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【NETH PRIERE CAIN】◆フルメンバーインタビュー◆「このバンドには続いてほしかった」新体制誕生の舞台裏と5人で手にした新たな攻撃力

“古の継承者”の名を掲げ、唯一無二の世界観と圧倒的な演奏力で、ヴィジュアル系シーンを進軍し続けるNETH PRIERE CAIN。2025年11月、Vo.樹、Gt.珠璃、Dr.剣路の3人に、Ba.Maya、Gt.大馳を迎えたことで完成した5人体制は、バンドに新たな可能性をもたらしている。

悪魔や神話をモチーフにした重厚な物語を描きながら、その音楽の根底に流れるのは人間の葛藤や信念。最新作『相剋の烙印』では、“心の中に宿る光と闇”を鮮烈に描き出した。

現在、8周年記念単独公演TOUR「叛虐謳歌」真っ只中の彼らにフルメンバーインタビューを敢行。メンバー加入の舞台裏からツアーに懸ける想い、そしてその先に見据える未来まで、新生NETH PRIERE CAINの現在地に10,000字インタビューで迫る。



◆   ◆   ◆


────NETH PRIERE CAINのVISUNAVI Japan独占インタビューは約1年ぶり、5人体制では初となります。2025年11月に正式加入となったMayaさん、大馳さんのお2人がメンバーになるまでの経緯からお伺いしていきたいです。

Maya 僕の場合、サポートから正式にメンバーにならないかと話をもらった時は、正直めちゃくちゃ時間をかけて悩んでました。そういえばネスプリってどんなバンドなのか、ちゃんと聞いたことがなかったなって。それで僕から居酒屋に誘って、1時間くらいメンバーにインタビューしたんです。「ネスプリは何を信条に掲げて活動しているバンドなんですか?」って。

樹 あれは本当にガチのインタビューでしたね(笑)。すごく真面目な性格なんだと伝わってきたし、ひとつでも回答をしくじったら、多分彼は加入してくれないだろうな、と。Maya君自身、「ネスプリみたいに世界観のあるバンドはやったことがない」と話していて、しかも「世界観の強いバンドが天下を取るのは正直難しいんじゃないか」みたいな本音まで話してくれたのを覚えてます。

────いきなり、かなり踏み込んだMayaさんの本音ですよね。樹さんはその時、どんな回答を?

樹 やっぱり俺がハマって好きになってきたのはどれも世界観を持つバンドだったし、今だってジグザグのような力のあるバンドは売れているわけで。だから、結局はバンドの実力次第だと思うという話をしましたね。

────熱量と自信とで口説いた、と。他のメンバーのみなさんから見たMayaさんの印象はいかがでしたか?

珠璃 サポートをしてもらっている時からMaya君のことがいいなと思っていて、僕が最初に電話したんですよ。「一緒にバンドやりませんか?」って。夜中の公園で気づいたら何時間も通話していて、最後に「時間をください。前向きに検討します」と言われました。いや、前向きに検討ってどういうこと!?みたいな(笑)。

────就活している時みたいな回答ですね(笑)。

珠璃 YouTubeで調べましたもん、「前向きに検討の“前向き”とは?」って。よく恋愛とかであるじゃないですか、この返答がきたら脈ありです、みたいな。あとは「前向きに検討 ビジネス」とかでも検索しましたね(笑)。良い意味で受け取っていいのか、ずっと考えてました。結局、1か月くらい悩んでくれとって、そろそろ答えがくるかなって時に、Maya君から「今日ライヴ終わりにみんなで一緒に飯行きませんか?」と言われて。ついにきた!ってドキドキするじゃないですか? それで、いざ飯の場に着いた時の初めのひと言が、例の「ネスプリってどんなバンドですか?」でした。

剣路 うちらが面接されとる気分だったよな(笑)。

樹 しかも、その日は俺の生誕公演で。しゅりぞう(珠璃)からライヴ前に「大事な話になるかもしれない」と言われて、「やべえ、生誕の日に俺めちゃくちゃ先のことも考えなきゃいけないじゃん、ジーザス!」ってなってましたね。

Maya 後からメンバーに聞いたら、僕が加入するか、しないかの話をすると思っていたらしくて、だいぶ拍子抜けしていました(笑)。

▲Bass.Maya


────それくらい熱烈なラブコールを送ってまで、Mayaさんにメンバーになってもらいたかったということですよね。具体的にどんな部分に惹かれていたのでしょう?

剣路 音もいいし、図太い。ロックで、“THE漢”みたいな音を出してくれるベーシストなんです。Maya君がサポートをやってくれることになって、初めて一緒にスタジオに入った時から、珠璃と2人で「あの音いいな、好きやな」って話してましたね。で、正式に加入してほしいと伝えてから、真面目な性格上「この日までに返事します」っていうのを多分2回か3回くらい延長してるんですよ。「この日に言います」「やっぱり来月のこの日までには必ず」「すみません、もうちょっと……」っていうのが何回かありました。

珠璃 その時、剣路が言ったセリフを覚えているんですけど、僕の顔を見て、ものすごい真顔で「真面目すぎん?」って(笑)。

剣路 音楽といい、人間性といい、既存メンバー3人のことは十分わかっただろうから、「もうええやろ!」と思ってたんですよ(笑)。俺たちはそんなクソメンではないよ、と!

Maya 人間性や関係性に悩んでいたわけじゃないんです。ネスプリに自分が入ることによって、プラスになることがあるのかをずっと考えていました。ベースが上手い人なんてたくさんいる中で、それでも僕がネスプリに入る理由を見つけたい期間でしたね。入るからには、プラスにならなきゃ意味ないと思ったんで。

────時間をかけて悩んでいたのは、自分主観ではなく、どこまでもバンド主観で考えた結果、ということですよね。Mayaさんの真面目で優しい人間性が表れている気がします。

珠璃 彼、真面目だけど変なんですよ。ネスプリは良い意味で普通じゃないと思っていて、とんでもなくひねくれた人間の集まりだし、それこそ普通の人が入ったらバンドに飲まれてしまう。Maya君って独特の変なオーラを出していて、そこに惹かれた部分もありますね。

────続いて、大馳さんのお話も聞かせてください。大馳さんは、以前所属していたバンド時代からNETH PRIERE CAINと対バンを重ねてきた関係性ですよね。

大馳 僕にとってのネスプリは、ヴィジュアル系という業界の中に入ってすぐにできた戦友でした。今やから言えることやけど、誘ってもらった時のネスプリは前任のベースが抜けた後で、バンドを解散した当時の自分を見ている気分というか、感情が被る部分があったんです。誘ってもらったことに対してうれしい気持ちもあったし、その一方で、自分はどうしたらいいんだろうという気持ちもあって。もし次にバンドを組むとしたら、解散したあの時の気持ちを二度と味わいたくなかった。それに、1人でもがいている期間も応援し続けてくれたファンやライヴハウスの方たちの存在を裏切りたくなかったんです。それでも加入を決めたのは、やっぱり「NETH PRIERE CAINっていうバンドが消えてほしくない。続いてほしい」という気持ちが強かったからですね。

────「バンドが消えてほしくない」というのは、当時のNETH PRIERE CAINに危うさのようなものを感じていたということですか?

大馳 めちゃくちゃ感じていましたね。ここだけの話、バンドって大抵はメンバーが抜けた直後は、ご祝儀で動員が増えるんですよ。だから、1年間はなんとなくやれてしまうんです。だけど、自分たちには動員が増えている理由がわからないし、確実にお客さんがバンドを応援する熱量はすり減っていく。そういう表には出ない、壊れていく感覚だけはある。もちろん、当時の3人がどう感じていたかはわからないですけど、傍から見ていた僕としては、「3人でもこんなにカッコいいバンドをやっているんだ」と踏ん張って、どこか強がらないといけないような空気を感じていて。言葉にするのは難しいですけど、何年間も一緒に切磋琢磨してきたライバルやからこそ、肌で感じる部分でした。

▲Guitar.大馳


────長年活動してきたバンドの解散を経験して、さらにずっとNETH PRIERE CAINを見てきた大馳さんだからこそ、感じ取るものがあったんですね。

大馳 もちろん情だけで入ったわけではないです。もともと彼らは戦友でしたけど、バンドが解散した1年間で対バン相手の友達から、本当の友達になれたことがすごくデカくて。メンバーたちといろんな話をしていく中で、「あ、俺まだ音楽好きだわ。ギター好きだわ」と純粋にワクワクできる瞬間が多かったんですよ。そんな感情にさせてくれるNETH PRIERE CAINという場所が、自分にとって特別なものになっていることに気づいたんです。だから入ったんやろうなって、今になって改めて思いました。

樹 本当にたくさん話したよね。飲みに行った時なんて、始発が出た後もずっと話し続けて、それでもまだ足りなくて駅前で延々と喋ってました。で、「そろそろ帰るか」ってなっても、改札を通った後にまた立ち止まって話し込んだりして。

珠璃 今の言葉だけで、人間性がわかるじゃないですか。僕は7年間ネスプリでギターをやってきて、信用できない人に下手側の音を弾いてほしくなかった。大馳君なら、それを許せると思ったのが一番ですね。僕が作ったフレーズを、大馳君は荒々しくジャンキーに弾いてくれて、それが良いアレンジだなと思えたんです。もしも他のギタリストだったら、「なんだ、今のフレーズは。ちゃんと弾けよ!」ってなるんですけど。僕が本当に信頼しているギタリストですね。

剣路 大馳君とだったら、楽しくやっていけそうだなと思ったんですよ。明日のパンツさえあれば生きていけそうな男じゃないですか? パンツと靴下さえあれば、もう手ぶらで海外とかもふらっと行けそうな人間なんです。

樹 行けそうというか、リアルに行ったね(笑)。

大馳 初韓国、そうやったね(笑)。

珠璃 ネット回線とか、何も契約せずに行ったもんね。

剣路 そんな奴がバンドにいたら、絶対面白いじゃないですか。俺たちは、十年、数十年と死ぬまで一緒にバンドをやっていく家族以上の関係だと思うんです。もちろん辛い時期もあるだろうけど、どうせやるなら楽しくバンドをやって死んでいったほうがロックだし。だから、大馳君を迎え入れたかった。それに、ネスプリはずっと珠璃のギター1本でやってきて、「無理に数合わせで増やす必要はなくない?」というのが本音でした。でも、珠璃が「大馳君だったら迎え入れたい」って言ったんです。見た目といい、音楽性といい、もともとの3人だったら思いつかなかった発想や意見をくれて、ものすごく鋭いんですよ。だから今、Mayaと大馳君の2人が入ってくれて本当に良かったなと思ってます。

───今のNETH PRIERE CAINが5人である意味を、改めて強く感じられるお話だと思いました。現在、そんな5人で巡っているツアー、8周年記念単独公演TOUR「叛虐謳歌」について聞かせてください。“叛虐(はんぎゃく)”には、権力やルールに逆らうという意味が込められているように感じますが、ツアーはどんなコンセプトになっていますか?

樹 5人になることを発表した直後から、新たに加入したMaya君や大馳君の話を聞いていく中で、「自分の意見を言えるってすげぇ大事だな」って思うようになったんです。生きていく中で、自分の考えを言いづらい状況ってあるじゃないですか。これを言ったら気まずくなるとか、悪者になってしまうとか。そういう理不尽に対して、反逆する強さがあってもいいし、時には逃げる強さがあってもいい。そんなことを、ライヴに来てくれる人たちに感じてもらいたいと思って。そのために、このツアーでは世界を反転させることで視点を変えようというメッセージを込めたかったんです。

────そのコンセプトを届ける根幹にあるのが、8月にリリースされたシングル『相剋の烙印』の3曲ですよね。これは、それぞれどんな楽曲に?

樹 リード曲は『PENTAGRAM』といって、五芒星を表しています。

────しかも、CDジャケットで表現されているのは、悪魔の象徴とされる“逆五芒星”ですよね。

樹 そうなんです。これで世界を反転させることを意味していて。しかも、ちょうど5人になったところで五芒星を思いついて、「うわ、ヤバい。これやん、ジーザス!」みたいな。今の5人だったら、本当に世界をひっくり返すことができるかなって。

珠璃 頭悪すぎるやん(笑)!

大馳 なんかアホっぽいよな(笑)。

樹 プラモデルを作っている時に思いつきました。ジーザス!

────みなさん、本当に仲が良くて羨ましいです(笑)。メインコンポーザーの視点で、珠璃さんは『PENTAGRAM』にどんなイメージを込めましたか。

珠璃 『PENTAGRAM』は、心の中の悪魔とか、正義とは何かをコンセプトに制作しています。だから、闇落ちしそうな重たい音を入れたり、わざと曲をブレイクダウンさせるズーン、ズーンと太くなる部分を作ったり。悪魔の音程といわれる不協和音、トライトーンで世界観を表現している遊び心もありますね。それと、曲の最後にオルガンのようなメロディーを入れているんです。実はこれ、僕が好きなバイオリニストのニコロ・パガニーニが作曲した『24のカプリース』のフレーズを取り入れていて。パガニーニは、バイオリンが上手すぎて悪魔に魂を売ったとまで言われる奇才で、死後30年くらい遺体を埋葬してもらえず、いろいろな場所を転々としていたんです。だから、『PENTAGRAM』にぴったりじゃんって。そういう意味で、曲自体に悪魔的要素がたくさん詰まっています。

────なるほど。音だけでなく、歴史上の逸話や物語まで含めて『PENTAGRAM』の世界観なんですね。続いては、疾走感あふれる『BAPHOMET』について。これはどんな楽曲になっていますか?

珠璃 僕が曲を作る時にイメージしたのは、野外のフェスですね。もっと具体的にいえば、今もいるのかな? フェスでDickiesとか穿いて、水鉄砲を噴射して楽しんでいるみたいな。そういう子たちが、手を上げながらシンガロングしたり、「オイ! オイ!」とかけ声を上げたりする様子を思い描いて作りました。

▲Guitar.珠璃


────確かに『BAPHOMET』は、ヴィジュアル系らしい激しさもありつつ、フェスの陽キャな雰囲気もイメージできる面白さがありますよね。

珠璃 多分、3人体制の時には作らなかった曲ですね。こういう曲を作っても、5人だったら勝負できるだろうと思ったんですよ。『BAPHOMET』は、歌メロが綺麗かつメロディアスな一方で、どこか疾走感や威圧感がある。これは、攻撃的な音を出してくれるMaya君と大馳君が加わったからこそですね。5人になったことで、祈願者(※NETH PRIERE CAINのファンネーム)の声量もさらに大きくなっていることを実感していて、もっと声が聞けるようにシンガロングで一緒に叫ぶフレーズを入れました。

剣路 2人が加入するまでは、「オイ! オイ!」みたいなコールアンドレスポンスが起こることもなかなかなくて。だから、5人になった勢いは本当に感じていますね。コーラスもそうだし、ライヴ感が一気に増したというか。ドラムを叩きながら、他の4人がバーンと前に並ぶ姿を見た時、ギャ男時代に見てきたバンドたちの映像と重なって、「すげぇ、カッケェ!」って感動しましたもん。

▲Drums.剣路


────先日お伺いしたライヴで客席側から同じ景色を見ていたので、剣路さんの言う4人が並んだ時の迫力のすごさは本当にわかります。では、最後『"VENUS IMAGINATION"』についても聞かせてください。

珠璃 ネスプリのシングルは、1曲目と2曲目は世界観にマッチした曲、だけど3曲目は毎回良い意味で裏切るような曲にしたいと思っているんです。それで、今まで僕らがまだやったことのないジャンルは何だろうと考えた時に、「ディスコソングはやってないわ!」と気づいて作った曲ですね。僕らは“古の継承者”というコンセプトを掲げていて、肩パッドして、クラブで踊るディスコサウンドもノスタルジーのひとつなんじゃないか、と。でも、ただ古いだけじゃ面白くないので、Aメロにピコピコ音でポップ要素を入れたり、実はK-POP要素も入っていたり、いろいろ混ぜ合わせた結果できあがった楽曲ですね。

────タイトルは、悪魔と真逆のヴィーナス、つまり女神ですが、歌詞の世界観はどこか女性の欲望や堕落が感じられる楽曲ですよね。

樹 シングルを出す時、それぞれの曲を通して歌詞の中には共通のテーマを絶対入れるようにしています。ヴィーナスは悪魔と相反する存在ですけど、今回の作品では“人の心の中”を軸にしていて、『PENTAGRAM』や『BAPHOMET』とはまた違った人間の感情を描いていますね。

────ここまでのツアー4公演を振り返ると、『相剋の烙印』の3曲が毎回異なるセトリで披露されているのも面白い部分です。これには何か理由があるんでしょうか?

樹 新たな3曲を、セトリのどこに入れたらいいのかはずっと実験してますね。例えば、『BAPHOMET』はライヴの熱量を押し上げて、後半戦に繋がっていく曲だと思うんです。それを、あえて1曲目にやってみたり。

珠璃 あれはなんかもう1曲目からフェスの最高潮みたいになっちゃったね(笑)。でも、だからこそ後半どうやって盛り上げていけばいいんだろうっていうワクワク感もありました。ライヴ序盤に組み込むのか、後半に組み込むのかで曲の雰囲気はガラッと変わるし、それに合わせて音の出し方もステージングも変わる。1曲、1曲の瞬発力ってすごく面白いんだなと感じられるツアーになっていますね。

────Mayaさん、大馳さんは今回2回目となるツアーですが、どんな心持ちで臨んでいますか?

Maya 前回、初めてネスプリとして回った「開花ノ音」のツアーファイナルで、「やっぱり音楽が好きだな、ここを選んで良かったな」と感じられたんです。今回は、そこからさらに攻撃力を高めて、今までと違うネスプリをしっかり出せたらと思ってます。ライヴの熱量を上げていく存在になりたいですね。

大馳 前回のツアーでは、音源を聴いているだけではわからなかった、ライヴの中で初めて見えてきた曲がたくさんあったんですよ。新曲以外にも、1曲1曲が秘めているパワーに気づくことができて、そういう5人の武器を「叛虐謳歌」のツアーで完成させたいですね。今は、楽しみながら挑戦させてもらってます。

────そして、11月30日(月)には、NETH PRIERE CAIN初となる東京キネマ倶楽部でのツアーファイナルが決定しています。クラシカルな会場の雰囲気が、バンドの世界観にとても合いそうですよね。

剣路 ネスプリは世界観を作り上げていくバンドなので、装飾にこだわってヴィジュアル系ならではの“見て楽しめる”ライヴにしたいですね。ひとつのミュージカルのようなステージになったら面白いんじゃないかな。5人になって1年、今でもたまにアンチの声が届くんです。「昔のほうが良かった」って。だから、それこそ反転させて、一発食らわすようなステージにしたいですね。言葉は悪いけど、「ざまあみろ」って言えるライヴがしたい。

樹 去年、名古屋ボトムラインでやったワンマンでは、大馳君の言うように、3人でやり続ける限界を感じた悔しさがありました。東京キネマ倶楽部はずっとやりたかった場所だし、ネスプリ史上の中でもたくさんの観客が入る大きな会場です。だから、あの時感じた限界を打破できる周年にしたいですね。5人になってから、絶対バンドが良くなってるんで。

────さらにNETH PRIERE CAINの快進撃は続き、ファイナルの先にはなんと海外ツアーも発表されています。

樹 今のネスプリは、自分たちが思っている以上に国境を越えて聴いてもらえているんです。海外でのSpotifyのフォロワー数や再生数がとんでもないことになっているみたいで、最初に聞いた時は驚きました。中でもアルゼンチンでめちゃくちゃ人気らしくて。「なんで急にアルゼンチン!?」って(笑)。海外ツアーで得た経験は、絶対に日本での活動にも還元できると確信しているので、海外進出を決めました。

────NETH PRIERE CAINが海外でも人気を集めている理由って、どう分析されています?

珠璃 僕、もともとフィンランドの音楽が好きで、そこからインスピレーションを受けた楽曲がたくさんあるんですよ。そういったことも関係しているのかなって。もちろん、ヴィジュアル系の耽美なイメージを好きな海外の方も多いと思うんですけど、SNSで僕のメイクやコスをしてくれている投稿も見かけますね。

────初の海外進出を目前に控えた今、バンドとして感じている課題はありますか?

珠璃 日本ではない環境で、生きていけるのか僕たちは、ということです(笑)。

大馳 珠璃ちゃんなんか、路地裏にひとつ入ったら持っていかれちゃいそうだもんね。

剣路 それ、ある意味バンドの課題だね(笑)。俺も北海道の遠征数日間でさえホームシックになったから、そこが心配。本当に家が大好きなんですよ。

Maya 先輩から聞くに、海外の熱量はすごく高いって聞いたから、負けないライヴをしないとだね。

────みなさん、意外とラフに構えていて安心です(笑)。今、バンドにものすごく勢いがあって、どんどん夢を叶えている最中のNETH PRIERE CAINですが、この先5人で実現していきたいことを教えてください。

樹 具体的にやりたい場所はあって、武道館ですね。僕、思考でいうと常に主人公なんで。主人公って絶対負けないし、絶対死なないし、最終的に絶対成功するんで。ジーザス! 

▲Vocal.樹


────樹さんがずっと口にされている目標ですよね。

樹 Maya君に質問攻めの逆面接をされた日にも、武道館のことを聞かれました。武道館でライヴをするようなバンドを目指すのか、1000人キャパのライヴを長くやり続けられるようなバンドを目指すのか、どっちがいい?って。そりゃあ、即答で武道館でしょ。

珠璃 あの質問、地雷ポイントだなって頭の中で思っとった(笑)。

大馳 その二択外したらヤバいね(笑)。

Maya 聞いた気がする(笑)。俺も武道館志向だったから、そこは一致してたな。

大馳 僕は、音楽を始めてからデカいステージに立ちたいと思ったことがなかったんですよ。アーティストとしての成功って、いつまでも音楽を続けていることだと思っていて。おじいちゃんになっても孫にアコースティックギターを教えていたいな、くらいの感覚。それが、この前の新横浜NEW SIDE BEACH!!のライヴで、すぐ近くに横浜アリーナがあったからふざけて「2階席~!」とか言って煽ってたんですけど、流れで「じゃあ次は横浜アリーナ行かなあかんな」みたいなことを口にしている自分がいて。今までそんなことを言ったことがなかったから、「今の自分は、そういうデカい場所を目指したいと思えるバンドで音楽をやっているんだな」とふと実感したんです。武道館って言い続けているボーカリストが近くにいるから、影響受けちゃったんかな? このメンバーで立ちたいという夢が自分の中で芽生えてしまったんで、いっちゃん(樹)には責任を取ってもらおうと思ってます。

────めちゃくちゃ素敵な影響じゃないですか。NETH PRIERE CAINとして武道館でライヴをしたいというのは、みなさん共通認識なんですか?

珠璃 僕が幼少期に好きだったバンドは、ホール規模のライヴをやっているところばかりだったので、正直「武道館って、そんなに広い場所なのかな?」という感覚があって。今になって、逆にこれほどすごい場所だったんだなと感じています。いつかそこに立てた時、武道館をライヴハウスって言えるくらい大きなバンドになれたらいいな、と。もっと広いところで当たり前にライヴができるようになりたいし、いつまでも音楽を続けられる人生でいたい。それが一番ですね。

大馳 「ライヴハウス武道館へようこそ」のあれだ。

珠璃 うん、あれですね。

剣路 俺も、幼い頃好きだったバンドが当たり前に武道館に立っているのを見てきたから、どこか珠璃と同じ感覚で。でも、今はどのバンドも武道館を目標に掲げているし、そこに立つのが難しくなっていますよね。

樹 だとしても、武道館は最終目標じゃない。通過点。

剣路 そうですね。俺も武道館でようやくスタートラインに立って、そこから新たなステップへ踏み出していくと思っているので、ネスプリでいつか武道館に立つ未来はちゃんと見えています。

取材・文:井田愛莉寿

LIVE

8周年記念単独公演TOUR「叛虐謳歌」

2026.10.10 両国SUNRIZE※Maya聖誕
2026.11.02 福岡OP's
2026.11.03 広島SECOND CRUTCH
2026.11.05 梅田Zeela
2026.11.15 四日市CLUB CHAOS
2026.11.16 名古屋ell.FITS ALL

-TOUR FINAL-
NETH PRIERE CAIN 8周年記念単独公演
2026.11.30 東京キネマ倶楽部

<詳細>
http://n-p-cain.com/

関連リンク

◆Official Web Site http://n-p-cain.com/
◆Official X https://x.com/NPCAIN_official

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