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【潤-URU-】即日完売の生誕2DAYSで刻んだ“音楽で生きていく”覚悟。ソロ、Sky Kiss、おさけマンで2日間合計40曲を熱唱!

潤-URU-が率いるスペシャルバンドSky Kissとおさけマンによる2マンライヴが12月16日に巣鴨獅子王で、そして待望のソロ初ライヴが翌17日に新宿Motionで開催された。
両公演共にチケットはソールドアウト。
お祭り的な要素が強い16日公演、並々ならぬ覚悟を感じさせる17日公演。
それぞれ異なるコンセプトとモードだったにも関わらず、終始感じられたのは温かさだった。
お茶を濁さず、ソロで闘っていくことを言葉でも行動でも証明した潤-URU-にとって、記念碑的な二夜の模様を一挙にレポートする。



◆   ◆   ◆

●「潤-URU-生誕記念2マンSky Kiss VS おさけマン」



潤-URU-が生み出したハッシュタグ「#この空にキスをしよう」に起因する形でバンド化が実現したSky Kiss。昨年の潤-URU-生誕ライヴで突如始動した同バンドを形成するのは、彼の盟友でもあるAzavana・詩結、XANVALA・巽、70.、Z CLEAR・AKIRAだ。
大きな特徴としては潤-URU-がヴォーカル、巽がギター、AKIRAがドラムと普段とは異なるポジションを担うことである。
そんなSky Kiss、今年5月に西荻BETTY ROOMで初の単独イベントを開催した際は、直前の発表にも関わらず会場キャパシティを大幅に上回る申し込み数でバースト。ある種、幻のバンドと化した。

一方のおさけマンは、いわゆるバンドマン飲み仲間による仲良しグループLINEの名称だ。潤-URU-生誕イベントに向けて、“よし、やろう!”と動くことが急遽決まったものの、その時点では4人のベーシストと1人のギタリストしかいなかったので、内容については本人たちですら全く予想のできないものだったと隊長の詩結は語っていた。
ヴォーカルは潤-URU-とザアザア・零夜のツイン体制であるが、Sky Kissと兼任となる詩結と70.はそれぞれベースにギターと、零夜同様に本職では考えられないポジションに就く。Chanty・野中拓もまさかのギタリストとして名を連ねており、サポートドラマー(晴れてこの日のステージ上で正式メンバーとなる)のLoa以外全員が大きなハンディを持ったチャレンジングなバンドがおさけマンだ。

先行はそんな経緯も持つ、おさけマンの初ステージ。

フロントを務める潤-URU-(Vo)は柄シャツ、零夜(Vo)はMisfitsのタンクトップに、それぞれライダースを重ねるパンキッシュな姿が目を惹いたが、その装いのままに雪崩込んだのはファストな「FAKE STAR」。
オープニングはこれでしょ!な選曲に早くも会場はお祭り騒ぎに。
潤-URU-の歌唱、零夜の指先の動きからは黒夢への愛を存分に感じさせる。


続いたのは、70.(Gt)がかき鳴らしたイントロのコード進行から00年代を嗅ぐわせる「赤いワンピース」。フロアの層とのマッチングも絶妙だったようで、さらなる盛り上がりを見せると、ブレイクで70.が「ハッピーバースデー!潤-URU-!」と叫び、クライマックスに向かって爆走。


ただのコピーバンドやセッションバンドではなく、それぞれが本来の異なるポジションを担うことによる異様なスリリングさは、吊り橋効果的にフロアとの共犯性を増していることも印象的だ。

本公演は即日完売していたのだが、実のところ会場キャパシティを数倍上回る応募が殺到していた。
だからこその前のめりな熱気を助長するように続いたのは「ピンクスパイダー」。
ミクスチャーの織りなす縦ノリと抜群の指揮力を誇るLoa(Dr)のビートで心地よくビルドアップすると、一転して極悪リフが炸裂する「羅刹国」へ。
できる限り自分のたちの好きな曲を詰め込みました感は、学園祭のようにとことんピュアで思わずニヤリとさせられてしまう。
潤-URU-に関してはおさけマンのあとにも、歌う予定があるのに大丈夫か?と思わせるほどにシャウトを繰り返し、大暴れ曲で会場を爆発させた。

ここからは「まだ、いけるか!」と鼓舞し、さらに3回「羅刹国」をプレイすることとなった。無我夢中のメニューのなかでも、演奏を繰り返すたびにフレーズの精度を増していく野中拓(Gt)と、この曲のベースフレーズがいかにキモかを理解している詩結(Ba)の巧みなプレイはとりわけ印象深い。


潤-URU-のMC中に勝手にステージで酒盛りを始めたりと、おさけマンらしい個性もあれば、Loaの正式加入も発表された。

情報過多なステージは、全員がとにかく楽しく、お酒が好きで、潤-URU-のことが大好きだと伝わるハッピーなものだった。

「FAKE STAR」で始めたステージを最後は「WISH」で締めくくるという、恐らく当時日本中のキッズがみんなやっていたであろう最高のリスペクトをもって、おさけマンは少年のような笑顔でステージを去った。先攻にして持ち曲5曲、演奏時間90分である。

若干のインターバルをおいて登場したのはSky Kissだ。
なんとここでは潤-URU-(Vo)が軍服姿に身を包みオーディエンスを驚かせる。


Sky Kissが始まって驚いたのはそれだけではなく、演奏スキルが格段に高いことだ。
そのポップなバンド名からして油断させられがちだが、先攻のおさけマンとは異なり、詩結(Gt)と70.(Ba)は本職のポジションに就いているうえに、AKIRA(Dr)はそもそも母親直伝のドラムキッズで、もともとZ CLEARではドラマーだった経緯がある。


ド頭から獰猛な「残-ZAN-」を10分近く演奏すると、「吉開学17歳(無職)」と立て続けに攻撃的なナンバーを並べる。

何事もなかったかのように叫び倒す潤-URU-もしかり、以前は初心者ギタリストさがチャーミングだった巽(Gt)のプレイも劇的に向上していて、この5人が持っているポテンシャルが隠しきれず溢れ出るものになっていることが恐ろしくもある。

そもそも強力な華を持つ5人。潤-URU-はソロで進むことを決意し、巽はXANVALAのステージでギターを弾く機会も出てきた。
ちなみに巽はこの日のために新しいギターを購入する気合いの入りっぷりだったのだが、なんと前夜に音が出なくなり残念ながら修理となったそうだ。
しかし、遊びであることが大前提なSky Kissからもそれぞれの活動に自然と音楽的フィードバックをしてしまうところに、彼らのミュージシャンシップの高さを思い知る。


それは互いの個性を理解して連動する抜群のステージングからも顕著だ。

LUNA SEAが好きなメンバーが多いことからも、新たなレパートリーとして加わった「TRUE BLUE」は潤-URU-のしっとりとした歌声も抜群で、これまでとは違った質感をステージに与えるものだった。
続いた「TONIGHT」、ステージから降りるメンバーも続出した「関東土下座組合」と狂乱状態に拍車がかかり続ける。

かたや、潤-URU-への誕生日プレゼントを渡す場面では、メンバーを代表して、巽が昨年に続きバスケットボール、AKIRAからは全出演者のサイン入り木製バットと、まったくもって潤-URU-に所縁のないものを贈り、愛溢れるイジりで仲間の絆を再確認させた。会場が終始爆笑に包まれたことは言うまでもない。
これだけの豪華メンバーを携えて、目一杯とことん遊びきる。これを発案し、実現にこぎつけた潤-URU-の人柄は細部にまで渡り、終盤合計16回繰り返されることとなった「TONIGHT」では会場全体がいつまでも終わってほしくないという気持ちで溢れていたように思う。

「今日はほんとうに良い1日でした。ありがとう!来年もまたやりましょう!」と爽やかに告げた潤-URU-からは、翌日に迫った大一番へ向けた清々しい表情が見受けられた。

●「潤-URU-誕生日記念単独公演
沈Ⅲ-the ChiN-Ⅲ #この空にキスをしよう」



そして翌日。
会場を新宿Motionに移して開催されることとなった「潤-URU-誕生日記念単独公演
沈Ⅲ-the ChiN-Ⅲ #この空にキスをしよう」。
この日はデモンストレーション的な内容であることが事前にアナウンスされていたものの、結果から言えば90分を超える濃厚な内容だった。
潤-URU-の誕生日当日だからこその温かい空気もあったが、それ以上に門出でとしての覚悟がビシバシ伝わるものだ。

この日もチケットはソールドアウト。
超満員の観客が待ち焦がれ、定刻を過ぎること10分。
最初にステージに登場したのはまさかの永真(Support Dr)だった。
なんでも、サポートであるはずの永真が先に登場して、潤-URU-を呼び込むという計らいのようだ。
ほどなくして大歓声に招かれた主役は全身紫のド派手なスーツで登場。前夜とは異なる出で立ちに驚嘆の声が巻き起こる。


ソロ活動の初手にしてトークから入ると、観客の声が足りないとばかりに煽ったり拗ねたりしながら「曲、聴いた?」と尋ねる一幕も。
「聴いた~!」の声が挙がるが、「“聴いた!聴いた!聴いた!”、“良かったよ~“、”おめでとう~“とかあるじゃん?刺さんねーし!全然足りねえよ!」と不貞腐れて大いに笑わせた。

軽妙なトークは潤-URU-の得意技でもあるが、ソロがいかなるものか緊張感を抱く観客を温めることに徹する様はライヴ巧者というよりは、シンプルに彼の優しさを感じる場面でもある。

そして「1曲まず歌わせてください!」と始まったのは「#この空にキスをしよう」。
デモンストレーションライヴにつき生音は潤-URU-のベースと永真のドラムのみではあるが、メジャー感を押し出して進行する楽曲は“Oi!Oi!”と即座に呼応するフロアも含めて、これまで彼のバンド活動では見ることのできなかった新鮮な光景だ。
ユニークな一面もフィーチャーされがちな潤-URU-故に、どういった心境で臨んでいるソロワークスなのかが、事前に見えづらい一面もあるにはあった。
ただ、前日のイベントで30曲近く歌唱をしていたとは思えないほどに、クリアな声でしっかりと歌い届ける姿は、それだけで彼が今後どう進んでいくのかを理解させるには十分だったように思う。
LUNA SEAの「TONIGHT」同様に「奪いに行こう 欲しいものなら」と歌うリリックも含め、潔いほどに己のルーツと憧れに向かいあった決意表明を感じさせる。

「正直言っていい?気持ちいいよ!」

軽やかに告げて続いたのは「Let’s go party tonight いまさら…」。
インパクト大の銅鑼とチャイナ風のフレーズが耳を惹くナンバーだ。
オーディエンスにキョンシー風の振付を伝授したことで、一気に異様な一体感を生む。
本人曰く「速報!歌の大辞テン」にランクインしていそうなイメージの楽曲とのことだが、噛み砕くとバンドメンバーのソロワークスらしい遊びとキャッチーさを持っていて、聴けば聴くほどクセになる中毒性がある。
左右に移動しながら上手と下手に配されたスタンドマイクを使い分けるサービス精神も忘れない。


よくよく考えれば、所属していたバンドを脱退してからおよそ1ヶ月半。
潤-URU-は合計4曲の作詞作曲をし、レコーディングまでおこなっている。
これ自体が驚異的なスピードであるとともに、その楽曲はいずれも彼が好きでたまらないヴィジュアル系や青春期のルーツを自己流に昇華したものだ。

彼自身も一番の自信作と断言していた「Let’s go party tonight いまさら…」の盛り上がりに「これ勝ったわ!対バン、絶対勝てるわ!」とゴキゲンな様子を見せる。

この日、潤-URU-が執拗に発したのは「対バン相手をぶっ殺す!」という言葉だった。
自身のソロキャリアをスタートするうえで、これまで構築した実績に甘んじないという想いがひしひしと伝わる。実際、この日のライヴを観るまで不明瞭だった景色は明快で、シンプルに言えば1人でも音楽で真っ向勝負することをその姿で伝えたかったのだと思う。

3曲目、極悪なベースソロを導入に疾走する「悪い噂」ではヘッドバンギングの嵐を生み出す。
アングラさが漂う楽曲と妖しげな照明から一転、どこか懐かしさを感じるサビでは一気に開けた。

曲に入る前に「この曲はお前ら絶対好きだよ。俺が好きなんだから!」と一切崩さない彼らしい俺様スタイルで言い放っていたことも印象的で、特異に奇をてらうのではなく、純粋な衝動を共有することで丁寧に団結が強まってくるフロアの熱狂からは、これがデモンストレーションライヴだったことはいつしか感じ取れなくなってきた。

照射される緑のレーザーが焦燥感を煽った「LR Error」では、古の手扇子が会場中に咲き乱れる。
ストレートな「#この空にキスをしよう」、キャッチーでオリエンタルな「Let’s go party tonight いまさら…」で個性を発揮しつつ、ハードな「悪い噂」と「LR Error」では暴れ倒す。バランスの良さと引き出しの豊かさをこの時点で感じさせていることもポイントだ。

最後に再度「Let’s go party tonight いまさら…」、「#この空にキスをしよう」を先ほど以上の熱量と一体感のなかで披露すると、拍手喝采のなか親指を立て、潤-URU-はステージを後にした。


間髪おかずかかったアンコールでは、その声に応える形で、既存曲をリリース順に再度披露。
字余りのサビが耳を惹く「悪い噂」では、すでにがなるような歌唱がより強調され、独特なリズムが大化けの予感を持つ「LR ERROR」ではパンキッシュな一面も際立ってきたように感じる。
完全燃焼の盛り上がりっぷりで、ここからどういった楽曲が生み出されていくのが実に楽しみなソロワークス初陣となった。

最後は「この曲でお別れです。ありがとう、新宿」と素直に伝え、4度目となる「#この空にキスをしよう」でこの日のピークを叩きだした。

楽曲でも言葉でも覚悟を感じさせた潤-URU-。
しかしもっとも顕著だったのはその姿勢だろう。ライヴ、制作物、さらには来年2月と3月にはワンマンライヴ、1月からは自身がホストを務めるトークライヴの始動も決まった。
1人になったから出来ないのではなく、1人だからこそ出来ることを証明するために走る。
そして、その結果前夜のイベントに続いて会場は超満員。さらに言えば、この日も盟友たるバンドマンたちが幾人も客席後方に集っていた。1人で闘う腹を決めた彼は決して1人ではない。

有言実行を地でいく潤-URU-のことだ。これからもユニークさと実直な行動力で我々をアッと驚かせてくれるだろう。
2026年、台風の目になるべく、堂々たる第一歩が刻まれた。

Text:山内 秀一

<2025.12.17 SET LIST>

1.#この空にキスをしよう
2. Let’s go party tonight いまさら...
3.悪い噂
4.LR ERROR
5. Let’s go party tonight いまさら...
6. #この空にキスをしよう

EN1. #この空にキスをしよう
EN2. Let’s go party tonight いまさら...
EN3.悪い噂
EN4.LR ERROR
EN5. #この空にキスをしよう
VISUNAVI Japan presents「うるぴの部屋 vol.1」

2026年1月23日(金)
ROCK CAFE LOFT(新宿)
OPEN 18:45 / START 19:15 ※21:00終演予定

出演:潤-URU-
ゲスト:黒神 神威(東京花嫁)

チケット
¥3,500(税込・飲食代別)



潤-URU- LIVE INFORMATION

2/2(月)大阪ワンマン
2/11(水・祝)都内ワンマン
3/18(水)大阪ワンマン

詳細後日発表

関連リンク

◆潤-URU- Official X
https://x.com/skykiss_uru

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