1. HOME
  2. NEWS
  3. 【ライヴレポート】<バトルキマイラ~晩秋のCHAQLA.2DAYS編~DAY1>CHAQLA. / DAMNED / DazzlingBADの異形3マンで浮き彫りになったそれぞれのアイデンティティ。「ヴィジュアル系というカルチャーに愛を!」

【ライヴレポート】<バトルキマイラ~晩秋のCHAQLA.2DAYS編~DAY1>CHAQLA. / DAMNED / DazzlingBADの異形3マンで浮き彫りになったそれぞれのアイデンティティ。「ヴィジュアル系というカルチャーに愛を!」

10月20日(火)にお馴染みとなった大塚Hearts+で「バトルキマイラ」の第9回公演が開催された。
ヘッドライナーには「KHIMAIRA」シリーズ最多出演となるCHAQLA.、そして対バン相手としてはDAMNEDとDazzlingBADが参戦。
本シリーズは若手シーンのなかでも細やかな世代の壁を取っ払うことを主目的にしていたが、今宵はどちらかと言えば、“交わってこなかった者同士が対峙する”というシンプルなお題になったようにも思う。刺激中毒者垂涎の鮮度高き3者のマッチアップの模様をお届けする。


◆   ◆   ◆

DAMNED



Masaya(Dr)が打ち鳴らす大陸的なフレーズから、「酔狂と交わる強迫的価値観」を叩きつけ、鮮烈な勢いで転がりだしたDAMNED。リズムインするなり弦楽器隊によるトリプルタッピングをキメて圧倒すると、ワビサビのあるメロディラインで耳を奪う。


「Poada」はとりわけハードだが、その潔さが心地よくフロアに伝染し、ヘッドバンギングの嵐を生んだ。これはこの日のステージ全般に通ずることでもあるが、今のDAMNEDはとにかくバンドの向かうベクトルに迷いがない。
元来はメタリックなスタイルが印象深い5人だったが、従来の楽曲ですらそこに奥行きが生まれ、随分とキャッチーな手触りにブラッシュアップされている。


重厚なキラーチューン「STAIN」では、クールに叫び歌う一音(Vo)とは対照的に楽器隊は表情豊かに楽曲を彩った。ユニゾンにロングソロとハイライトの多い「room.」、ささやくような繊細な歌唱が際立った「虚」と、緩急と起伏を生む構成にもハッとさせられ、バンドの新たな一面を感じる。


「めくれ」、「ShoKu-蝕-」で和の要素を振り撒くと、「このあとの2バンドも良いバンドなんで、楽しんで帰ってください」と素朴に告げ、もっとも獰猛なシャウトとともに「Thanatosis」を叩きつけ、ステージをあとにした。
相変わらずに硬派なバンドではあるが、オーディエンスをいかに楽しませるか、イベントにどうコミットするかというマインドはバンドにポジティブな風を吹かせているように感じる。来年3月の恵比寿リキッドルームワンマンが心からに楽しみだ。

DazzlingBAD



荘厳なSEが性急感を煽り、十分にムードを充満させると重厚な刻みが-iT-(Vo)の咆哮を招きいれた「Ash」からスタート。のっけから会場のテンションをグンとあげていくと、「UrOꓭorOss」へ。不穏なハードナンバーはさまざまな音色を巧みに使い分け、オリエンタルな香りも振りまく。真紅のコートに身を包んだ-iT-は、そのヴィジュアルだけでなく、声質も中世的で、シンフォニックメタル的な音像に強烈なアイデンティティを授ける。途中「ハッハッハッ!」と嘲笑うようにけたたましく笑うと、半狂乱に。ステージングから各人の個性をビシバシと感じさせる楽器隊も、4者4様のアグレッシブさで加速していく。


ここで「Sanctuary」を披露し、シャウトとクリーンのせめぎ合いでバンド真骨頂を見せつけた。ステージング同様に、DazzlingBADはそれぞれの音が独立して成り立っているような質感のなか、アンサンブルを造形する。複雑な構成に吸い込まれるように、固唾を飲んで没入するオーディエンスの姿も印象深い。
「全力でこい!いいでちゅか!」と吼えた「カメラオブスキュラ」では“待ってました!”とばかりに、再び頭を振り応戦するフロア。火に油を注ぐように畳みかけた終盤戦は、古が香る「ヘロイン」、コール&レスポンスと跳ねたビートで揺らした「PAIN’t」を繋ぐ。
ありふれた曲構成とは一線を画す楽曲のなかで、際立つのが少女性を持った-iT-の無二の声色であることは大前提なのだが、各パートのフレージング、観客の心をざわつかせるべく意図的に生み出された不穏な間、どストライクなブレイクダウンと、限られた持ち時間のなかで異様なまでの個性で楔を打った。


ラストナンバーは煌びやかな旋律が映える「ViolA」。救いを求めるように光差す楽曲を演奏し終えると、「またやりあいましょう!バイバイ」と告げて、40分の演目に幕を下ろした。


CHAQLA.



押しも押されぬ必殺曲「PLAY BACK!!」、「Liberation-369」とアッパーな選曲で、この夜集まったオーディエンスのご機嫌をたしかめたのはCHAQLA.。
この2DAYSのヘッドライナーバンドという責任感は皆無なのかな?と思うほどにラフでハジけたステージは、百戦錬磨の貫禄をも感じさせる。


実際、先輩との2マンや大規模なフェスを経て、体力的な充電自体は十分ではなかったかもしれない。だが、そんなときこそ浮き彫りになるバンドの地力はたしかで、「俺はお前らとセッションがしたい!」とフリースタイルラップをカマし、空気を掌握した「SINK SPIDER」。さらに「52Hz」ではつま弾くアルペジオで自身の作曲した楽曲にkai(Gt)が深み与えたりと、CHAQLA.の音楽家としての引き出しが増えていることに驚かされる。


パッションとテンションで爆薬を暴発させるミクスチャーロックで新時代を提示した彼らだが、誤解を恐れず言えば、それは今となってはもはや新しいものではない。彼ら自身が生み出した新しい思想を浸透させることができたからこそ、その先を描く必要がある。サークルモッシュでかきまわした「PLASMA」もそれを体現していたように思うし、いまだ音源化されていない、ドラスティックなバラード「52Hz」、カラッとしたパンチのあるサウンドで攻める「怒」はその先の可能性をおおいに感じさせるものだった。
終盤は「ミスキャスト」、「未知への旅路」、「蛍の光」とお馴染みのナンバーを連打し、ブチ上げるだけブチ上げてこのイベントの、キマイラの“主”であることを示した。


それでも鳴り止まないアンコールに応えて、「愛」を披露。
ジャンルを厭わない活動もあってか、随分とパンキッシュに傾倒したスタイルのなかでANNIE A(Vo)が叫んだ「ヴィジュアル系というカルチャーに愛を!」は、大袈裟じゃなく、本イベントないしは、令和のシーンの本質なんじゃないかと思う。

余談だが、ANNIE Aは前日が誕生日とのことで、この日のリハーサル中にサプライズでメンバーからプレゼントされた新たなマイクでライヴに挑んだ。
“バトル”と謳いながらどこか温かい空気だったのは、そういうハッピー要素も作用したのかもしれない。
とはいえ、対決だ。“2日間で4バンドに狙われる気になってよ~(笑)”と苦笑い交じりに語ったMCはあながち本心なのかも。
DAMNEDとDazzlingBADがそれぞれに貫いた姿勢、それによって浮き彫りになったCHAQLA.のアイデンティティ。
翌日はZ CLEAR、鮮血A子ちゃんがその首を狩るべく控えている。この異質な熱狂の続きを期待せずにはいられない。


Text:山内 秀一
Photo: Miyu

SET LIST

⚫︎DAMNED

酔狂と交わる強迫的価値観
Poada
STAIN
room.
虚
めくれ
ShoKu-蝕-
Thanatosis

-----------------------------------

⚫︎DazzlingBAD

Ash
UrOꓭorOss
Sanctuary
カメラオブスキュラ
ヘロイン
PAIN’t
ViolA

-----------------------------------

⚫︎CHAQLA.

PLAY BACK!!
Liberation-369
SINK SPIDER
52Hz
怒
PLASMA
ミスキャスト
未知への旅路
蛍の光
EN1.愛

◆バトルキマイラ Information


◾️バトルキマイラ2DAYS~愛をとりもどせ!!~
DAY1

11月16日(月)大塚Hearts+
OPEN 18:00 / START 18:30 ※21:15終演予定

MAMA.
ORSEAS
曇りのち、

-----------------------------------

DAY2

11月17日(火)大塚Hearts+
OPEN 18:00 / START 18:30 ※21:15終演予定

MAMA.
ルルノネ
東亰浪漫

-----------------------------------

一般¥4,500 / 未成年(18歳未満)¥500 (共にドリンク代別)

チケット;        
https://eplus.jp/battlekhimaira/

バトルキマイラ~真冬のまみれた2DAYS編~

DAY2 2026年12月16日(水)
大塚Hearts+ OPEN18:00 / START 18:30

まみれた
Z CLEAR
おいでよ!幽霊ズ

一般¥4500、未成年¥500
チケット発売中!
http://eplus.jp/battlekhimaira/

関連リンク

◆CHAQLA. OFFICIAL X https://x.com/CHAQLA_offi
◆DazzlingBAD OFFICIAL X https://x.com/DazzlingBAD_
◆DAMNED Official X https://x.com/official_DAMNED

この記事をSNSでシェアする