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【umbrella・唯 × メリー・ガラ】6月23日umbrella主催「路地裏サーチライト」大阪BIG CATに向けてヴォーカリスト対談実現!「ガンガン潰していくぐらいのライヴをする!…メリーを見習ってね(笑)。」

16年目にして超絶好調期に突入したumbrella。
大阪を拠点にした4人のオルタナ性は予ねてより評価が高かったが、バンドを上昇気流に乗せたきっかけは間違いなく昨年10月に復活させた主催イベント<路地裏サーチライト>だ。
今回、6月23日(月)に早くも再度開催する運びとなったが、会場はまさかの大阪BIG CAT。
umbrellaにとって史上最大の挑戦となる本公演には、前回に続いてメリーの出演が決まっている。

“どうしてまたメリーなのか?”

umbrellaの心を動かしたメリーの最新会心作と本イベントが持つ情熱を、唯とガラの2人にあますところなく語ってもらった。


◆     ◆     ◆ 

俺たちがやらなきゃいけなきゃいけないことってまだまだあるんだよ。



────今回6月23日(月)にumbrella主催イベント<路地裏サーチライト>がなんとBIG CATで開催されることとなりました。昨年10月開催の<路地裏サーチライト>にも出演されたガラさんとしてはイベント自体にどんな印象をお持ちですか?

ガラ:umbrellaとは昔から関りがあったんだけど、バンド15周年に向けて久々に<路地裏サーチライト>っていう冠イベントを復活させるってことで気合いと意気込みをすごく感じましたね。前回の会場である味園ユニバースはメリーとしても思い入れが強いし、閉館の報せを知った時に“もうあそこに立てないのかな”って寂しさもあったから、誘われた時も二つ返事でOKしたんです。最後にあそこに立つことを叶えてくれたumbrellaにはすごく感謝してますね。良い思い出になってます。

唯:めちゃめちゃ嬉しいこと言ってくれはりますね。

ガラ:なんかね、これまでのumbrellaと違う流れだなってのはみんな感じたと思う。あの日出たバンドのラインナップから会場選びまで、何かを起こしてやろうって意志はビンビン伝わってきたよね。あと、良いイベントになるように裏でもメンバーがすごく気配りをしてくれたし。

唯:嬉しいの極みですよ。もちろん先輩方に大阪まで来ていただいたんで失礼のないようにっていうのは大前提でした。NoGoD、CASCADE、deadman、そしてメリーと偉大なバンドに集結していただいたからこその緊張感はあったけど、ステージではそれとは関係なしにumbrellaのベストで闘うんだっていうチャレンジもありました。今思い返しても最高のイベントやったと思ってます。自分らの熱量は伝わったんじゃないかな。

────見事に引けをとらない主催者然とした素晴らしいステージだったと思いますよ。

唯:でも全バンド素晴らしかったですよね。僕は関係者エリアで観てて泣きましたもん。メリーなんてアカペラから始まって…あんなんダメですよ!

ガラ:あははは!(笑)。

────アカペラを導入にした「ジャパニーズモダニスト」から始まって最後は「夜明け前」で泣かせて終わりですからね。正直圧巻でした。

唯:対バンだけど、メリーを全うしていてアツかったですよね。ラスト味園ユニバースってことも含めて。

ガラ:ユニバース閉館の報せを知って、たしか唯くんとLINEしたはずなんですよ。その時に“僕らがなんかしますね!”って力強い言葉をもらっていたんですけど、それがああいう形になったのは感慨深かったですね。それまで俺の中ではumbrellaってクールで感情を表に出さないイメージがあったんだけど、あの日を経て印象がガラッと変わったというか。今何かを起こそうとしているバンドだなってひしひしと感じたし、ライヴバンドだなって思いました。シンプルに。あとはメリーのラストユニバースだって想いも背負ってくれてるのが伝わりましたしね。今の時代、イベントを主催するって本当に大変なんですよ。ましてや大阪でね。お客さんも何カ月も前から決して安くないチケットを買って楽しみにしてくれてるわけじゃないですか?それはもう外せないですよね。NoGoDもCASCADEもdeadmanもきっと同じ気持ちだったと思うな。

────メリーも主催の<ラムフェス>を目前に控えてましたしね。

ガラ:そう。だから気持ちがすごく解るんだよね。

────前回からわずか8カ月というタームで会場をBIG CATに拡大して開催されることになったわけですが、メリーは前回に続いての出演となります。この経緯も教えてください。

唯:まぁ連続出演ってイベントのセオリーから外れてはいると思うんですよ。実際、僕らも前回とは違うバンドさん探しをしていたのは事実で。ただ、メリーの最新アルバム『The Last Scene』が出たじゃないでですか?あれを聴いて最新形のメリーの素晴らしさに参っちゃって。これはセオリーを無視してもお声がけしたいなって思ったんです。ウチの春も同じことを考えてたみたいで、お互いにLINEでやり取りしてオファーさせていただくことになりました。普段は春とLINEなんかしないんですけどね(笑)。メリーのことになると熱くなるんですよ、僕も春も。

────1曲目の「endroll」から緊張感がすごいんですよね。それでいてメリー節だし、全曲ちゃんと聴きやすいバランスもあるし。

唯:それで最後の曲が「The Last Scene」ですからね。どえらいアルバムですよ。やっぱり歴が長いバンドって昔の曲が愛されたりするのが常やと思うんですけど、そんなのフッ飛ばしてくるくらいとにかく素晴らしい。前回の<路地裏サーチライト>の時には出ていなかったあのアルバムを携えたメリーに再び出ていただきたいと思うのはumbrellaからすると自然な流れでしたね。

────もちろんメリーがかつて世に放ったアンセムも健在だからこそ、最新形がストレートに心臓を打ちますよね。

唯:そうです。僕もメリーの音楽をヴィジュアル系のバイブルとして心に刻んでいるんですけど、またそれとは違う話ですよね。あと池袋EDGEを拠点に初めてのバンドとぶつかり合ってるアクションとかもすごく刺激的で、いつまでも貪欲で見習うことしかない。どんだけストイックなバンドなんや?と。僕はガラさんやメリーのアクションをストーカーのように注視してますからね(笑)。

ガラ:そんな風に思ってくれてるなんて知らなかったよ(笑)。

唯:昨年の<ラムフェス>も出たかったですし!

ガラ:それ!うちが<ラムフェス2024>の日程発表した当日だっけかな?唯くんから“出してください!”って直接連絡がきたんですよ。実現はしなかったものの、なかなかそんなこと言ってくれる後輩いないから正直嬉しかったですね。

唯:メリーってそれぐらいの存在ですもん。リスペクトって言葉では収まらない。僕はそんな直談判とかするようなタイプじゃないんですけど、強い想いがありました。それで“出してください!より”出てください!“の方がウチらしいなと思ってダメ元で前回の10月24日の<路地裏サーチライト>にオファーしたんです。


ガラ:それを踏まえて今回も再びオファーをもらったんで、“メリー頼む!先輩、わかってますよね!?”っていうumbrellaからの無言の圧は感じました(笑)。でも、真面目な話、前回がとても良いイベントになったからこそお客さんの求めるハードルも上がってるし、それを超えていかなきゃいけないよね。メリーも、もちろんumbrellaも。前回以上に俺たちも頑張りますよ。

唯:その通りですね。前回は味園ユニバースっていう象徴的な会場だってマジックも作用したと思いますけど、今回はBIG CATっていうさらにデカい場所なので相当良いものを見せないとですね。

ガラ:考え方はいろいろあると思うんだけど、さっき唯くんが言ったように、“初期の曲が好きです!”とか言ってもらえるのって、ちゃんとバンドを続けてきたからっていうのもあるんだよね。メリーもumbrellaも別に長く続けようと思ってバンドを始めたわけではないと思うし、初期衝動の延長でここまでこれた経験とかも伝えていきたいね。それこそメリーが池袋EDGEでやってる<FIRST CONTACT>で初めてのバンドと対バンしてから、最近ようやく気づいた感情でもあるんだけど、俺たちがやらなきゃいけなきゃいけないことってまだまだあるんだよ。6月23日もそういう日だと思ってる。あと、今メリーがそういう想いを抱いてバンドをやっていることをumbrellaも解ってくれてると思う。

────2月にリリースした『The Last Scene』のツアー(取材時は5月31日キネマ倶楽部のツアー#1ファイナル前)でアルバムの解釈にも変化って生じました?

ガラ:すごいある。アルバムを出した時は悲しさとか儚さのイメージが正直自分の中でも強かったんだけど、ライヴで演奏してみて“あれ、これもしかして悲しみとか別れじゃなくて、感謝と愛のアルバムなんじゃない?”って感じ方が変わってきたんです。もともとは“生と死”がテーマのアルバムだったはずなのに。

────それは目の前に対峙するオーディエンスの姿も作用して?

ガラ: うん。もちろんありますよ。別れは辛いし悲しいものだけど、それ以上にたくさんの思い出を与えてもらったから、感謝の気持ちを持って、俺はこれから今を強く生きて行かなければと思うようになった。

────唯さんもソロで『【唯言】』といミニアルバムを出して、死んだ後も語り継がれる作品っていうテーマがありましたよね。

唯:僕のソロは5月20日からおよそ10日間っていう短期間のツアーになるんですけ名刺になる作品を生み出せたと思っているので、そういうところでは『The Last Scene』に対するシンパシーはあるかも。「endoll」から始まって「The Last Scene」で終わる意味と伝えたいメッセージの重たさも自分なりに理解できるので。別にこれが最後じゃないよねってところも含めて親近感は抱いてます。

ガラ:そういうタイミングなのかもね。

唯:僕はメリーが新しいフェーズに突入した作品だと思ってます。

ガラ:ここから何年も歌ってるうちに自分で書いた歌詞の意味合いも変わってくるかもしれないけど、今ここに置いておきたいっていうメッセージは俺の中にある。聴いたうえで、全然わからないよって人がいてもそれはそれで全然構わないんですけど。「The Last Scene」の最後の歌詞のように、人生最後の場面で俺の歌を聴いている人は誰だろう?それがアナタだったらいいなって思いのアルバムですからね。

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