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【MUCC】ライヴレポート<2026スペシャルMUCC day!「ムックリ クエストLIVE-破-」>2026年6月9日=MUCCの日:Zepp Haneda

一寸先さえ読めぬ展開は、まさに“破”ならではだったと言えようか。
このたび6月9日=MUCCの日にZepp Hanedaにて開催された[2026スペシャルMUCC day!「ムックリ クエストLIVE-破-」]は、昨年の6月9日に初開催された[2025スペシャルMUCC day!「ムックリ クエストLIVE-序-」]の続編にあたるライヴとして、今回も夢烏(MUCCファンの総称)たちからの“MUCCの日にライヴで聴きたい曲”を募り、その集計結果どおりにカウントダウン形式で生演奏をしていく場となったのである。

もっとも、今宵の幕開けを飾ったのは去年の[2025スペシャルMUCC day!「ムックリ クエストLIVE-序-」]でも1曲目として投下された「大嫌い」で、イントロが始まると同時にフロントマン・逹瑯は轟音の中でこう告げたのだった。

「ムックリ クエストLIVEが始まる前に準備体操はいかが?MUCCのワンマンは久しぶりだもんね。まずは準備体操しようよ!」(逹瑯)

確かにこのところのMUCCはイベント出演が多く、思えば直近のワンマンは昨年11月5日に川崎CLUB CITTA'で開催された《MUCCメンバー完全プロデュース生誕公演 2025》の最終章的ライヴ[YUKKE(5)46歳 BIRTHDAY LIVE †夢幻†]であったはず。
となると、実はこれが約8カ月ぶりのワンマンライヴであったわけだ。


とはいえ、MUCC側はもちろんのこと夢烏側も準備体操とは名ばかりの完全臨戦モードでいきなりブチ上がり、両者はそのまま[2026スペシャルMUCC day!「ムックリ クエストLIVE-破-」]本編へと突入していくことになった。
一旦暗転するとステージ上のスクリーンに15位「シャングリラ」、14位「遺書」、13位「未完の絵画」とランキングが表示され、場内からは各曲に対して歓声が湧出。
(※ちなみに、今回のランキング画面にあわせてナレーションを入れてくれていたのは、なんとMUCCにとって大先輩となるkyo(D'ERLANGER)氏だった。実に豪華!!)

2012年11月に発表された11thアルバムの表題曲であった「シャングリラ」は、6分半にもわたる大曲。
「遺書」は2004年9月発表の4thアルバム『朽木の灯』に収録されていた“虐めによる自殺”について描いたもので、今の時代に聴いても鋭く胸に刺さってくる名曲。
「未完の絵画」も『朽木の灯』の収録曲になるが、こちらはこちらで詞の内容は重く音も暗澹とした雰囲気が色濃い。


12位「九日」は1999年12月の1stアルバム『アンティーク』に収録されていた叙情性の強い女性目線の歌で、11位「XYZ.」は2021年11月のシングル『GONER/WORLD』のカップリングだったR&B要素の香るモダンな1曲、そして10位「五月雨」は2001年7月の2ndシングル『赤盤』に収録されていた疾走感あふれるロックチューン。
時代もバラバラなら、歌詞の内容、音の方向性もまちまちな楽曲たちが、純粋に順位にのっとって並べられ演奏されていく、というシチュエーションはある意味でとても無秩序だ。
それでいて、前後関係や脈絡も無視してさまざまな曲が披露されていくというのに、どれもが夢烏にとって“思い出に残っているあの曲”であったり、“何度聴いても好きな曲”であったりする、という事実は明らかに尊いではないか。


ただ、メンバー側からすると当夜のライヴはなかなか一筋縄ではいかないものだったらしい。
このあとのMCでは、以下のようなボヤきが各人から漏れ出してしまうことに。

「疲れた。すげー疲れる…」(逹瑯)

「いやー。「未完(の絵画)」と「九日」は正直しんどかった。なんでかっていうと、若い頃に無理やり戻されんのよ(苦笑)」(ミヤ)

「それでいうと「九日」から「XYZ.」もよっぽどだったよ?」(逹瑯)

「19歳くらいの逹瑯と40歳の逹瑯だもんなぁ」(ミヤ)

「この人、その間に何があったの?ってなるよね(笑)」(逹瑯)

「聡泰(=サポートドラマーの庄村聡泰(ex.[Alexandros]/Dr.DOWNER))が言ってた。「この飛び方はサイコパスです」って(笑)」(ミヤ)

「あはは(笑)。そして、「XYZ.」が終わったあとの「五月雨」の解放感が凄いヤバくなかった?」(YUKKE)

「まぁ、今日はこんな感じでメチャクチャな曲順の流れとか、奇跡みたいな展開とかがこのあとも続きますんで、最後まで楽しんでいってください!」(逹瑯)

思い返せば、昨年の[2025スペシャルMUCC day!「ムックリ クエストLIVE-序-」]では、「ランキングの曲ばっかじゃ、あれなんで。みなさんが楽しめる曲も挟んでいこうと思います」と逹瑯が述べ、シングル曲としてのポピュラリティと明るさを持った「謡声(ウタゴエ)」などをはじめとしたメンバーセレクト曲が、随所に配置されていたと記憶しているのだが。
今年のライヴについては完全にランクインした曲のみでセトリが組まれていたため、メンバー側としては実際かなりやりにくい面もあったのだろう。
にもかかわらず、あくまでも徹底してランキングにこだわってくれた彼らの姿勢は賞賛に値する。
それはすなわち、夢烏への愛と誠実を意味していたに違いない。


もちろん、9位から6位にかけてのフォーキーな逹瑯の歌い回しが映えていた「勿忘草」、ミヤがVシェイプのギターで躍動するプレイを聴かせてくれた「チェインリング」、YUKKEの低く唸るベースの音が曲に厚みと深みを与えていた「睡蓮」、ライヴバンド・MUCCの生みだす秀逸なグルーヴが凝縮されていた「TONIGHT」。
それらも聴きごたえがたっぷりであったものの、個人的には5位の「暁」を久しぶりに生で聴けたことにもひとしおの感動を覚えた。

というのも、この曲は2011年に東日本大震災が起きた直後に開催された日本武道館公演(5月21日の[TOUR "Chemical Parade" FINAL]と22日の[MUCC history GIG 97~11])で会場限定発売され、収益金が全て義援金として寄付されたチャリティシングル曲だったのだ。
MUCCの曲には死や絶望を歌ったものが多く存在する反面、この「暁」のようにあたたかな慈愛と救いを感じさせてくれるようなものも少なからずある。
キレイゴトだけを歌うのではなく、清濁を併せ呑んだうえでMUCCが音楽というかたちで提示する真意には嘘がない。
「暁」にこめられた真心というものを、このライヴであらためて感じることが出来て本当に良かった。
この場を借りて、この曲に票を投じてくれた夢烏たちに心からの感謝を申し上げたい。


なお、4位の「死の産声」(2023年7月発売・deadman×MUCC スプリットシングル『産声』収録)は今回エントリーした曲たちの中でも超レアな存在とのことで、ライヴで演奏したのは逹瑯いわく「deadmanとツーマンをやった時以来」の2回目だったそう。
3位の「浮游」(2009年発表のアルバム『球体』収録)、2位「蝉時雨」(2008年発表のアルバム『志恩』収録)も昨今はライヴであまり聴けていなかった曲たちではあるが、なんといっても意外だったのは1位の「JOKER」(2016年6月発表のシングル『ハイデ』カップリング曲)だったかもしれない。

「たまんねーな。今日のセットリストはほんとに凄いよ。去年とかぶってんのが「遺書」と「睡蓮」だけなんでしょ?
で、まさか1位が「JOKER」とは!エッチですね、あなたたち(笑)」(逹瑯)

「おめーらスケベだな!ま、この詞で書いてるのは俺の性癖の話だけど(笑)」(ミヤ)

「実に興味深い話ですね(笑)」(YUKKE)


以上は本編が終わり、アンコールに入ったところでメンバー間で交わされた会話だったが、そんな「JOKER」でワンマンライヴの本編が締めくくられるという異例の事態はおそらく今回限りになりそうな気がする。
それだけ[2026スペシャルMUCC day!「ムックリ クエストLIVE-破-」]は、ランキングの妙による破天荒なセトリが活きたライヴであったと言えそうだ。

「今回のリクエスト、途中で順位が凄い変わったよね。最初のうちは「CLASSIC」が1位だったんですよ。
それが最終的には圏外に行っちゃいましたから。去年1位だった「Monroe」だって60何位とかですよ(笑)」(YUKKE)

「いろんな時代を反復横飛びしながら、急上昇、急降下、急旋回するアトラクションみたいなライヴを、みなさん楽しんでもらえたでしょうか(笑)」(逹瑯)

「でもね、これはほんとにみんなが作ってくれた流れなんで。素晴らしいと思います。ありがとうございました!
アンコールでは敗者復活戦じゃないですけど、16位だった曲をやります!」(ミヤ)


ということで、ここで演奏されたのは「狂乱狂唱~21st Century Baby~」。さらに、逹瑯からのリクエスト曲「TIMER」、YUKKEからのリクエスト曲「カウントダウン」、“もはや他の曲の追随を許さない絶対王者。圧倒的231位”とkyoから紹介された「蘭鋳」にくわえ、大ラスにはミヤのリクエスト曲として初お披露目となった「新曲」を聴くことも叶った。
このまっさらな「新曲」はプリミティヴなビート感が際立つカオティックなダンスチューンで、そのアゲな空気感を瞬時にとらえた夢烏たちが初見にして派手な盛り上がり方をみせていたところに感心することしきり。
百戦錬磨のライヴバンド・MUCCのファンもまた猛者の集まりということだろう。


そして。来たる8月1日にはGORILLA HALL OSAKAにて惜しくも今回ランクインしなかった楽曲の一部をメンバーがセレクトし、演奏するフックアップ・ライヴ[「ムックリ クエストLIVE-破-」EXTRA]が開催され、同2日にはTHE BACK HORNとCOCK ROACHとの3マンとなる[Love Together EXTRA Feat.えん]が行われることも既に告知されている中、この夜のラストにはあらたな重大発表も控えていた。
それはほかでもない“2027年6月9日にZepp DiverCity (TOKYO)にて[2027スペシャルMUCC day!「ムックリ クエストLIVE-急-」]が行われる”という、かなりフライングな吉報であったため夢烏たちも大喜び。

序、破、と来て急では一体何が起こるというのか。まだこの時期だと鬼に笑われてしまいかねない気もするが、来年の6月9日もスケジュールはどうやっても死守しておくことをおすすめしたい。
あわせて、特別な一夜をより堪能するための清き一票を是非!!

写真:冨田味我
文:杉江由紀

SET LIST

2026スペシャルMUCC day!「ムックリ クエストLIVE-破-」
2026年6月9日(火) Zepp Haneda(TOKYO)
SET LIST

SE ホムラウタ
01. 大嫌い
02. シャングリラ
03. 遺書
04. 未完の絵画
05. 九日
06. XYZ.
07. 五月雨
08. 勿忘草
09. チェインリング
10. 睡蓮
11. TONIGHT
12. 暁
13. 死の産声
14. 浮游
15. 蝉時雨
16. JOKER

En1 狂乱狂唱~21st Century Baby~
En2 TIMER
En3 カウントダウン
En4 蘭鋳
En5 新曲

LIVE

■ミヤ BIRTHDAY LIVE 2026
躁 -Sou- 2026年7月26日(日)BLAZE Gotanda OPEN16:00/START17:00
美 -Utsu- 2026年7月27日(月)BLAZE Gotanda OPEN17:00/START18:00

【チケット料金】スタンディング 8,500円(税込/ドリンク代別)
【チケット先行】
 <朱ゥノ吐+SWAMP会員先行>  2026年6月10日(水)12:00~6月16日(火)23:59
 <朱ゥノ吐+会員・虚無僧 DU MODE会員先行> 2026年6月18日(木)12:00~6月24日(水)23:59
※MUCC公式ファンクラブ「朱ゥノ吐+」 https://fanicon.net/fancommunities/4122
【一般発売】 2026年7月11日(土)12:00~

■「ムックリ クエストLIVE-破-」EXTRA
2026年8月1日(土) GORILLA HALL OSAKA  OPEN16:00/START17:00
【チケット料金】1Fスタンディング8,500円(税込/ドリンク代別)
【チケット先行発売】<イープラスプレオーダー> 受付期間:2026年6月23日(火)23:59まで
 https://eplus.jp/sf/detail/0036930001-P0030781P021001?P1=1221
【チケット一般発売】 2026年7月4日(土)12:00~<先着>

■「Love Together EXTRA Feat.えん」
2026年8月2日(日) GORILLA HALL OSAKA OPEN16:00/START17:00
【出演】THE BACK HORN/COCK ROACH/MUCC
【チケット料金】スタンディング8,500円(税込/ドリンク代別)
【チケット先行発売】<イープラスプレオーダー> 受付期間:2026年6月23日(火)23:59まで
 https://eplus.jp/sf/detail/0036930001-P0030782P021001?P1=1221

■逹瑯BIRTHDAY LIVE 2026
2026年8月21日(金)東京キネマ倶楽部
※チケット詳細等後日発表

■MUCC主催イベント「LuV Together 2026」
 2026年9月5日(土)、6日 水戸市民会館 グロービスホール  OPEN15:00/START16:00
【出演】
 <9月5日> XANVALA/DEZERT/DʼESPAIRSRAY/メリー/MUCC
 <9月6日> Azavana/lynch./KIRITO/MUCC
※詳細後日発表

■YUKKE BIRTHDAY LIVE 2026 
2026年11月5日(木)
※会場・詳細後日発表

関連リンク

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