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【VALHALLA・KØU】★パーソナルスペシャルインタビュー★自身の生き様を示す、“歌”というアイデンティティを取り戻すまでの軌跡

ヴィジュアル系シーンに新たなスタイルをもたらす存在として、2025年12月5日に正式始動したVALHALLA。メンバーのパーソナルインタビュー企画第一弾で登場するのは、ヴォーカリスト・KØUだ。
前身バンドCLØWDの解散後、別の道へ進みながらも“歌うこと”を手放さず、再びバンドシーンへ帰ってくるまでにはいったい何があったのか。そして、VALHALLAで再び“バンドのヴォーカル”として歌うことを選んだ今、何を成し遂げようとしているのか。
これまで語られることのなかった当時の心境から、音楽に懸ける現在の覚悟までを率直に語ってもらった。その赤裸々な言葉を、これまでKØUという人間を愛してきたすべての人へ届けたい。



◆   ◆   ◆


僕は「歌うことしかできない」と思っていたので、バンドじゃなかったとしても歌うことをやめるつもりはなかった



────さっそく、KØUさんの活動遍歴をおさらいしながら、VALHALLAでの活動にフォーカスを当てたお話を伺っていきたいと思います。まずは、2018年に時を戻しましょうか。

KØU CLØWDが解散した年ですね。

────はい。当時、「正直、悔しい」というコメントを残されていたのを覚えているんです。あのときKØUさんは、バンドの解散を経て自分の生きる道をどのように考えたんでしょうか?

KØU 僕は「歌うことしかできない」と思っていたので、バンドじゃなかったとしても歌うことをやめるつもりはなかったし、ライフワークにしていきたいと思っていたんです。歌っていく方法も、たとえばVTuberとか歌い手とかいろんなやり方がありましたけど、やっぱり僕はバンドサウンドが好きなので、バンドを組まずともそこは必須で考えていました。

────実際、ソロ活動をされていた時期がありましたよね。

KØU 2年くらいソロで活動していました。ソロという形を選んだのも、シンプルに解散がないというか、できないからだったんです。もう、ファンを悲しませるようなことは二度としたくないと思ったので。

────バンドがなくなっても歌い続けることを念頭に置いていたんだということがまず知れて、素直に嬉しいです。

KØU 結構、いろんな方からも「絶対にやめるな」と言ってもらえたんです。それも大きかったですね。

────その後、接客業の道へ進まれたのはどのタイミングだったんですか?

KØU コロナ禍です。当時、とにかくみんなが音楽活動をできない状況だったじゃないですか。それにファンもしんどい状態なのに、僕のほうだけ応援してもらうのは忍びないというか、それは違うなと思っていて。実は、コロナ禍以前にソロ活動のスケジュールを1年先くらいまで組んでいたんですよ。ライヴハウスも押さえていたんですけど、それがすべてキャンセルになってしまって、負債だけが残ってしまったんです。

────もしや、それを返すために……?

KØU そう、「何とかしなきゃ」と思って。その頃、歌舞伎町だけは動いていたので、飛びこむしかなかったというのが正直なところでした。今いる自分の立場からこういうことを言うのはなんですけど、事情はどうであれ、そういう世界に対していい印象を持たれないことも理解していたつもりだし、実際にバッシングもたくさんありました。でも、僕の中では音楽や歌を続けるために必要な選択だったんです。

────ことあるごとにファンのことを思うところは「KØUさんらしいな」とも思いつつ、ここに至るまでの背景をこの機会に知れたのはよかったです。

KØU これは、たぶん初めて話しましたね。

「もう一回、夢を追うのも悪くないな」と思えたので、今は本腰を入れている感じです



────その先でMIO(Gt)さんと出会ってバンドを結成することになったと考えれば、月並みですがその選択も無駄ではなかったとは思いますけれど。ただ、バンドの解散を経験したうえで、再びバンドを組むことに対する抵抗はなかったんですか?

KØU 正直、ありましたよ。だから最初は、「趣味程度なら」って思っていたんです。MIOさん自身もバンド未経験で、ギターも高校生のときにちょっと触ったぐらいのレベルだったから、バンドをやるにもかなり時間がかかるだろうと思っていたので。でも、だんだんとMIOさんの本気度がこちらにも伝わってきたんです。だって、スタジオ作ったんですよ!?(笑)

────MIOさんのYouTubeの企画でも、スタジオは紹介していましたね。

KØU そのときに、「これは“趣味で”なんて言えねぇな」って。そのうちにMIOさんが「俺はマジで武道館に立ってみたい」って言うようになったんで、これは本気なんだなと。音楽やヴィジュアル系に対する思いがしっかりと伝わってきたのもあって、僕としても真剣に向き合おうと思ったし、ここで歌わせていただけるなら何かしらの結果を出したいとも思いました。「もう一回、夢を追うのも悪くないな」と思えたので、今は本腰を入れている感じです。でも、まだまだですよ。過去にCLØWDでやっていたレベルには達していないし、今はそれを少しずつ回収していってる状況ですね。

────VALHALLAとCLØWDを比較するつもりはないですけれど、CLØWDの活動は一つの目標や指針にもなり得ると言いますか。

KØU そうですね。なので、毎日だいぶ生き急いでます。もう、「寝る時間なんかいらんやろ!」くらいで(笑)。

────いや、ちゃんと睡眠時間は確保してくださいよ!? でも、実際にVALHALLAは3月から10ヵ月連続リリース中ですし、ライヴのスケジュールも続々と決定していて、だいぶ精力的に動いていますよね。

KØU むしろ今は、世に出したいものが多すぎて。僕、ストックしている曲が10曲以上あるんですよ。それに、1ヵ月に2~3曲作れちゃうくらい、作曲ペースが早いんです。そこにMIOさんとRAY(Support Gt)も曲を作ってきてくれるので、自分とは違うスタイルの曲を聞いて、バンド内でも刺激を受けていますね。VALHALLAの制作面に携わってくれる方も周りにすごく多くて、自分たちの構想を音で表現する手助けをしてくれるアレンジャーさんもいるので、すごくありがたい環境で活動させてもらっているんです。だから、今は音楽に費やす時間をとにかく増やしたいので、何を削るかっていうとやっぱり睡眠時間しかないんですよ。もともと寝なくても大丈夫な体質だし、きっと忙しいほうが好きなんですよね。そのほうが、「生きてるな」って感じがするし。

────本当に、体だけは大事にしてくださいよ?

KØU それが、この前健康診断に行ったんですけど、視力以外全部Aだったんです! 自分でも意味わからないくらい「元気すぎるやろ」と思って(笑)。きっと、忙しくても充実した毎日を送れているから、体もそれに引っ張られて健康を保ててる気がする。

────やけに説得力のある話ですね。では、“バンドのヴォーカル”としてステージに立つことができている今の感触はいかがですか

KØU 僕としては、変わったところはとくにないですね。どちらかというと今は、ステージ上のMIOさんを見守っているところはあるかもしれないです。ライヴごとにアドバイスしながら、バンドのライヴステージを少しずつ伝授している状況ですね。ホスト業界では圧倒的に上の人なんですけど、バンド業界では僕が“ボス”みたいなところもあって。MIOさんからも「バンドではいちメンバーとして接してほしい」と言われたので、僕からも「本気で音楽をやるからには本気で向き合います」と伝えたんですけど、いい意味でちゃんとぶつかり合えてると思いますね。VALHALLA結成のきっかけはMIOさんのやりたいことにみんなが合わせていくという感じだったんですけど、最近ではMIOさんから「KØUがやりたいようにやって」と言われるようになったのもあって、よりいっそう責任感を持つようになりました。


かなりいばらの道ではあると思うんですけど、僕たちの真剣度を可視化していくために試行錯誤していきたいと思います



────今のお話からしても、活動の中でKØUさんが主導権を握るところも大いにあると思うんですけれど、VALHALLAの音楽的な部分で意識されているのはどういったことになるんでしょうか?

KØU 一番は、“KØUが歌えばVALHALLAになる”っていうところですね。たとえばラルク アン シエルさんも、“hydeさんが歌えばラルク アン シエルになる”っていうくらいの力があるじゃないですか。あの形が理想です。VALHALLAも、しっとりした曲からザ・ROCKな楽曲まで幅広いうえに、エンタメ要素のある曲だったりゴリゴリなヴィジュアル系の曲だったりもあって、これだけの振り幅があるのはそういうところを目指しているからこそなんですよ。

────今、お名前が出たので改めて伺いますけれど、未だ変わらずKØUさんの中ではhydeさんが憧れの象徴なんですね。

KØU そりゃあ、そうですよ!! 僕が音楽の道を志すきっかけになった方ですからね。未だに音楽業界を引っ張ってくださっている存在であることもすごいとは思うんですけど、正直僕らの世代やもっと若い世代がその役割を担っていかなければならないとも思っているんです。すでに僕ら世代でヴィジュアル系シーンを引っ張っているバンドさんもいらっしゃると思うんですけど、僕自身もVALHALLAも、そういった意思はしっかりと持っているので、その熱意がもっと伝わる活動をしていきたいですね。

────今は、音楽活動においても一つのバンドだけに集中しなければいけないといった固定観念もなくなってきているように思いますし、異業種と音楽活動を同じ熱量でやっていくスタイルという意味でも、VALHALLAは新しいバンドの在り方を提唱していく存在にもなり得ると思うんですよ。

KØU “ホスト”というものがまだ受け入れられづらい世の中ではあることは重々理解しているつもりですし、「ホストがバンドをやっている」というイロモノ的な印象はどうしても拭えないと思っているんです。今は、その印象をどう変えていくかの戦いでもあると思っていて。でも、今はまだネックになっている部分を、いつか覆せるタイミングがこの先訪れるとも思っているんです。新しいジャンルを作っていく気持ちでいるので、かなりいばらの道ではあると思うんですけど、僕たちの真剣度を可視化していくための試行錯誤を続けていきたいと思っているところです。

────それこそ、常に挑んでいく姿勢や反骨精神ゆえの負けん気の強さは、「loser」の歌詞を見たときにも感じたことでした。

KØU たぶん、VALHALLAの根底にあるのはそこかもしれないですね。大人になると、戦うことをしなくなるじゃないですか。効率よく生きることもできるし、我武者羅さもどんどんなくなってくるし。でも、“結局ずっと戦っている”っていうことを書いたのが「loser」だったんですよね。

────そこは、KØUさんが過去に書かれていた歌詞と、いい意味で変わらないところですよね。VALHALLAで歌詞を書くにあたって、物の見方や価値観に対する変化があったり、あるいは変わらないものがあったりすると思うんですけれど、そのあたりをどう感じていますか?

KØU 基本的には普段思っていることを書いているだけなんで、「作詞が大変だ」と感じることもないんですよね。ただ、自分が思っていることを伝えるためのワードチョイスは大事にしています。基本的に各曲に言いたいことや伝えたいことが明確に一つあって、それを広げていく感覚なんですよ。譜割も、昔から変わらず重視しているところですね。あと、上手く言えないんですけど……僕の意識としては、とくに作詞の面で言うと“CLØWDの続き”なんです。だから、ちょくちょく歌詞の中に「これ、CLØWDのことじゃん!」っていうところが出てくるし、CLØWDの楽曲の歌詞を一部引用したりしているんです。それこそ、VALHALLA始動のときに出した「VALHALLA」という曲には、「WAKE UP」(CLØWD)のサビの歌詞が使われていて。

────“目覚めたその時から眠るまで”ですね。しかも、どちらもバンドの始動の曲。

KØU そう。あとは「PROMISE」にも、「四人五脚」(CLØWD)の歌詞が入っています。“KØUが歌詞を書いている”ということを前提にしたときに、VALHALLAは完全に新しいものという意識ではないんですよね。

────なるほど。これまでのKØUさんの人生やキャリア、すべてを網羅したといった感じですね。

KØU CLØWDの活動があって、今の僕があるというのは紛れもない事実なので、自分の中で活かされている部分はたくさんあります。そういうこともふまえて、僕の中でCLØWDは完全に終わったものだとは思っていないので。これは僕が勝手に思っていることなんですけど、ステージに立って歌えている今があるからこそ、当時のメンバーの意思も引き継いでいこうと思っているんです。こういうことを言うとクサいかもしれないですけど、かつてのメンバーのおかげで僕は今生きているから。もちろんファンのおかげもあるし、僕はこれまで出会った全ての人に生かされていると思っているので。僕がホストとして活動している中で、自分の価値を過信し過ぎて勘違いをしないように道を正してくれたのがMIOさんでもあって、一人の人間としてリスペクトできる人と一緒にバンドができていることも幸せです。今は、すごくいろんな人から愛されている人生だなって思えてる部分はありますね。

────実は今日こうしてお話を聞くまでは、正直、「KØUさんは音楽と別の道へ行ってしまったんだ」と思っていた部分も少なからずあったんです。でも、「音楽をやりたい」という気持ちがずっとあったんだという、不明瞭だったところがはっきりして良かったな、と。

KØU やっぱり音楽をやっている自分が好きだし、音楽をやっているときが一番生き生きしてると思うから、「音楽をやりたい」っていうのはずっと思ってましたよ。だから本当に、「戻ってこれてよかった」と改めて思います。あとは、思うがままに自分の思っていることをひたすら世に出していくというだけですね、今は。

────“戻ってこれた”というのもそうですし、“本来の居場所を取り戻した”といった感覚でもあるのかな、と思いました。

KØU ああ。“取り戻した”っていうのは、一番しっくりきました。

音楽を通して自分たちの生き様を伝えていく、バンドってそういうものだと思うんです



────そして、VALHALLA初のワンマンツアーが控えていますけれど、【-ASCENCION-】というタイトルを付けたのはKØUさんですか?

KØU はい。VALHALLAは“戦死者の館”という意味なんですけど、これと同じく北欧神話に基づいてタイトルを付けました。12月の1周年まで、ストーリーを作りたいと思って付けたタイトルでもあります。

────ASCENCIONは、“上昇”という意味がありますね。

KØU それこそ、初めてのワンマンツアーなのにいきなり5大都市でやるなんてかなりぶっ飛んでると思うんですけど(笑)。いい意味で常識をすっ飛ばしちゃうタイプなので、“上昇”というには上がり過ぎちゃってる感じは否めないです。ただ、“どんどん上に行くぞ”っていう熱量が目に見える形で提示できればいいなと思っています。

────では、今日は最後にこの質問をして締めたいと思います。ズバリ、KØUさんにとって音楽とはなんでしょうか?

KØU “生き様”じゃないですかね。もう、それでしかないと思います。音楽を通して自分たちの生き様を伝えていく、バンドってそういうものだと思うんです。リスナーも、ちゃんと楽曲やライヴから感じ取ってくれると思うんですよ。最終的に惹かれる部分って、その人の人間性とか生き様だと思うので。僕の人生経験の中で伝えたいことはまだ出しきれていないので、それを今後の音楽人生の中で出していきたいですね。

────KØUさんの人生経験でしか伝えられないものがあると思うので、それをこれからも楽しみにしています。

KØU どんなに大変なことを経験しても生きていけるっていう、僕の経験談を、音楽を通してアウトプットしていくことでみんなの背中を押すことができるんじゃないかと思っているので。そういう人生を送れている現状に、心から感謝しています。

取材・文 平井綾子

LIVE

VALHALLA FIRST ONEMAN LIVE TOUR
【-ASCENCION-】

6/8(月) 大阪 アメリカ村DROP
6/9(火) 福岡 livehouse & club PEACE

TOUR FINAL
2026/6/26(金)赤羽ReNY alpha

関連リンク

◆Official LINK https://lit.link/valhalla77777

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