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【201号室】★インタビュー★デビューからおよそ1年半。これまで積み上げてきた活動に秘めた想いと、2月1日の2ndワンマンに向けた志を語る


2023年5月、大々的な注目を浴びながらデビューを飾った201号室。だが彼らはその瞬間に驕ることなく、地に足をつけ、自分たちが今やるべきことを着実にこなしてきた。12ヵ月連続リリース、主催イベント“デスコ”のシリーズ化、そして1stワンマンライヴ。一つひとつをクリアにして、彼らは次なるステップを目指す。イベントのボリュームアップ、2ndワンマンライヴの開催と、その勢いは止まることを知らない。新進気鋭の4人組が描く、バンドの未来絵図とは。


まさにこの1年間は“修行”でした(シンナ)


────まずは、201号室が主催するイベント“デスコ”について伺います。この主催イベントは、どういう経緯で始めたものだったんでしょうか?

KEN:もともと201号室は、華々しいデビューの舞台をキズに用意していただいたんです(※2023年5月21日に開催されたキズ主催“友喰イ2023”のオープニングアクトとして出演)。そういった舞台で始動したら、普通は主催ライヴ、次にワンマンライヴっていうふうに攻めていくのがセオリーだと思うんですけど、僕らはそれをせずに、あえて半年間バンドの土台を固めるための活動をやってきたんです。それにはちゃんと理由があって……。

────その理由というのは?

KEN:生き急ぐバンドになりたくなかったんです。主催やワンマンも、求められるようになってから展開すべきだと思ったんですよ。そうしたら、始動してから3~4ヵ月経ったころに、「201号室のイベントはないの?」っていう声が上がるようになって。自分が想定していた半年に満たないタイミングではありましたけど、まさに去年の今頃に「やろう」と決めたのが“デスコ”という主催ライヴだったんです。

────初回が行われたのが、昨年の12月13日でしたね。

シンナ:そのときは、ぶえ、CHAQLA.、MAMA.が出てくれたんですけど、みんなに助けられてイベントが成功したっていうのもありましたね。マジで、ありがたかった。

Ryuta:確かに、周りのバンドたちに助けられているなとは本当に思います。僕自身、そんなに友だちが多いほうではないんですけど、“デスコ”を通して仲よくしてくれるバンドマンが増えてきているので、今後は関係値を築いていく部分も大きくしていきたいですね。

KEN:初回は“Vol.1”ともついていなかったけど、僕はこの“デスコ”っていうイベントは、キャッチーな愛され方をしていくという可能性を感じていたんです。

────実際にコンスタントに回を重ねてきて、10月には4回目、11月には5回目、さらに12月には“スペシャルデスコ”の開催が決定していますからね。ここに至るまでには、先ほどお話があったバンドの土台固めの期間が要になったと思うんですけれども。

シンナ:土台固めの1つに、昨年の8月から行ってきた12ヵ月連続リリースがあって、楽曲が揃ってから勝負をしていくっていう仕掛け方がいいよねっていうのは、メンバーとも話していたんです。実際に楽曲が出揃った今だからこそ、これからさらにガンガンやっていくか! っていう感触もあります。

KEN:「ここからが本当のスタートだ」みたいなね。

シンナ:そう。まずは地盤を固めて、音が強いバンドにならないと説得力は生まれないと思っていたので、まさにこの1年間は“修行”でした。

▲Bass.シンナ

────12ヵ月連続リリースのなかには、「デスコ」という楽曲もありましたよね?

KEN:はい。キャッチーな曲ではあるんですけど、「デスコ」には僕が思う綺麗事を詰め込んでいるんです。人生そのものを“デスコ”に例えていて、「死ぬまでステージやフロアでバカみたいに踊っていようぜ」っていう意味を込めたタイトルなんですけど、これがまさに僕のなかでは綺麗事なんですよ。僕たちも「死ぬまでやれたらいいね」っていう意志は持っているけど、心のどこかで「死ぬまではやれないんじゃないか?」と思っているところもあるというか。

────なるほど。逆を返せば、現実にもしっかりと目を向けているからこその考え方でもあるとは思いますけれどね。

KEN:はい。あとは、カネコアツシ先生の「デスコ」というマンガのオマージュでもあるので、マンガを読んだことがある人はリンクする部分を感じられるかもしれないです。これはいつか、「タイアップを取ってやる!」っていう意気込みでもあるんですけどね(笑)。


「俺がいちばんカッコいい!いちばんうまい!」と思うようにしています(Ryuta)


────それも素敵な意気込みです! そして、Hirotoさんは今年の2月1日、まさしく“201の日”に開催された“デスコ Vol.2”にて加入されましたけれど、これまでを振り返ってみていかがでしょうか?

Hiroto:初回の“デスコ”にもサポートとして参加してはいたんですけど、やっぱり加入の発表をしたVol.2の思い出はめっちゃありますね。201号室は今まで自分がやってきたバンドや関わってきたバンドとは「空気感が違うな」と最初から感じていて。イベントにも本当に熱い人たちが熱い気持ちを持って出演してくれるから、ほかにはない空気感があるんですよ。

────Hirotoさんのおっしゃるとおり、201号室のライブは1本1本にものすごい熱量が感じられる印象があるんですけれど、皆さんがステージに立つうえで大切にしていることはどんなことなんでしょうか?

シンナ:KENが作る曲って、いい意味でヴィジュアル系っぽくないじゃないですか。

────そうですね。言わば、正統派なロックンロールのテイストが強い。

シンナ:そういう曲をただ演奏するだけだと、ヴィジュアル系バンドのライヴを観に来ているお客さんとの間に差異が生まれると思うんです。じゃあ、それをブチ破るにはどうしたらいいかを考えたときに、メンバー自らがKENの作る楽曲の世界観に浸って伝えることが大切だと思ったんですよ。演奏面のクオリティを保つこともそうだし、パフォーマンスをする上ではヴィジュアル系としての見せ方を大切にしていくことが、201号室の武器にもなると思うんです。「まず、目の前のお客さんを感動させる」っていうことをメンバーといちばんに考えていて、そういう人を1人ずつ増やしていこうという思いでやっているからこそ、ほかのバンドに比べて気持ちの込め方が絶対的に違うと思うし、お客さんの心を動かすためにはどういう伝え方をすればいいのかを試行錯誤してきたなかで、最近実感が湧き始めたのもあって。これからも説得力を持って曲を伝えていくために、エモーショナルにライヴをすることを俺は大事にしていますね。

────ある意味、ヴィジュアル系の枠に捉われない幅広い楽曲を主とした部分が201号室の強みでもあると思うんですけれど、ヴィジュアル系シーンに対してはどんな思いを持たれているんでしょうか?

シンナ:めちゃくちゃ思うことはあります。みんなヴィジュアル系のことが好きだと思うし、なんとかして広げていきたいと思っていると思うんですけど、俺たちも同じなんですよ。201号室を組むときに初めてKENに聴かせてもらった曲が「Lovelet」だったんですけど、聴いた瞬間に「おもしろい! やりたい!」と思ったんです。俺たちにしかできない音楽でヴィジュアル系のよさを伝えることができると思っているので、ヴィジュアル系に対してはすごくポジティブですね。201号室のスタイルを大切にしながらヴィジュアル系シーンを盛り上げたいと、すごく思っています。

Ryuta:ライヴの構成はKENとシンナが中心になってやってくれているんですけど、ライヴのステージでは僕がいちばんカッコいいし、いちばんうまいと思ってやっています。そうじゃないと伝わらないだろうし、ドラムという土台であるポジションの僕がしっかりしていないとあと押しできないと思うんです。対バンをしてても、ドラムがうまい人とかパフォーマンスがカッコいい人ってたくさんいますけど、結局ステージに上がって一発叩いたら、「いや、俺がいちばんカッコいい! いちばんうまい!」と思うようにしていますね。

▲Drums.Ryuta

────大事なスタンスですね。ちなみに、これまでの活動期間中でRyutaさんの視点から見たメンバーに対して、どんなことを感じていますか?

Ryuta:KENとは結構付き合いが長いんですけど、シンナとHirotoとはこの201号室で初めて一緒に活動をしている仲なんです。僕、ライヴ中にアイコンタクトがないとめっちゃ寂しいんですよ(笑)。気分も上がるからどんどんアイコンタクトを取ってほしいタイプなんですけど、最近はみんながアイコンタクトしてくれるようになって、みんなでライヴを楽しめるようになったとは感じますね。

KEN:この前、俺が見たら恥ずかしそうに……。

Ryuta:KENとは付き合いが長すぎて逆に恥ずかしい(笑)。もう、KENに関しては背中でわかるので。

KEN:そんな熟年夫婦みたいな……それは逆に、こっちが恥ずかしいわ!

一同:(笑)


カッコいいと思えるメンバーなんで、まずはメンバーに認めてもらいたい(Hiroto)


────Hirotoさんは、どんなことを大切にしながらステージに立っていますか?

Hiroto:サポート時代から感じていたことではあるんですけど、このバンドは自分でもビックリするくらいステージでぶっ壊れることができるんです。だから、「今日のライヴはどこまで行けるんだろう? どんなおもしろいことが見せられるんだろう?」っていう高揚感を大切にしているし、それを楽しんでいるっていうのもありますね。お客さんに届けるのはもちろんなんですけど、自分の意気込みとして絶対に忘れちゃいけないのはメンバーに対する熱量の掛け方でもあって、「まずはこいつら(メンバー)にカッコいいところを見せよう」っていう意識でもあるんです。カッコいいと思えるメンバーなんで、まずはメンバーに認めてもらいたいし、そういうメンバーと音楽をやっていることをモチベーションにライヴをやると、すごくいいライヴができるんですよ。

▲Guitar.Hiroto

────では、Hirotoさんにメンバー自慢をしていただきましょうか!

Hiroto:Ryutaは、技術面はもちろんなんですけど、結構ライヴ中に声を出すんですよね。そのタイミングがすごく気持ちがいいし、テンションが上がるツボをついてくるんですよ。それこそ、うしろからの圧をすごく感じられるので、ドラムが上手いだけじゃない、「熱い漢(おとこ)だな」と思っています。シンナとはもともと同じバンドで活動していたのもあって勝手知ったる仲ではあるんですけど、相変わらずストイックに物事を考えているし、見せ方の幅が広がって磨きがかかりつつ、どんどん進化していると思いますね。KENはもう、「ここがカッコいい」っていうのを挙げることが難しいくらいカッコいい。ひと目見たらわかるスーパースターのオーラがあって、狂気を感じるときもあれば気持ちよすぎるくらい美しい叫びをするし、ギターを持ったときなんて俺よりもカッコよく弾きやがるし!

一同:(笑)

シンナ:やっぱり「うちのボスはさすがだな」と思いますね。ライヴ運びも結構とんでもないムチャぶりをしてくることもあるんですけど、メンバーみんながその状況をおもしろがれる201号室は最高だなと思いますね。

────メンバー同士が認め合える、すごくいい関係性ですね。では、KENさんがライヴにおいて大事にしていることはどんなことでしょうか?

KEN:大事にしていると同時に大変なことでもあるんですけど、僕がやろうとしていることでありやらなきゃいけないことっていうのは、そのライヴに意味を持たせて、誰に何を伝えるかっていうことを明確にしてステージに立つことなんですよ。言葉一つとってもそうですし、その曲をなぜその日にやるのかっていうことも、音楽をやるうえでの大義だと思っているので。ただ、毎回ホットな状態の言葉があるかと言われると難しいものがあって、インプットとアウトプットのバランスが取れないときがあるんです。でも、それが自分にとって大切にすべきところでもあるから、難しくても伝えていくしかないと思うんです。そういうときに先輩方のライヴで、たくさんライヴを重ねてきているのに間に挟んだ言葉がまったく曇りなく伝わっているのを見ると、「これをずっとやってんの!? もう、バグってんな」と思うこともあるんですよね。

────そういう部分からも、刺激を受けているんですね。

KEN:はい。僕自身はすごい人間ではないという自覚があるし、むしろ「自分はしょうもない」って落ち込んだときの言葉を音楽にしているタイプなので。「破滅のポエム」という曲もそうですけど、負のエネルギーをアウトプットしているんです。それは正直大変なことでもあるんですけど、等身大の僕で、言葉の重さをどう伝えるかを考えながらライヴのステージに立つということは大事にしていますね。


包み隠さずに言えば、今は「デスコ」という曲が嫌いなんです(KEN)


────そして、来年2月1日には2ndワンマンライブ“特異点”が決定しています。ズバリ、タイトルの“特異点”はどういった意図で付けられたものなんでしょうか?

KEN:まさしく“特異点”という、言葉そのものの意味として捉えてもらって構いません。

▲Guitar&Vocal.KEN

────特別な解という、いわゆる一般的な基準に当てはまらないターニングポイントとなり得る場であるといったところでしょうか。

KEN:そうですね。バンドにとっての“特異点”とは200人規模のライヴハウスをソールドアウトさせることで、それはある意味1つの壁だと思っているんです。しかもそれは、転換点となるケースが多い。僕らはキャパシティや動員という“結果”の部分をゴリゴリに掲げているタイプのバンドではないからこそ、今回はカッコつけだの恥だのはすべて捨て去って、「ここで一度、シンギュラリティを起こそう」という意気込みで臨むワンマンライブということです。しかも2月1日はHirotoが加入してからちょうど1年、それに“201の日”でもあるので、そこで特異点を巻き起こすことが意味を成すと思うんです。純粋に、“特異点”と書いて“ソールドアウトしよう”と読みます、という感じですね。

────このタイミングで具体的な目標を掲げられるというのは、これまでの活動を通しての自信があってのことでしょうし。

シンナ:2月1日に自分たちが見たい景色を作るために、“デスコ”Vol.4、5と12月の“スペシャルデスコ”をやるので、8月23日にやった1stワンマン“灰色の夢”とは絶対に景色が違っているはずなんです。期待が高まっているのも感じられるぶん「いいライヴをしないといけないな」っていう緊張感を持って、臨みたいと思いますね。

Ryuta:僕らの曲はヴィジュアル系のなかでも多彩なジャンルの曲があるので、やっぱりワンマンのほうが自分たちのやりたい世界観が見せられるんですよね。そういった意味でも楽しみですし、1stワンマンが終わって自信がついた部分は大きいので、このまま進んでいったらいいワンマンになると思っています。

Hiroto:1stワンマンのときに、「201号室ってこんなに期待されていたんだ」っていうことを実感したんですよ。その1stワンマンからさっそく2ndワンマンのチケットを物販で販売し始めたんですけど、自分たちの想像を上回る人数がチケットを手に取ってくれて、気が引き締まる思いですね。期待していただいていることは素直に嬉しいですし、その期待を裏切ることはできないので、今以上にいいものを見せたいと思っています。1stワンマンのライヴ中にも成長を感じられて、「俺たちはもっと行ける、もっと成長できる」っていう感触があったし、注目されているという意識があることでどんどん洗練されていくバンドだと思うので、今からワンマンに向けて「まだまだ成長していくぞ」っていう気持ちが強いですね。

────では最後に、KENさんに一つ伺いたいと思います。インタビュー序盤に、デスコ=人生という例えであることから、「デスコ」という曲には“綺麗事”が込められているということでしたけれど。KENさん自身が人生を踊っている実感を得ることができる理想像を、現時点でどんなふうに描いているんでしょうか?

KEN:自分のなかで理想像としての具体的な人物は、厳密に言うと“いない”が正しいんですよね。だから僕自身がその理想像になるしか答えはないんですけど、目指すべきものは「デスコ」という曲を「綺麗事じゃない」と言える僕です。包み隠さずに言えば、今は「デスコ」という曲が嫌いなんです。それは、この曲だけ僕は嘘をついているから。「デスコ」という曲をちゃんと愛せるようになった時、いつか綺麗事じゃなくて「この曲で言っていることが本心だ」って言える時がきたら、自分が“人生を踊っている”と言えるんじゃないかと。その時が、答えになるんだと思います。

取材・文 平井綾子

LIVE




■『ハロウィンデスコVol.4』
2024年10月11日(金)渋谷STAR LOUNGE

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■『ハロウィンデスコVol.4.5』-番外編-
2024年10月31日(木)渋谷STAR LOUNGE

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■201号室主催 『デスコVol.5』
2024年11月12日(火)高田馬場CLUB PHASE

出演:201号室 / ムラサキチハヤ / MAMA.
/ nurié / ルルノネ

【OPEN / START】17:15 / 17:45
【チケット】前売¥4,500 / 当日¥5,000(D代別)
https://eplus.jp/sf/detail/4179610001-P0030001P021001?P1=1221

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未曾有の地獄を魅せてやる
■201号室主催 『スペシャルデスコ』
2024年12月02日(火)渋谷WWW
近日詳細解禁

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