1. HOME
  2. NEWS
  3. 【春(umbrella)×フクスケ(メトロノーム)】◆特別対談◆6月23日に大阪BIGCATで開催されるumbrella主催のイベント[路地裏サーチライト]が控える中、レアにして興味深い語らいが実現!「ライヴでメトロノームを観て自分の人生が変わった」

【春(umbrella)×フクスケ(メトロノーム)】◆特別対談◆6月23日に大阪BIGCATで開催されるumbrella主催のイベント[路地裏サーチライト]が控える中、レアにして興味深い語らいが実現!「ライヴでメトロノームを観て自分の人生が変わった」


ライヴでメトロノームを観て自分の人生が変わった



────では、そんなおふたりに敢えてここでは音楽やバンドの話もしていただけますと幸いです。まずは春さんにおうかがいしたいのですが、冒頭でのお話にあった[路地裏サーチライト]の主旨に照らし合わせた時、メトロノームのカッコ良さについてはどのようなものであると捉えていらっしゃいますか。

春:当初は“カッコ良い若手を集めてやりたい”から始まって、去年とか今年に関しては我々より知名度がある方々にもたくさん出ていただいているんですけど、根本的に“カッコ良いバンドだけを出そうぜ”っていうのが[路地裏サーチライト]なんで、当然メトロノームも凄くカッコ良いバンドだと思ってます。さかのぼると、僕は学生の時に初めて行ったライヴでメトロノームを観てるんですよ。その時に「ライヴがとにかくカッコ良過ぎる!」って感じて、全てが斬新で衝撃的だったんです。だって、フクスケさんは僕がそれまで実物を見たことなかったテルミンを使ってるし、リウさんはレッチリ(Red Hot Chili Peppers)のFleaのスタイルをメトロノームの中にガンガン落とし込んでるし、シャラクさんの声も他では聴いたことないような声で凄いじゃないですか。もう帰ってすぐに『不機嫌なアンドロイド』っていうアルバムを探して買って、夢中になってずっと聴いてました。そのくらいメトロノームのことは大好きです。2016年に復活された時の大阪BIGCAT公演も観に行ってます!

────いやはや、なかなかの強火ぶりでいらっしゃいますね。

春:メトロノームは音源で聴いてもカッコ良いんですけど、ライヴがさらに圧倒的ですからね。会場全体をどんどん巻き込んでいく力も絶対的ですし、他のバンドには出せない空気感を常に持ってる方たちなんで、僕はそういうところを心からリスペクトしてます。

────これは褒め言葉として受け取っていただけるとありがたいのですが、メトロノームはどこに出しても見事に浮いてしまうところが凄いバンドだと恐縮ながら思っております。

フクスケ:うん、確かにそういうところはありますね(笑)

────逆に、フクスケさんからするとumbrellaは音楽的にいかなるバンドあるというご印象をお持ちですか。

フクスケ:さっきも言ったけど、彼らは性格的な面で真面目じゃないですか。そこは音にもいろいろ出てるなって思います。細かい音の使い方が上手くて、音源になっている音がとても綺麗なんですよ。凄く計算されて作られてる音だな、っていう印象が強いんです。こうして長くバンドをやってると、たくさんCDをもらう機会はあって、いっぱい数も聴いても来たし、中には聴かないで終わっちゃってるものもあれば(苦笑)、聴いたけど忘れちゃうのも多いんだけど、僕にとってumbrellaの出してる音の綺麗さはずっと覚えていられるものですね。

────umbrellaの生み出す音は繊細で、叙情的で、情景描写が美しく緻密ですよね。

フクスケ:まさにそうです。最初に聴いた時に思った「こういう感じの綺麗な音は俺には作れないなぁ」って思わされた気持ちも、いまだに自分の中に残ってます。

────それだけ互いに“響いている”ところのある両者が、6月23日の[路地裏サーチライト]でそれぞれにどのようなパフォーマンスを展開してくださるのか大変楽しみになってきました。なお、今回のメンツはメトロノーム、メリー、heidi.、色々な十字架も参戦されるとのことですので、各バンドについても春さんからコメントをいただけますか。

春:まず、メトロノームに関しては僕の個人的な思いの部分ではさっき言ったみたいことがあるんですけど、今回のイベントに向けては唯くんからも「メトロノームと一緒にやりたい」という要望があったんで、真っ先に熱烈なオファーをかけさせてもらいました。

フクスケ:いやー、ほんとにありがたい。

春:メリーは前回も出てもらっているんですが、その後にリリースされた最新アルバムの『The Last Scene』(今年2月発表)が凄いカッコ良いということで、これも唯くんから「また出て欲しい」というリクエストがあり再び声をかけさせてもらいました。それから、色々な十字架に関してはうちのギターの柊くんからの要望があり、我々としても「彼らもいいバンドやもんな」ということで迷いなくオファーした感じでしたね。最後に決まったのはheidi.で、彼らには第2回[路地裏サーチライト]に両日出てもらったこともありましたし、去年も一緒にツアーをやらせてもらってますから、唯くんの「このイベントを語るうえで欠かせないバンド」という言葉どおりの存在なんですよ。ということで、また今回も出てもらうことになりました。

────フクスケさんは、このメンツの中で今まで対バンしたことのない方たちはいらっしゃいますか?

フクスケ:いないです。メリーは同期の中でも仲良くしてくれてるバンドで、うちのシャラクとガラも仲良いしね。それでいてカッコ良いのでメリーは好きなんですよ。heidi.は後輩バンドで、俺としては絡みやすいというかイジりやすいバンドという感じかな。今度会った時もいじめてあげようと思ってます(笑)

春:あははは(笑)

フクスケ:あと、色々な十字架は前にADAPTER。で一緒にやってますね。その時はちょうどシャラクもいて、彼は「メトロノーム好きなんです」って言われたらしいです。

春:なんか、彼らはメトロノームのことめちゃめちゃ好きみたいですよ。

フクスケ:へー。でも、俺はその時には話しかけられてないんでね。だから、今度会ったら色々な十字架もいじめてやりたいと思います(笑)

────ますます今度の[路地裏サーチライト]が楽しみになってきましたが(笑)、ここからはフクスケさんと春さんに当日に向けた抱負もうかがえればと思います。ワンマンとイベントでは戦法の類いもおのずと変わってくるはずですが、どのようなスタンスで臨みたいとお考えでしょうか。

フクスケ:長くバンドをやってくると、どこかワンマンだとアットホームな雰囲気が出て来たりするんですね、これだけ黄色い服を着てコンセプチュアルにやってるわりには(笑)。その点、イベントの時はワンマンより緊張感もあって、気持ち的にも“決めていく”モードになるので、ある意味ではワンマン以上に“メトロノームというものをしっかり見せよう”という姿勢のライヴになっていくと思います。そういえば、このあいだワンマンをやった時はシャラクがMCで「6月23日は全ての客を獲るつもりで頑張ってくる!」と言ってたので、みなさん覚悟しておいてください。

春:うわー、カッコ良いっすねぇ!!

────8月25日には[結成二十七周年記念公演「壱萬ノ回想録」新宿LOFT]も控えている中、それだけのキャリアがあってもいまだに「全ての客を獲る」というハングリーさを持ち続けていらっしゃるとは…素敵です。

フクスケ:まぁ、僕は「獲ろう!」というよりは自分たちのやるべきことをちゃんと見せれば結果も着いてくるのかな、と信じているタイプなんですけどね。ただ、シャラクは特にそういうことをたまに言うんです。思い出したかのように。

────umbrellaの場合は出演バンドであると同時に、オーガナイザーの立場でもあるわけですけれど、当日はどのような気概を持って臨まれることになりそうでしょうか。

春:それはもう、もちろん「かっさらうぞ!」という気持ちもあります。あと、主催者としては去年10月に[路地裏サーチライト]をやってみて強く思ったことなんですが、最近は大阪のヴィジュアル系バンドが凄く減ってきてるなと。あれから8ヶ月でまた[路地裏サーチライト]をやることにしたのはそこも実は大きくて、関東からいろんなバンドさんを呼ぶようなイベント自体が大阪ではめちゃくちゃ少なくなってるんですね。

────コロナ禍以降、ライヴシーンが復調しきっていないのもあるのでしょうか。

春:このままいったら、大阪のシーンはどんどん衰退していくんかな?っていう危機感はあります。だから、umbrellaとしてはここまで15年やって来てても主催をやるとなったらいろいろ大変ではあるんですけど、ここはもう「自分たちがやらんとしゃあないよな!」っていう強い気持ちでこの[路地裏サーチライト]に対して臨んでます。僕らはヴィジュアル系シーンにまで押し寄せちゃってる、少子高齢化や人材不足の波と闘っていく必要があるんですよ。

────今や世界的にみても、チャート上位にロックバンドの作品が食い込むこと自体が珍しくなっていますし。バンド文化そのものの存続が問われている時代なのかもしれません。

春:機械で簡単に曲が作れちゃう時代に、わざわざ1個ずつのパートをバラして人力で弾いて叩いて歌ってるわけですから。もはやバンドは大道芸なんですよ。だからこそ、観に行くと楽しいんですけどね。「ギターあんなに速く弾いてる!凄い!!」ってなるし。

────フクスケさんのテルミンもそうでしょうね。「あの不思議な楽器は何?!」って。

フクスケ:自分の好きな音楽は基本的にテクノだし、打ち込みの音楽ではあるんですけど、ライヴでは“する必要もないこと”を見せて行くことにより、ライヴ感を生み出していくことが好きなんですよ。音だって全て打ち込みとか録音したものを流せばいいのに、わざわざ演奏して生の音を鳴らすわけでね。そういう無駄にこそ楽しみを感じるんです。

────ライヴにしかない醍醐味というのは絶対にありますよね。というわけで、最後におふたりから「なんだか[路地裏サーチライト]って面白そう。行ってみようかな…どうしようかな」と迷っている読者の方がもしいたとしたら、背中を一押ししてあげられるようなお言葉をいただけると嬉しいです。

フクスケ:ひとくちにヴィジュアル系っていう言葉で括られてたとしても、今回の[路地裏サーチライト]にはいろんな方向性どころか、対極にあるようなバンドたちが5つも集まってますからね。それぞれにやらなくていいような無駄なことをやってて、メリーに至ってはガラが宙吊りになったり、墨吐いたりとかすると思うんですよ(笑)

────色々な十字架も、ラケットを振り回しているかもしれません(笑)

フクスケ:全てはライヴに来ないとわからないし、感じられないし、観られないものなので、ぜひそういう素晴らしい無駄の数々を楽しみに来てください。

春:自分は学生の頃、たまたま行ったライヴでメトロノームを観て自分の人生が変わった経験をしてますからね。メトロノームとの対バンはこれが初というのは自分にとっても大きなことです。ほんとにライヴっていろんなキッカケになる可能性がある場だと思うんですよ。きっと[路地裏サーチライト]も、いろんな人たちにとってさまざまな衝撃を得られる場になっていくんじゃないかと思っていますので、興味を持ってくれた方はぜひ足を運んで欲しいです。

────ちなみに。初めてメトロノームを観た頃の春少年に、今回の[路地裏サーチライト]が実現する事実を教えてあげたらどう感じるのでしょうね??

春:やばいでしょうね。驚き過ぎて吐くかも(笑)




取材・文:杉江由紀


umbrella presents【路地裏サーチライト】
2025年6月23日 (月)心斎橋BIGCAT

【出演】
umbrella
色々な十字架
heidi.
メトロノーム
メリー

OPEN 17:00 START 17:30

【チケット料金】
前売6500円 当日7000円 (税込・ドリンク代別)

チケット一般発売中
受付URL:https://eplus.jp/umbrella/

umbrella 柊 生誕祭ONE MAN【アマヤドリ-【Arcadia】-】
2025年07月24日(木)
目黒鹿鳴館
OPEN 18:00 / START 18:30

【チケット料金】
前売4000円 当日4500円 (税込・ドリンク代別)

【出演】
umbrella

一般発売中
https://eplus.jp/sf/detail/4312170001-P0030001

メトロノーム INFORMATION


結成二十七周年記念公演「壱萬ノ回想録」
新宿LOFT
OPEN 17:00 / START 17:30

■出演
メトロノーム【サポートドラム:HIROSHI(CASCADE)】


ADV ¥6,000- / DOOR ¥6,500-(1drink別途)
一般発売中
https://eplus.jp/sf/detail/4301340001-P0030001

関連リンク

◆umbrella OFFICIAL SITE
https://xxumbrellaxx.com/
◆umbrella OFFICIAL X
https://twitter.com/umbrella_DATA
◆メトロノーム OFFICIAL SITE
https://meto21.com/
◆メトロノーム OFFICIAL X
https://twitter.com/meto21_com

関連キーワードでチェック

この記事をSNSでシェアする