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【ユナイト・Vo.希 × Gt.椎名未緒】『HOPES #3』のリリース、Gt.LiNの一時活動休止。迎えるツアーをどう乗り越えるのか。“終わらないバンド”ユナイトが示す16年目の現在地────「渋公やって終わりじゃない」

VISUNAVI Japan主催イベント「KHIMAIRA -EDGE 5DAYS-」で初日のトリを飾り、キャリアを重ねたからこそできる熱量の扱い方で、フロアの体感温度を最高潮まで引き上げたユナイト。

最新ベストアルバム『HOPES #3』のリリース、そして夏のツアー「KICK THE SiXTEEN」、さらに続く秋のツアー「SPIRITUAL CRYSTAL」と、今年は“ユナイト漬け”の1年が待っている。

そんな中、発表されたGt.LiNの一時活動休止────。しかし、“終わらないバンド”を掲げる彼らだからこそ、ただ欠けたまま進むのではなく、その時間ごと“意味”に変えていく。止まらないユナイトが何を見据えているのか。Vo.希、Gt.椎名未緒の言葉を通して、その真意に触れてもらえたらと思う。



◆   ◆   ◆


とにかく今がめっちゃ楽しい!



────先日、池袋EDGEでVISUNAVI Japanが開催したイベント「KHIMAIRA -EDGE 5DAYS-」で、初日のトリとして圧倒的な存在感を示したユナイトですが、「KHIMAIRA」への初参加はいかがでしたか?

 「KHIMAIRA」は、仲の良いバンドマンがちょいちょい出ているイベントだったんで、実は何度かライヴを観に行ったことがあったんですよ。普段僕らがやっているイベントに比べて、バンド同士がバチバチに激突して、やったれやったれという雰囲気を感じていましたね。で、そこにうちらが出たら「どんな感じになるんだろう?」というワクワク感があって。実際ステージに立ってみたら、イベントに影響されてかなり熱苦しいライヴになったと思います。どのバンドもイベントの熱量に引っ張られて、きっと相乗効果でいつも以上のパフォーマンスができていたんじゃないかな。

────イベントの熱量といえば、VISUNAVI Japanのプロデューサーでオーガナイザーを務めた山内さんから、「どうしてもユナイトに出演してほしい」と熱烈なラブコールがあったと聞いています。裏話では、ユナイトに絶対参加してもらうために、今回5日間の日程を設けたとか。

椎名未緒 山内さんとは、去年ユナイトのインタビューを担当いただいたのをきっかけに知り合ったのですが、その記事がめちゃくちゃ良かったんですよ。十数年音楽をやってきて、たくさんの方とお仕事をさせていただいていると、「ああ、別に興味ないんだな」って仕事としてユナイトを見ている瞬間がわかるようになっちゃって。そんな中、山内さんは「バンドに焦点が合っている人なんだな」と感じる部分があり、出演してほしいという熱意はずっと受け取っていたので、「KHIMAIRA」に出ることになりました。

────実際に出演してみていかがでしたか?

椎名未緒 自分自身、もともとイベントに参加することには消極的だったんです。テーマもなく集まり、「今日1日って何なんだろう」と誰も理解しないまま終わる、ただのオムニバスのような対バンもたくさんあって、取るか取られるかみたいな空気に疲れちゃって。一方で「KHIMAIRA」は“若手を集めてなんとなくやってます”っていう即席のイベントではないと知っていたんですが、それぞれのバンドがMCでイベントやオーガナイザーへの愛を叫んで煽っているのを楽屋で聞いていて、ここまで育ってきたんだなという証明が伝わりましたね。ユナイトは、そういうラインナップの中に呼びたいと思ってもらえるバンドなんだというのが嬉しかったです。「山内が連れてきたユナイトってベテランバンド、しょぼいな」って思われないライヴにしたくて、バンドとして聴かせる部分も意識したセットリストを組みました。


────そんな熱量がオーディエンスに伝播するように、ライヴはトリまで最高の盛り上がりでした! さて、ユナイトの活動についてもお伺いしたいのですが、まずは7月8日に3rd Best Album『HOPES #3』が発売されます。過去の作品に希さんの歌声を乗せていくベストアルバムもついに第三弾まできましたが、制作してみていかがでしたか?

 3年前に加入した当時の音源って、すごく周りを気にしながら歌っている感じがするんですよね。簡単に言うと、「自分が思うユナイトってこうだよね」という感じで、どこか“ユナイトぶっている希”の歌なんですよ。それが4年目になって、新たに#3の音源を録った時、「俺がユナイトだ」って思いながら歌えたんです。もうなんだろう、純粋に自分の歌を流し込めている感覚というか。だから音楽面というより、精神面でグワーッと音に入り込めた作品です。音楽的には「なんだかお行儀良くない?」と思われる部分があるかもしれないけど、それくらいクオリティーが高くて、今一番良いと思うものを残せていますね。

────10年以上続いたユナイトのボーカルを務めることになった加入当時は、ものすごくプレッシャーがあったと思います。今の希さんが自分らしく歌えるようになった理由があるんでしょうか?

 僕の元となる人間性って、前のユナイトのボーカルの方とは全然違って、性格的にも正反対だと思うんです。だからこそ、最初はユナイトぶっていたんですけど、今はもうそんな必要がなくて。うまく言えないけど、こんなふうになれたのは自分だけの力じゃない、「それでもいいんだよ」と言ってくれるメンバーとファンのおかげなんです。正直『HOPES』に収録される曲は、ファンの皆にとっては2回目に聴く音源じゃないですか。だけどもう、それを皆の前で崩していくことに抵抗がなくなりましたね。そういう意味で、僕も楽しめるものになっているよって胸を張って言える、そんな音源です。なんだろう、とにかく今がめっちゃ楽しい!

────確かにライヴで見る希さんはとても楽しそうな笑顔で、ライターの間で「表情管理がスゴすぎる!」と話題になっていました。

 あれは全然表情管理なんかじゃないです、本当に楽しいだけです!

────選曲面では、どんな意図が『HOPES #3』に込められているのでしょうか?

椎名未緒 #1や#2は、まず希の声で残しておきたいユナイトの代表曲や、ライヴで盛り上がる楽曲をできるだけ早くリリースするために制作したベストアルバムだったんですが、いよいよ#3となると、シングルのカップリングやアルバム収録曲など、コアユーザー向けの作品になってきていますね。今後、#4や#5を出していくとなれば、よりマニアックになっていくと思います。

────どんどんユナイトの深度が増すイメージですね。制作していて印象的だったことはありますか?

椎名未緒 どうしても初期の頃は、希以外にもドラムが莎奈ではない楽曲もあるので、その時代の曲に関しては全パートを録り直しているんですが、やっぱり若いというか、理論が破綻しているというか。昔はこのフレーズがカッコいい、このドラムパターンがいい、って感覚的に曲を作っていたのに対して、何年も活動していく中で、少しずつ自分のマインドが理論武装されてきている部分もあって。当時の感じは壊したくないと思いつつ、今の自分が納得できる形に収め直していくような、パズルみたいな作業でした。特に莎奈さんは学校で音楽を学んできたタイプなので、音の重ね方や考え方にシビアで、指摘に怯えつつ(笑)。結果的にユナイトの音楽偏差値が高まって、良い機会になりましたね。


 コーラス周りとか、莎奈さん警察を警戒しつつ頑張りましたね(笑)。今までは、1日に4曲録ったりしていたんですが、今回は1日1曲ずつ時間をかけて作っていったので、本当にもう大変でした!

────特に『HOPES #3』の中で神経を使った、思い入れのある楽曲はどれですか?

椎名未緒 ギターをかなり変えたのは、『May_A_Fly_i』ですね。「こんなの弾いてたの!?」ってくらいめちゃくちゃで。だけど、原曲通りが好きなファンの方も多いじゃないですか。自分自身もキッズの時に再録アルバムであまりいい思いをしたことがなかったし。だから、音が優しくなりすぎたり、シンプルになりすぎたりするのは違うし、あとは大人になってしんどいからってBPMが落ちるのは一番嫌でしたね。そこは自分がキッズだった時の感性を信じながら、これだったら納得がいくというところに落とし込めたので、音楽的に豊かですごく聴きやすくなっていると思います。

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