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【XANVALA PRESENTS “VASALA FEST. 2026"】📝ライヴレポート◆2026年10月2日(金) CLUB CITTA’◆全8バンドが激突!XANVALAが憧れる先人たちと共に築き上げた『VASALA FEST. 2026』────「俺たちに期待しろ」(巽 / XANVALA)

XANVALAが主催する『VASALA FEST. 2026』が、10月2日に川崎・CLUB CITTA'にて行われた。2024年の初開催から、着実にスケールアップを遂げてきた“VASALA FEST.”。
今回はXANVALAをはじめ、摩天楼オペラ、RAZOR、アルルカン、BugLug、CODOMO DRAGON、NICOLAS、JILUKAと出演バンド数も過去最大となり、約6時間半にも及ぶ豪勢なイベントとなった。
「すごいじゃん。すごいイベント作っちゃったな……ラッキー☆」と、巽(XANVALA / Vo)は自身のステージでこの日を振り返りながらこう言った。出演バンドは皆、XANVALAにとっては“先輩”にあたる顔ぶれ。
そんな贅沢の限りを尽くしたイベントなのだから、確かに(思わず語尾に☆を付けたくなるほどの)ユーモアを含んだ“ラッキー☆”が飛び出すのも頷ける。そこには「俺が一番楽しんだかもしれない」という素直な気持ちが表れているようでもあり、“後輩”ならではの茶目っ気も滲んでいた。
しかし、この豪華なメンツを集められたのもまた、XANVALAの力があってこそ。とはいえ“バサラ”と冠しているからには、ひとたびライヴが始まってしまえば先輩も後輩も関係なく、対等な立場でぶつかり合っていくのが定石だ。さて、ここからは『VASALA FEST. 2026』にて全8バンドがどのような“戦”を繰り広げたのか、さっそく追っていこう。



◆   ◆   ◆

JILUKA



開幕の狼煙を上げるにふさわしく、「DeViLs」から場内を席巻したJILUKA。
「初っ端から行くぞ!」というRicko(Vo)の咆哮を合図に、凄まじいドライヴ感を帯びた轟音が場内を貫いていく。
RickoのシャウトにSena(Gt)のラップまで飛び出し、ド頭から“EGM”(エレクトロ×ゴシック×メタル)といったJILUKAならではのハイブリッドなサウンドを炸裂させていった。さらに「KVLT」では、Zyean(Dr)が奈落へと突き落とすような深みのある一打を叩き込み、SenaとBoogie(Ba)の超絶技巧が重厚感のある楽曲にうねりをもたらした。


主催者であるXANVALAへの感謝を述べ、「ブチ上げようぜ!」と気合いの雄叫びを上げたRicko。
続く「VENΦM」では、「俺たちの慟哭にかかってこい!」と挑発し、JILUKAの音楽が含有する脅威を叩きつけた。
そしてハイライトを飾ったのは「Ablaze」。抜群のコンビネーションが織りなす演奏がさらにヒートアップさせ、ドラマチックに展開していくステージに思わず恍惚としていると、「チッタ!」と呼びかけるRickoの顔には満面の笑みが浮び、朗らかな人柄を覗かせる場面も。


こうして最後の「Moksha」まで退廃的な美しさを携えながら、このヴィジュアル系シーンにおいてメタルを武器とする唯一無二のJILUKAの存在感を惜しみなく見せつけたのだった。

NICOLAS



板付きの状態で「無明」をスタートさせたNICOLASは、堂々たる佇まいで姿を現した。しかも新衣装に身を包み、そこはかとない闇を纏いながら瞬く間にオーディエンスを引き込むといった、彼らなりの攻め方に思わず息を飲む。
かと思えば、2曲目に仕掛けたのはXANVALAの「本能」をカヴァーするというサプライズ。敬愛を感じさせるなんとも粋な計らいだったが、以前XANVALAから同じような“だまし”を食らった経緯を踏まえれば、これは愛ゆえの“仕返し”だったのかもしれない。
この興奮は、続く「ブリリアントワールド」で場内をダンスホールと化させていった。


XANVALAが事前の出演バンド紹介動画の中で“NICOLASがいなければ今のXANVALAはない”と話していたことに触れた朔(Vo)は、「XANVALAがいなければ、俺たちはこのメンバーでここにいることはありません。そして、NICOLASとしてここまで続くことはなかった」と、これを“真実”として語った。


その気持ちを込めて贈られたバラード「木漏れ日」が、深く胸に沁みたのは言うまでもない。
余韻を抱えたまま「PERFECT FALL」へと進むと、アップテンポにシフトしたとたんに凄まじい熱気が噴き上がる。
それはラストの「遮断」へと引き継がれ、メンバーも観客も一心不乱に頭を振り乱す絶景が広がった。
XANVALAに向けた「愛してるよ」の一言で締めくくられた、あまりにも兄貴肌なステージは、あっぱれの一言に尽きる。

CODOMO DRAGON



“VASALA FEST.”を狂騒へと導く手腕を見せつけたCODOMO DRAGON。
豪快な轟音を響かせる「BAD‼」から、そこに込められた厭世観を分かち合うかのようにフロアの絶叫が重なると、強固
な一体感が生まれていく。
続いた「歪」では、ゆめ(Gt)が奏でるソリッドなギターが楽曲の攻撃性を際立たせ、「嗤死」ではパワフルなサウンドに煽られるようにモッシュの波が巻き起こり、観客が声を上げながら飛び跳ねる。“うるさい”が誉め言葉になるのは、CODOMO DRAGONならではの現象だ。


ここでハヤト(Vo)はXANVALAからの誘いに感謝を伝えつつ、昨今のヴィジュアル系シーンで相次ぐフェスの開催に触れながら「僕はみんなと一緒。参加する方がラク(笑)」と“らしさ”全開で話す場面も。重低音の効いたミッドテンポの「ダビ」で飛び跳ねるフロアを「フェスらしいじゃん!」と満足げに見渡したハヤト。


さらに「破滅歌」で場内をデカダンスな空気に染め上げると、「モーラニクスピーカー」では思うがまま人生を謳歌する大胆不敵さを共有。ラストの「RIGHT EVIL」を叩きつけてもなお、「パーティーはこれからだぞ!」と焚きつけ、まさに“ぶっちぎりでテッペンを取る”という気概を体現していた。
どんな場でも我が道をゆくCODOMO DRAGONの太々しいまでの美学は、誰もが一緒に音楽を楽しむフェスという場でこそ、ひときわ鮮烈な個性を放っていた。

BugLug



壮観なほどにモンキーダンスが広がる「猿」からスタートしたBugLugは、フェスならではのフルス
ロットルな滑り出しを見せた。
一聖(Vo)の「頭のネジ、ない人ー!?」という呼びかけに観客は大歓声で応え、場内を“陽”のボルテージが支配していく。しかしここから、思う存分天邪鬼ぶりを発揮。
「すべてに制裁を!」のお決まりのフレーズを合図に突入したスリリングな「ギロチン」を鋭く突き付け、続く「H E I S E I O U T S I D E R' S」ではウォール・オブ・デスが巻き起こる。燕(Ba)が極悪なベースをかき鳴らす傍ら、一聖はマイクスタンドを担ぎ、ツインギターのソロも冴え渡るパンクロックを叩きつけた。


白を一気に黒へと塗り替えるような強引さが、実にアナーキーで痛快だ。かつてBugLug主催の『BUG PANIC』に出演してもらったことをきっかけに始まったXANVALAとの関係性や、「WGMM」のMVに巽を起用したことにも触れながら、“メチャクチャかっこいいバンド”と評した一聖。
和やかな話題の直後、“嫌ってる”というフレーズが印象的な「マゼルナキケン」を続けたのは、彼らなりの愛情の裏返しだったのだろうか。「排水溝で一気して」がサイケデリックな尖りとパンキッシュな攻撃性を加速させると、一息にラストの「絶交悦楽論」まで駆け抜ける。


ヘッドバンギングや逆ダイブが繰り広げられる白熱のフロアを一聖が微動だにせず見つめるといったコントラストは奇妙でありながら、アバンギャルドな危険性をも孕んでいた。

アルルカン



「今日はXANVALAをブッ飛ばしに来たんだよ!」とライヴ終盤に暁(Vo)が言い放った瞬間、ステージ上に立ち込めた殺意さながらの気迫に思わず背筋が凍った。それは、XANVALAを下から突き上げてくる脅威と認めているからこその敵意の表れゆえだったのかもしれないが、何よりも約1ヵ月前にDr.瞭の正式加入によって新章をスタートさせたアルルカンが、いかに臨戦態勢を整えているかを裏付けるには十分な瞬間でもあった。


登場するや否や、暁の歌からただならぬ集中力を感じさせた「DAWN」。「血ヲ通ワセロ、ソノ命全テニ。」では5人が一丸となって放つ凄まじいグルーヴが一気に火をつけ、まったく隙のない攻めの姿勢を見せつける。
「今一番、生きている曲をやります――好きにやれよ!」という言葉を体現したのが、新体制となって初披露された新曲「瞼の裏」だ。ツインギターが映えるヘヴィネスサウンドとメロディアスな展開が融合し、アルルカンの持ち味はもちろん、その生き様までも感じさせる。メンバー自身がこの瞬間を楽しんでいることが伝わるステージには、確かに生命力が漲っていた。


そこから「墓穴」「ダメ人間」といったキラーチューンを畳みかけ、次へと繋ぐバトンを託すように「imagine」を披露。集まった人々が持ち寄った、楽しみにしてきた気持ちをバックステージまで届けるように促す場面も相まって、かませる状態を手に入れたアルルカンが思いきりかませる相手に贈る、最大級の気持ちがこもったアクトは実に見事だった。

RAZOR



「KNOT INVISIBLE」に乗せて登場すると、はやる気持ちを抑えきれないといった具合に音を重ね始めたRAZOR。
すぐさま「BAD EVIDENCE」を畳みかけ、“U!HA!”の掛け声がキャッチーさを生んで観客を巻き込んでいく。
後に控える2バンドに向けて「俺らができることはブチ壊すことだけだ、かかってこい!」と猟牙(Vo)がアジテートして投下した「GRAVITY EMOTION」と、メロウな「Lost in Static」に突入してもなお歓声が起こるといった、セオリーに縛られることのない自由に音楽を楽しむ空間が広がっていた。


破天荒さとタフなアティテュードを貫くRAZORの姿には、海外のロックバンドにも通じる、枠に収まらないスケールの大きさを感じずにはいられない。
「今をときめくヴィジュアル系がたくさん出てます。そんな素敵なラインナップに、RAZORを入れてくれてありがとう!」と、猟牙はマイクレスで叫ぶ。XANVALAとの関係が深まったのは近年ながら、70.(XANVALA / Ba)とは10年以上の付き合いであることに思いを馳せた。こうして今日という日に、そして自身が10周年を迎えることへの思いを込めて届けたのが、タイトルからしてストレートなメッセージが込められた「I LOVE YOU」だったというのがニクい。


ラストスパートは、ウォール・オブ・デスを合図に「埋葬」をお見舞いし、攻撃の手を緩めることなく「PRIMARY」でラストを飾った。本能のままにこの瞬間を楽しむ、揺らぐことないRAZORらしいステージだった。

摩天楼オペラ



摩天楼オペラは、過去2度開催された“VASALA FEST.”にも出演しており、歴代唯一の皆勤バンドでもある。揺るがない音楽性と世界観を貫き、来年には結成20周年を迎える彼ら。XANVALAが今、活動を通して向きあっていることの一つが“バンドを続けること”であることを思えば、まさに彼らの前に大きな背中を見せている存在と言えるだろう。


1曲目に据えたのは、“悪”というテーマをドラマチックな曲展開で表現した「EVIL」。続く「三千世界」では、彩雨(Key)の妖艶な音色がシンフォニックな響きを際立たせ、響(Dr)の巧みなドラミングが楽曲を力強く推し進めていく。
狂気を内包した「舌」では燿(Ba)の細かなフレーズが光り、サイバーなアッパーチューン「Psychic Paradise」ではダンサブルなサウンドに乗せて、苑(Vo)がハイトーンのスクリームを響かせた。


ここで披露されたのは、出演バンド紹介動画でYuhma(XANVALA / Gt)が好きな曲として挙げていた「もう一人の花嫁」。シアトリカルなバラードを歌い上げるアカペラは圧巻で、優介(Gt)のギターがドラマチックに鳴り響く。バンドの初期に生まれた楽曲が、現在のスキルフルな演奏によって鮮やかに蘇る、実に貴重な場面でもあった。
懐かしさも重なり、場内がしばし感傷的な余韻に浸るなか、続けて届けられたのは最新の壮大な疾走曲「あなたがいた日々」。優介のギターがその壮大さを演出し、メンバー全員が緻密なハーモニーを重ねていく。孤高のクオリティを誇る楽曲と、それを支える卓越したテクニック。飾り立てることなく、音楽そのものを真っ向からぶつけるといった、バンドの矜持が表れたステージを繰り広げた。

XANVALA



ここまで全7バンドが、それぞれの形で出演する意義や思いをステージに宿し、XANVALAへと繋いだ。その先に、まさに理想郷が出来上がっていたのだと思う。
それを象徴するように、「XANADU」をアレンジしたSEに続いて、同曲を披露したメンバーには言い知れぬ風格が漂っていた。
巽(Vo)が何度も口にしていた“先人たち”への憧れや、その魅力に触発されたことはもちろん、何よりXANVALAというバンドが持つ、ヴィジュアル系バンドとしてのプライドがそうさせていたと言っても過言ではないだろう。


「最後まで残ってくれてありがとう。その選択を、大正解にしよう」と、巽の口から意気込みが表れた「クロコダイル」では、“VASALA”と呼びかけられたオーディエンスが惜しみなくヘッドバンギングを繰り広げ、まさに“大正解”に匹敵する暴れぶりを見せた。さらに、エモーショナルな「アイライナー」から、落ち着いたテイストへシフトさせた「後悔に咲く花」といった秀逸な展開で刻み込んだのは、アーティストとして生きる覚悟。


そして、会場を強欲なまでに熱狂の渦へ巻き込んだキラーチューン「デスパレート」を経て、冒頭でも触れた巽が「ラッキー☆」という言葉を口にした場面へと繋がっていく。
「俺にとっては、マジで“ラッキー☆”です。偉大な先輩方が力を貸してくれたからできたことです。そして、スタッフ、関係者の皆様、本当にたくさんの力を借りています。ありがとうございます。――先輩たちの背中を見ていて、まだ遠いなと思いました。メチャクチャかっこよかった。これは、忖度なしで。最高に楽しかったです。俺が一番イベント楽しんだかもしれない。すごく遠くて、すご
く悔しくて、俺はそれが本当に嬉しかったです。まだまだ偉大な先人たちがたくさんいます。目一杯、最高速度で俺たちは追いつくために先へ進みます。よかったら、俺の背中にあなたの期待を乗せてくれませんか? 一緒に生きてくれますか!?」
ここで披露されたのは、「NIX」。「正しい道をあなたと作りに来た!」という宣言に応えるように響き渡ったシンガロングが、この場では生きている鼓動を確かめ合うものである以上に、確かに未来へと踏み出す賛同の意味をなしていたように思う。


最後は出演バンドたちをステージへ招き入れ、「CREEPER」で大セッション。XANVALAのメンバーが浮かべていた笑顔からは、『VASALA FEST. 2026』を成し遂げた充実感が伝わり、この日得たものが確実に彼らの力となったことを感じさせた。
終演後、出口で手渡されたフライヤーで知らされた、XANVALA 7th ANNIVERSARY TOUR“PLEIADES”開催の決定。ツアーファイナルとなる1月31日の恵比寿ザ・ガーデンホールで行われる7周年を祝うワンマンライヴは、彼らにとって本会場を“SOLD OUT”させるリベンジの意味も込められている。大いに期待を背負い、先輩たちの背中を追いかけるXANVALAが抱いたものは、野心だったはずだ。
この日「NIX」の披露直前、巽が放った「俺たちに期待しろ」という一言が決してハッタリではないこと。それをこれから、XANVALA自身が必ず証明してくれると信じている。



Photo 冨田味我 / kawado
Report 平井綾子

SET LIST

⚫︎JILUKA
1.DeViLs
2.KVLT
3.VENΦM
4.Ablaze
5.Moksha
-----------------------------------
⚫︎NICOLAS
1.無明
2.本能(XANVALA)
3.ブリリアントワールド
4.木漏れ日
5.PERFECT FALL
6.遮断
-----------------------------------
⚫︎CODOMO DRAGON
1.BAD‼
2.歪
3.嗤死
4.ダビ
5.破滅歌
6.モーラニクスピーカー
7.RIGHT EVIL
-----------------------------------
⚫︎BugLug
1.猿
2.ギロチン
3.H E I S E I O U T S I D E R' S
4.マゼルナキケン
5.排水溝で一気して
6.絶交悦楽論
-----------------------------------
⚫︎アルルカン
1.DAWN
2.血ヲ通ワセロ、ソノ命全テニ。
3.瞼の裏
4.墓穴
5.ダメ人間
6.imagine
-----------------------------------
⚫︎RAZOR
1.KNOT INVISIBLE
2.BAD EVIDENCE
3.GRAVITY EMOTION
4.Lost in Static
5.I LOVE YOU
6.埋葬
7.PRIMARY
-----------------------------------
⚫︎摩天楼オペラ
1.EVIL
2.三千世界
3.舌
4.Psychic Paradise
5.もう一人の花嫁
6.あなたがいた日々
-----------------------------------
⚫︎XANVALA
1.XANADU
2.クロコダイル
3.アイライナー
4.後悔に咲く花
5.デスパレート
6.NIX
7.CREEPER(with 出演バンド)

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