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【umbrella】ライヴレポート<umbrella 16th anniversary ONE MAN【超アマヤドリ】>2026年3月13日(金)OSAKA MUSE◆「素晴らしい景色をありがとう。16年目のumbrellaをよろしくお願いします!」(唯)

降りしきる雨の中を生きのび、やがては運命に目覚め、遂に革命を志すまでに至ったumbrellaというバンドのリアルな姿がそこには在った。

“心に傘を”との想いからumbrellaと名乗り、彼らがバンドを始動させたのは2010年3月14日のこと。
それから16周年を迎えた今年、3月3日にはEDGE Ikebukuroでの[無料ワンマン【umbrellaとは】]を超満員のかたちで大成功させたのち、3月12日にも同タイトルのフリーライヴをOSAKA MUSEにて行い、そのうえで翌日3月13日に臨んだのが同会場での[umbrella 16th anniversary ONE MAN【超アマヤドリ】]だったのである。
大阪発空間系オルタナティヴバンドという異称も持ち、結成時から変わらず大阪を拠点にして活動を続けてきているだけに、このたびの大阪公演は実質2デイズとあいなっていたわけだ。

ちなみに、ライヴタイトルに冠せられていた【超アマヤドリ】とは彼らが2011年7月に発表したファーストミニアルバム『アマヤドリ』に由来しており、かつて2013年10月26日にはOSAKA MUSEで[大アマヤドリ]と題されたライヴも開催されているが、今回の場合わざわざそこに“超”と付け加えていたからには相応の思い入れや意気込みがあったものと思われる。
また、昨年10月に発表されている最新音源「レヴ」が“革命”をモチーフにした力強いロックチューンであったことを踏まえても、この16周年という節目に向けてumbrellaが確固たる決意を有していたことは想像に難くない。

「16歳のumbrellaです、よろしくお願いします。楽しんで帰って」(唯)

ギターを肩から掛けた唯がおもむろにそれを優しく爪弾きだし、場内がやわらかであたたかな響きに包まれたところで発したのはこの言葉。
そして、程なく「軽薄ナヒト」のイントロが始まると将の小粋なリズムワーク、柊の精緻なカッティング・フレーズ、春の深みを帯びたベースライン、唯の伸びやかなヴォーカリゼイションが重なっていくことで、そこにはumbrellaだからこそ生み出せる情景と心象風景が拡がっていくことになった。


かと思うと、一転して「リビドー」ではumbrellaの持つ野性が覚醒。ヘヴィな音像と唯の高音ファルセットが織りなす世界もまた、このバンドならではの味わいを濃厚に漂わせていたと言っていいだろう。
コード感などの面ではギターロックのニュアンスを含みつつ、曲のエンディングに至ってはもはやメタルと呼んでいいくらいのアグレッシヴさが炸裂する展開になっていたことで、この場に集った傘人(umbrellaファンの総称)たちの多くはヘッドバンギングをしていたくらいだ。

それでいて、疾走感に満ちた「五月雨」では切なさを含んだ風がOSAKA MUSEの場内を吹き抜けることに。
柊の弾くブルージーな燻し銀フレーズと、唯のノスタルジックな香りをまとったギターが絶妙な間合いでからみあう冒頭を経て、春の歌うようなベースライン、将の躍動感が活きた心地よいドラミング、それらが秀逸な歌謡メロディと呼応しあう「傘はいらない。」も含めて、雨の歌が2曲続けられたこの場面もumbrellaというバンドの特徴をよく表わしていたように思う。


「あらためましてumbrellaです。よかった、昨日とほぼ一緒の風景で(笑)。今日ここに来てくれてありがとう。
正式な16周年は明日なんですけどね。16年たった成長みたいなものを見せられたらなと思ってます」(唯)

かくして、ここからはさらにディープな世界のはじまりはじまり。
ミッドテンポだからこそ、バンドの放つグルーヴも歌詞の持つ物語性もより克明に伝わってくる「anima」。
ドラマティックな楽曲の中で、唯の歌手としての特性である“こぶし”がすこぶる映えていた「「管」」。
また、意図的に不協な音を交えたとおぼしき重いサウンドを下敷きにシリアスな歌詞が伝えられた「「群」」が今宵はやたらと胸に突き刺さってきたのだが…
それは昨今の社会情勢とこの曲の持つ意味合いが妙にシンクロしたからなのかもしれない。
《「神様がいる」「未来変える」 この世の価値はどこに》《平和で知性を腐らせた 愚者の国》とはこれいかに。
2022年の6月に発表されたこの曲は、あの頃から常態と化してしまったどころか、今やミサイルやドローン兵器が方々で飛び交う世界を憂うものとして聴こえたのは何も筆者だけではあるまい。


「この曲を覚えていたら、あなたたちはマニアックだ。初めて聴く人はこれから覚えていって。いいな!」(唯)

本編中盤に入ったところで唯のこの言葉を受けて演奏が始められたのは、春のラウドなフィンガリングベースや暴力的と言っても差し支えないスラップが曲の持つ威力をマシマシにしていた「非「情」階段」。
間奏部分で4人が切磋琢磨するように繰り広げたエキサイティングなプレイもキレキレで、umbrellaがライヴバンドとして持つ醍醐味を存分に感じさせてくれる一幕になっていた。
なお、この楽曲は2014年のセカンドシングルに収録されていたものの、現状サブスク公開はされていないために“マニアック”なものとなっているらしい。
ライヴで演奏されるのも久しぶりだったとか。

レア曲が聴けるのはワンマン特権といえるが、一方でアニバーサリーライヴの場で絶対に聴きたい定番曲もあるのが聴き手としての心情だったりもする。
その意味では近年の代表曲と呼べる「orbit」も、聴きながらあらためてクオリティの高さに唸らされてしまった。紛うことなき名曲!

その後、本編ラストに向けては曲にあわせたコールやフィストアップが場内で勃発した「dilemma」、唯がギターを置きハンドマイクでのパフォーマンスに専念した「レッドシグナルデイ」を経て、最新音源「レヴ」でも唯がフロントマンとしての役割を真摯に全うする姿を拝むことができた。
16年の歳月を過ごしたうえでの《傷を得て辿り着く 孤高の空へ旗を掲げよ》という歌詞と、4人の魂が交錯することによって創出される熱い音の塊。
umbrellaとしての意思がありありとわかるこの曲は、今の彼らにとって非常にシンボリックな存在と言えるに違いない。
実際、せんだっての「レヴ」に関するインタヴューでは唯が「今回は敢えてギターを置いて旗を持とう、という姿勢を表わしたかった」と明言してくれていただけに、それがしかと有言実行された意義は大きいはずだ。


「16周年を迎えることが出来ました。長いこと続けてることもあってか、正直あんまり実感はないんですが、きっと帰ったらドっと疲れが来るんでしょう。
その時「16周年が終わった」ということを味わおうと思います。今日はありがとうございました!」(唯)

記念すべき日の本編最後を飾ったのは、唯が白いタクトを高く振る姿がおなじみの「アラン」。
シンガロングするオーディエンスの大きな声と、umbrellaの発するいきいきとした音が混ざり合う光景は美しく頼もしいことしきり。
傘人たちとumbrellaの強い絆がそこには息づいていた。

「素晴らしい景色をありがとう。16年目のumbrellaをよろしくお願いします!」(唯)

このあと、アンコールにて再登壇したumbrellaは柊のエモーショナルなギターソロが曲を彩った「夕立」、もともとミニアルバム『アマヤドリ』に収録されていた「「月」」をオリジナルヴァージョンで演奏してくれたのだが、このあとにはファン待望の告知があったことも付記しておこう。

「超いいお知らせを持ってきました!発表します。2026年、6月23日に心斎橋BIG CATで[路地裏サーチライト]やります。よろしくね!!」(唯)

umbrellaが主催するイベントとして恒例になってきている[路地裏サーチライト]が、今年はザアザア、メリー、有村竜太朗を迎えて行われるというではないか。
どのアーティストもumbrellaとはかねてより交流があり、音楽的にも親和性が高そうなせいか傘人たちは飛び跳ねながら大喜び。

「広い会場で、濃密な4バンドでの[路地裏サーチライト]にしましょう。とてもアメイジングでしょ!!」(唯)

という煽りからの「アメイジング」で一旦はシメつつも、Wアンコールの「Witch?」では将の叩き出す鉄壁ドラムに、春のバキバキな硬質ベース、柊の激弾きギター、唯のハンドマイクを使った攻めの歌があいまって、umbrellaと傘人はともに限界突破を見事に達成。
[umbrella 16th anniversary ONE MAN【超アマヤドリ】]は、文字どおりにこれまでのアニバーサリーライヴたちや、過去のOSAKA MUSE公演をゆうに超越した充実のライヴ空間へと化したのだった。

先ほどふれた「レヴ」には《Rain Alive Fate Awake》という1節も含まれていることを考えても、umbrellaは16年の節目を迎えてますますの臨戦態勢を敷いていくことになるのだろう。
降りしきる雨の中を生きのび、やがては運命に目覚め、遂に革命を志すまでに至ったumbrellaのこれからが楽しみで仕方ない。




写真:おにてん。
文:杉江由紀 

SET LIST

2026年03月13日(金)OSAKA MUSE
umbrella 16th anniversary ONE MAN【超アマヤドリ】
SETLIST

01.軽薄ナヒト
02.リビドー
03.五月雨
04.傘はいらない。
05. anima
06.「管」
07.「群」
08. Frontier
09.非「情」階段
10. orbit
11. dilemma
12.レッドシグナルデイ
13.レヴ
14.HALO
15.アラン

EN1.夕立
EN2.「月」
EN3.アメイジング
EN4.Witch?

LIVE

■umbrella 春 生誕祭 ONEMAN【アマヤドリ-燻-】
2026年4月30日(木)梅田BANGBOO  OPEN 17:30 / START 18:00
【チケット料金】 前売り 5,000円 / 当日5.500円 ※税込み、ドリンク代別途
【チケット一般発売】 2026年3月22日(日)12:00  https://livepocket.jp/e/2x6nn
【入場順】 先行抽選→一般→当日券

■umbrella presents 路地裏サーチライト
2026年6月23日(火)心斎橋BIGCAT  OPEN17:00  START17:30
【CAST】umbrella、有村竜太朗、ザアザア、メリー

【チケット料金】 前売 6,500円 当日 7,000円 ※税込・ドリンク代別途
【チケットオフィシャル先行受付】
 受付期間:2026年3月14日(土)12:00〜3月22日(日)23:59
 入金期間:2026年3月24日(火)13:00〜3月26日(木)21:00
【チケット一般発売】 2026年4月5日(日)10:00〜
【購入ページURL(先行・一般共通)】 https://eplus.jp/umbrella/

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◆umbrellaオフィシャルサイト http://xxumbrellaxx.com/  
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