【umbrella】主催イベント「路地裏サーチライト」6月23日(火)大阪BIG CATに向けてフルメンバーインタビュー敢行!────umbrellaはまだまだ大きく化ける(唯)

ここから後ろは二度と見れへん
────今回「路地裏サーチライト」に出演する有村竜太朗さん、メリー、ザアザアにオファーした理由と、関係性なども伺っていければと思います。
唯 メリーに関しては3回連続の出演ですからね。1回出てくださったことだけでもありがたいのに去年も出てくれて。それでステージ上でガラさんが“毎回出る!”っておっしゃってくださったんで、今年も遠慮なくお誘いしました。
春 熱意があるイベントだと感じてくださったみたいで、嬉しいです。3回連続はすごいことですよ。
唯 この数年でお付き合いも自然と増えていって。メリーが関西に来たときは、ライヴを観に行くんですけど、気がついたらガラさんには何の用もないのに連絡するようになってました(笑)。自分から先輩に連絡することってほとんどないんですけど、ガラさんは特別かな。最近はネロさんともお話する機会が多くなってます。
────メリーへのリスペクトがあるから、こうやって出演が続いてるんでしょうね。オファーは唯さんから?
唯 そうです。これだけお世話になってて、今さらメールで連絡するのも逆に違うなと思って、ライヴの楽屋で直接自分の言葉でお誘いしました。メリーは今年25周年でめちゃくちゃ忙しいはずなのに、快諾してくださって感謝ですね。
将 自分はドラマーとしてのスタイルはネロさんとは全然違うんですけど、人の心を揺さぶるドラムってなんやろ?って考えたときにネロさんが浮かぶんですよね。あのパッション全開でいく感じは自分には真似できないけど、人の心を掴むと思う。それでいうとザアザアの亞んちゃんもそういう系譜のドラマーだと思います。
────ザアザアは「路地裏サーチライト」初参戦となります。umbrellaはかつて2マンをしたことはあるんですよね?
春 渋谷REXと心斎橋VARONやったかな?
唯 あれからもう何年も経ってるんですよね。
柊 ここは付き合いが結構長くて。亞んちゃんも前の前のバンドぐらいから知ってるし、一葵さんと零夜さんも前に組んでたバンドで俺と春さんは事務所が一緒だったんです。だから、当時からよく対バンをしてましたね。
────どんな印象を抱いてますか?
柊 個性的だけどわかりやすいバンド。俺らとは違った個性の強さなんですけど、お客さんに伝わりやすいし、それは一葵さんの言葉選びのセンスだと思う。奇をてらわずにシンプルな言葉で歌詞の世界を伝えることに長けてる人ですよね。一撃必殺みたいなバンド。あと、激しいけどそれだけじゃないんで、当日はどんな感じで来るのか楽しみですね。

────お互い“雨”に由来するバンド名だけに楽しみなマッチアップです。
柊 個人的にはダウナーというか、重心を下に置いたようなギターも好きなので、そのあたりも注目だと思います。
唯 わかる!俺も春芽くんのプレイめっちゃ好き。ハイポジションに構えてかき鳴らすじゃないですか?あれ良いですよね。曲もダークなのにちゃんとキャッチーだし、お客さんとの一体感がすごくて、バンドとして魅せ方が確立されてるイメージがあるバンドです。うちも負けてられへん。
────バンド歴でいうと後輩にあたるんですか?
唯 歴で言ったらそうですね。でも、あんまり後輩とか思いたくないんです。ちゃんと勝負したいですし。
────有村竜太朗さんも今回が初出演ですね。
唯 ソロのアコースティックライヴでよく京都に来られるんで、そのときに手伝ったりしているうちに朝まで飲んだり、2人でお出かけするようになりました。この前も嵐山とか京都の観光地を車で連れ回して(笑)。
────唯さんはお酒飲まないのに(笑)。
唯 そう。でも、そうやって接していると、すごくピュアな心を持ち続けてる人なんやなって感じます。俺はお酒飲めないのに竜太朗さんと長谷川正さんが一緒に飲んでるところに呼ばれて行って、「お前頑張れよ!」みたいな感じで謎に励まされたこととかも思い出しますね(笑)。
春 Plastic Treeでいうと、長谷川正さんがやってるbulbに2回目の「路地裏サーチライト」に出演してもらってるんです。だからプラのメンバーさんとは10年ぐらいのお付き合いではあるんですよ。ここ数年で唯くんが竜太朗さんにすごくお世話になってるみたいで、こういう素敵なご縁になりました。
柊 umbrellaの『アマヤドリ(Re:arrange side)』は長谷川正さんプロデュースですしね。
唯 もともとはプラが関西に来たときに会場の近くでビラを配ってたんで、こうやってご一緒できるのは感慨深いです。多分、umbrellaを結成して2、3年の時期ですかね。俺もギターボーカルっていうスタイルなので、やっぱり常に気になる存在ですよね。ソロ編成で関西に来てくれるのもすごい貴重なんでお客さんも嬉しいんじゃないかな。
────復活後3回目となる「路地裏サーチライト」ですが今年はどんな日になるでしょうか?
柊 例年通り良いイベントになるっていう自信はあるんですけど、例年以上にどんな日になるか想像できてないところもあります。これだけ強いバンドが集まると、演奏が上手くて、曲が良いっていうことは大前提になってくるけど、俺は個性とポップさって乖離してると思うんですよ。本来、個性的なものってキャッチーではないというか。ただ、今年はそのバランス感覚がすごい不思議なバンドばっかりなので、全体を通したときにどういう1日になるのかがすごい楽しみです。この感覚は自分のスタイルによるところもあるんですけど。
────それはギタリストとしての感覚?
柊 自分はあんまり個性がないギタリストだと思ってるんで、刺激を受けたい気持ちもありますね。俺が思うヴィジュアル系のギターの王道はこれだってものをumbrellaで提示している自負があるからこそ、共演するギタリストとの対比もすごく楽しめると思います。
唯 umbrella目線でいうと、あんまり神経質にならずに楽しい1日をお客さんに提示してあげたいなと思ってます。一方で、俺自身は“覚悟”って言葉をすごい意識していて。今のumbrellaのフェーズっていうのは、ただ長く続けりゃええってもんじゃないから。こうやって「路地裏サーチライト」っていう土台になるものをいろいろな方の手を借りながら作り上げてきた以上、もうここから落ちることはできないんだって覚悟が必要。ここから後ろは二度と見れへんぞって思ってる。それぐらいの覚悟じゃなきゃ失礼でしょ。ただ、神経質にはなりたくないんです。この日を自信に変えて、自分らの立ち位置をもうちょっと見直さなあかんよねっていうことはずっと思ってますね。
────だからこそ竜太朗さんとメリーとザアザアとぶつかるんですよね。
唯 だって、これだけの人を対バンに誘ったくせにしょうもないライヴしたら、もうおしまいでしょ?大阪も盛り上げていきたいし、バンドとしてはとにかく覚悟が求められてると思いますよ。
将 僕らが好きなバンドに出てもらうイベントなんですけど、今日こうやって話してみると、どのバンドも湿った感じがあるなと思ったんですよ。サウンドだったり、佇まいとか、理由はひとつじゃないけど。僕が感じてる、目に見えないシンパシーみたいなものを感じられる日になるんじゃないかなと思いますね。今年もそういう独特な空気感を纏った人たちが集まって、それがすごく「路地裏サーチライト」やなと思います。これまでの「路地裏サーチライト」に出てくれたすべてのバンドに共通してるのが“湿ってる”なんですよ、個人的には。

────昨年、出演していた色々な十字架も湿ってますか?
将 あ、あれは湿ってないですね。
一同 (爆笑)
将 ホンマや。湿ってないバンドもおったわ(笑)。まぁ、BIG CATでやることも含めて、ヴィジュアル系業界に良い影響を与えることができるのであれば最高です。
春 出演バンドがバラエティに富んでるのに、独特の共通した雰囲気があるのはすごくわかる。竜太朗さんとメリーとザアザアが決まって、本当ならあともう1バンド誘おうかって思ってたんですけど、umbrellaを含めた4バンドがすごくまとまって見えたんですよ。それで唯くんと話して、今年は4バンドでいこうってなって。その共通したものが“湿ってる”っていうのは、将くんの言葉を聞いてハッとしましたね。
────NoGoDの団長さんも以前、umbrellaの音楽をそう評してましたね。
唯 湿ってるってね。
春 なんか今年は特に雨が似合うイベントやと思う。
────umbrellaとザアザアに至ってはズバリだし、竜太朗さんは傘をさすパフォーマンスもあるし、メリーには「さよなら雨(レイン)」がある。ちょっとこじつけっぽいですかね?
唯 いや、なんかそういう要素の集まりがそう思わせるんやろうな。
春 すごい楽しみなんですよ。umbrellaの曲がいまだに好きだからやってるし、それがすべてのバンドのお客さんの心臓にブッ刺せると思ってるんで。
────とはいえ、6月23日の先もumbrellaは続いていくわけで。月並みですけど、これからのumbrellaのイメージをひとりずつ聞かせてください。
将 ビッキャ(BIG CAT)でワンマンしたいですよね。そして最終的にはZeppにも行きたい。あとは精神的に楽しんでやれることも大事にしたいですね。しんどいことをしたくないってわけじゃないんですけど、僕らが感じてる楽しさを多くの人に感じてもらって、そういう世界が少しずつ広がっていけばいいなと思ってます。
春 俺もビッキャでワンマンをやりたいです。やっぱり大阪のバンドなんで、そこはひとつの目標にしていきたい。「路地裏サーチライト」がきっかけでお客さんも増えてるし、umbrellaの名前が届く場所は広がったと思うけど、まだ飛び抜けた存在ではないので、ライヴ力をもっと磨いていきたいですね。「路地裏サーチライト」もみんなが出たいイベントになって、若手の目標になることを目指していきます。
────根底にある大阪を盛り上げたい気持ちは揺らがない。
春 シンプルにバンド数が多いと楽しいんですよ。大阪のシーンに限らずでしょうけど、どんどんバンドが減ってしまっているので、そこに歯止めをかけたい。東京でMUCCとかメリーが後輩とも対バンしてる姿を見てるとすごい刺激受けるんですよ。それがかっこいいし、自分らもやれることをやり続けていきます。
柊 もちろん規模感としては広げていきたいというか、大きくしていきたいんですけど、地に足つけて動いていきたいなっていうのはありますね。今ってハッタリで売ってどうっていう時代でもないし。一番大事なのはライヴに足を運んでくれる人やっていうのを改めて大事にしていきたいなと思います。そこをないがしろにすると、バンドをしている意味もない。変な話、SNSをしたいからバンドをしているわけではなくて、バンドをしているからSNSをやっている。今はバンドマンにも清潔が求められている時代なんでしょうけど、そこの価値観が入れ替わらないように、しっかりとバンドとは何かっていうことを見つめ直したいですね。俺も古い考え方の人間なんで、バンドって素晴らしいんだぞっていうのを地に足つけた状態で周知させていきたいかなと思います。それが先輩や、これから出てくる後輩への礼儀なんじゃないかな。
────唯さんはいかがでしょうか?
唯 全員の話を聞いてるとそれぞれの目標もやりたいこともあるやろうし、信念を貫いてもらえばいいかなって思います。歴も長くなってきたけど、この4人でumbrellaなんで、もっと普段から意見出しなはれやっていう気持ちもある。そのうえでみんなで頑張っていきたい。長くやってるからすごい!みたいなお世辞に胡坐かきたくないし、そんな風に言われたくもない。キャリアって言葉と無縁でありたいし、先輩面してる余裕もないくらい必死にやっていかなきゃダメやと思う。
────焦りもある?
唯 たしかにここ数年のumbrellaはすごく調子がいいけど、まだまだ先輩方に追いつけてない。それにもっと動員つけてるバンドもたくさんいる。そのなかでダラダラするのは好きじゃない。自分の限界だっていつ来るかわからないからこそ、危機感を持って進んでいきたいですね。こういう媒体だって胡坐かいてるやつにインタビューするほど暇じゃないでしょ?
────それぞれに思うことが違うからこそバンドだし、その4人がオルタナで繋がってるからumbrellaなんだと解釈してます。そう考えると路地裏を照らすサーチライトは年々力強くなっていると思いますよ。
春 まずは自分たち自身がこの日に何をみせられるかですね。
唯 俺も含め、バンドマンなんて誰かにお尻叩かれないとやっていけない生き物だけど、全員がその気持ちでいればumbrellaはまだまだ大きく化けると思いますよ。
取材・文:山内 秀一

■2026年6月23日(火)umbrella presents 路地裏サーチライト
心斎橋BIGCAT OPEN17:00 START17:30
【CAST】umbrella、有村竜太朗、ザアザア、メリー
【チケット料金】 前売 6,500円 当日 7,000円 ※税込・ドリンク代別途
チケット一般発売中!
https://eplus.jp/umbrella/
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