンジェル・ドロップ
07. 僕の神様
08. ヴァジュラ
09. 冥冥
10. 春が刺さる
11. 縷々
12. 十三
13. デスパレート
14. 鮮やかな猛毒
15. 後悔に咲く花
En-1. 誰が為の幸福論
En-2. CREEPER
En-3. 聖戰
En-4. NIX
En-5. XANADU
関連リンク
WEB: https://xanvala.com/
X: https://x.com/XANVALA


