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2008年12月28日 (日)


★★★JACK IN THE BOX 2008@日本武道館★★★ライブ速報!!

NEWS - 21:00:00 ★JACK IN THE BOX2008オフィシャルHP★

昨年、hydeとGLAYがコラボレーションしたことで一大センセーショナルを巻き起こしたイベント「JACK IN THE BOX」が、今年も12月27日に日本武道館で行われた。事務所に所属するアーティストの世代を越えたセッションが話題のイベントであったが、昨年のコラボがきっかけとなり、今年は事務所の枠を越えたアーティスト同士の交流の場として盛り上がることとなった。

 15時からスタートしたイベントは、金網で囲まれたステージにセットされるツインドラムという、ある種不気味な雰囲気すら漂う空気を漂わせていた。そこに姿を現したのは、yukihiroのソロプロジェクトであるacid androidのメンバーを中心に構成されたセッションバンド。Ministryのカバーを4曲披露し、この日のイベントが、これまでとは違う趣であることを感じさせた。ギルガメッシュやゾロという若手のバンドのライヴの合間にセッションを挟む形で進んでいき、2008年にメジャー進出を果たしたシドが、メジャーデビュー・シングル「モノクロのキス」を含む4曲で会場を大いに盛り上げる。その後、ソロ活動中のkenも「Rock And Roll」(LedZeppelin)や「白い花」(松山千春)のカバーと共に3月にリリースされるシングル『Deeper』を初披露。ハードなサウンドにkenらしい叙情的な歌詞が絡むことで作り上げる独自の世界観は、この日発表されたアルバムとツアー情報に期待を高めることになった。

 そして、中盤。さらに会場をヒートアップさせたのは、出演予定の告知のなかったhydeが、ヒョウ柄のコートを身にまとい悠然とステージに姿を現したことだった。プライベートでも交流があるというシドのベーシスト・明希が中心となりセッションバンドを結成。「Sweetness」(Jimmy Eat World)と「3年前からどうしても一緒にやりたいっていうから、1回だけだぞって言ってやることになりました」というL’Arc~en~Cielの初期のナンバー「All Dead」を披露。なまめかしく柔らかい歌声と輪郭のしっかりとした演奏に客席からは悲鳴に近い歓声が沸き起こった。

 そして、ソロとしては2年ぶりのイベント出演となるtetsuの呼びかけで集まった西川貴教(Vo、T.M.Revolution)、INORAN(Gt、LUNA SEA/Tourbillon)、雅-miyavi-(Gt)、SHUSE(B、ex-La’cryma Christi)、白鳥雪之丞(Dr、氣志團)の6人で行われたスーパーセッション。この日、自身のライヴを終えてから駆けつけたという西川は、「こんな機会に恵まれて、本当に嬉しい」と挨拶。さらにtetsuとの関西弁での軽妙なやりとりを挟みつつ、お互いの曲である「WHITE BREATH」「READY STEADY GO」を披露。それぞれのバンドの花形であるアーティストが集結しただけあり、左右に広がる花道を軽快に駆け回る姿は、まさに圧巻だった。

 また、「俺たちが結成したときからお世話になってます。こんなすごいイベントに呼んでもらえるなんて感激です」と丁重に挨拶をしたのは、バラエティTV番組などでお馴染みのあの方が“haderu”と名乗り結成した「自称日本一低姿勢なヴィジュアル系バンド」、jealkb。この事務所に所属するムックの達瑯(Vo)との交流が深く、今回のゲストとして招待したのだとか。
「こういうサプライズがたくさんあるのが、JACK IN THE BOX。そうだろ?」という達瑯の言葉が、“びっくり箱”という意味のイベント・タイトルの意味を感じさせてくれた気がする。

 ムックやBUG、そしてハードロックの一時代を築き上げた44MAGNUMのステージをたっぷりと楽しんだあと、ラストを締めくくるビッグ・サプライズとして、事務所に所属するヴォ-カリスト5人Paul(44MAGUNUM)、kyo(BUG)、hyde(L’Arc~en~Ciel)、達瑯(ムック)、マオ(シド)によるセッションが行われた。44MAGNUMの曲をkyoが歌い、Die In Criesの曲をhydeが歌う。L’Arc~en~Cielの曲を達瑯が歌い、ムックの曲をマオが歌う。そしてシドの曲をPaulが歌うという夢のスーパー・メドレー。時代を作り上げてきたアーティストたちが、それぞれの存在をリスペクトし合い、お互いにエールを送る。「この事務所は、44MAGNUMから始まりました。だから、この曲で締めたいと思います」という達瑯の言葉をきっかけに、この日出演したメンバーが集結し、MARVERICK DC SUPER ALL STARSとして44MAGNUMの「SATISFACTION」で大団円を迎えた。

 時代は変われど、音楽は永遠に続いていく。そして、世代は変われど音楽は受け継がれていく。このイベントが本当に伝えたいことが、まさに詰まった夜だったのではないだろうか。