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【ライヴレポート】<バトルキマイラ~晩秋のCHAQLA.2DAYS編~DAY2>CHAQLA. / Z CLEAR / 鮮血A子ちゃん────“クセつよ”な若手が集結した血気盛んな一夜

10月21日(水)に、大塚Hearts+でVISUNAVI Japan主催ライヴシリーズ「バトルキマイラ~晩秋のCHAQLA.2DAYS編~DAY2」が開催された。バトルキマイラの第10回目の公演となるこの日は、前日に引き続きCHAQLA.がヘッドライナーを務め、Z CLEARと鮮血A子ちゃんという、若手シーンの中でもとくに尖った2バンドが対戦に挑んだ。威勢のいい3バンドが集結してすんなりと終わるわけもなく、ドラマありハプニングありの一夜となった。それぞれが覚悟をもって挑んだバトルの模様を、とくとご覧あれ。


◆   ◆   ◆

Z CLEAR



トップバッターを飾ったのは、Z CLEAR。今年8月、メンバーの地元である広島から上京したユウ(Dr)が加入したことも記憶に新しい。この5人による新体制のスタート地点となったのが、実は今年7月に大塚Hearts+で開催された「バトルキマイラ vol.8〜有名人を倒せ!」だった。そこから正式にユウの加入が発表され、同じ場所の同じイベントにまた戻ってきたというストーリーは、なんとも感慨深いものがある。

ヤンチャな5人組がステージに姿を現すと、ユウのドラムのビートを合図に、挨拶代わりの「八丁左回り」が叩きつけられる。「いくぞ!キマイラ!」と、気合いたっぷりのAKIRA(Vo)の勇ましさは、この日も絶好調だ。ステージ下手では、オーディエンスを力強い声で煽るこーちゃん(Ba)の姿が——すると、なにやら彼の腕が真っ黒に染まっていることに気づく。これは、本日の対戦相手であるCHAQLA.のベーシスト・鷹乃助のトレードマークではないか。同じベーシストとして、鷹乃助をリスペクトする気持ちをメイクで取り入れるという、なんとも粋な演出だ。


続く彼らのライヴ定番ナンバー「至大至剛」「ぶちROCK」では、メンバーの醸し出す疾走感に負けじと、フロアも一緒にこの時間を全力で走り出す。みやこ(Gt)とトミー(Gt)の奏でるタフなギターサウンドが、ギラつくフロアの闘志をさらに激しく燃やしていく。その勢いのまま、間髪入れずに「豚の貯金箱」「JUNKIE」がお見舞いされ、熱狂の渦に身を委ねるオーディエンス。そんな中、時折胸をぎゅっと締めつけられるような感情が湧き上がってくるのは、メロディの良さがバンドの大きな魅力のひとつであるからだろう。続く「ミサンガ」では、ほのかな切なさを醸すサビのメロディと、感情のうねりを表現するような楽器隊が絡み合い、彼らがそれぞれにもつ表現力がきらりと光った。


「このキマイラの空気が大好きです。みんなも乾杯しようぜ!」とビールを片手に突入したのは、パーティー感がありつつも彼ららしい硬派なロックナンバー「Drinker」。……と、そこでAKIRAが「今日は乾杯したいヤツがいるんだよ!」と、ステージ袖から引っ張ってきたのは、CHAQLA.のボーカリスト・ANNIE A。実はこの「Drinker」は、10月19日が誕生日だったANNIEをステージで祝おうと、リハーサル後に急遽追加された一曲だったのだ。「お誕生日おめでとうございます!」と乾杯を交わしたあと、「飲み足りねぇな!」とそのまま曲中でシャウトするANNIE。曲の最後にはAKIRAとANNIEがハグを交わすという、温かい一幕となった。


そこからの「夜露死苦ブギー」では、フロアもゴキゲンに踊り狂い、ラストは彼らの生き様を歌ったような最新曲「麦」を披露。「愛してるぜヴィジュアル系!愛してるぜキマイラ!」と愛を叫び、最後に全員でジャンプをしてこの愛おしい時間を締めくくった。

鮮血A子ちゃん



二番手に登場したのは、キマイラの問題児・鮮血A子ちゃん。硫酸風呂天命(Dr)のドラムのカウントが鳴ると、墓荒らしあさひ(Gt)のザクザクとしたギターリフから「21世紀でアへ顔とか死ね」へと突入し、彼らのショータイムが開幕。独自のファッションセンスも注目の滅多刺しひろくん(Vo)であるが、この日は三つ編みにパンダのヘッドドレスをつけ、制服風のワンピースにスクールバッグを背負って可愛らしさを演出。しかし、彼が当然可愛いだけで済むわけがなく、1曲目からシャウトの嵐を巻き起こす。そんなひろくんの横にいながら、ゴリゴリの低音を淡々と展開する千吊りまるこ(Ba)のマイペースさも、なんだか妙に味わい深くてクセになる。


「鮮血A子ちゃんです、よろしくお願いします」と続いたのは、「3年5組の特異点」。キラキラとポップな世界観かと思いきや、野太いラウドサウンドと行ったり来たりの展開で、その振れ幅に情緒が弄ばれる。緊迫感からの開放感が引き立つ「怪電波ラプソディー」、そして接続された「襲う児ロッカー」では、狂気的なパフォーマンスから、急にしおらしい仕草を見せるひろくん。さらには、目の前をぐるぐると回るような電子音に轟音が混ざり合う「精神分裂病拉致男」が投下され、彼らのライヴはまるで激しいジェットコースターに乗せられているよう。ひろくんが曲終わりに突然まるこにキックをかまし、ベースのヘッドで反撃されるという一幕もなかなかに意味がわからないが、ファンもこうした戯れに慣れているのか、戸惑いのざわめきすら起こらないのがまたカオスな空間を作り出している。


MCでは、対バン相手のCHAQLA.やZ CLEARの存在を挙げながら「今は俺たちの時代なんだ!最強のメンツが揃ってるんだよ」と語るひろくん。「だけど、俺たちがニュートリノの速度で先に行っちゃうけどな」とドヤ顔で言ったあとには、なんともいえない沈黙が一瞬流れ、若干気まずい笑いを誘った。ちなみにライヴ後の本人曰く、ニュートリノのくだりは好きなバンド(神聖かまってちゃん)のフロントマンの言葉を引用したそうで、“パクりだ!”という野次が飛んでくることを期待していたのだが、結果的にああなってしまったとのこと。——そんな絶妙な空気のなかで突然ステージに駆り出されたのは、またもCHAQLA.のボーカリスト・ANNIE A。ひろくんにハグされながら「何コレ……(笑)」と思わず戸惑いの表情を見せる。いつも堂々としたANNIEですら困惑させてしまう、鮮血A子ちゃんワールドが展開された。


そこからどんどんディープになっていく後半戦でも、デジタルサウンドの中に生々しい人間味が漂う。ボイスチェンジャーを用いて声色をカラフルに使い分けるひろくんと、光と影のコントラストを見事に描きあげる楽器隊。疾風怒濤の勢いで、全13曲を駆け抜けた。しかし、最後まで一筋縄でいかないのがこのバンド。ラストの「異次元登下校」で、ひろくんがステージから突然降りてオーディエンスの中に消えていったものの、そのまま演奏が終了して幕が降りてしまった。なぜか服を脱ぎながらフロアに倒れるひろくんに「帰れ!帰れ!!」とフロアから大きなコールが湧き上がる異様な雰囲気に。最終的には、主催のVISUNAVI・山内に手を引かれて強制退場となったひろくんであった。

CHAQLA.


トリは、この2日間狙われ続けたヘッドライナーのCHAQLA.が登場。Bikky(Dr)の意気盛んなドラムと鷹乃助(Ba)の重低音のうねりでエンジンをかけたのは「BACK TO THE FUTURE」。個性の強い2バンドの後であるが、初っ端からあっという間に自分たちの色に染め上げるのは、さすがのもの。

「大塚!俺らにかかってきた(2日間の)4バンドのぶん、全部返してやるよ!」と叫ぶANNIEに、オーディエンスも全力の声で応える。鷹乃助のベースが心地よいグルーヴの軸となりフロアを揺らす「ANTHEM」に続いては「hi-lite」が展開され、ムードは艶やかに一転。kai(Gt)が刻む軽やかなリズムがこの夜への没入感を増幅させていった「spark&spirit」から、全員でピースサインを掲げて「イエス」へ突入すると、CHAQLA.のライヴならではの多幸感溢れる空気が流れた。


「バトルキマイラというイベントは対バンの本質を捉えている」「仲が良くてもステージ上では絶対にバチバチであるべき」と語り、対バン相手へのリスペクトを示したANNIE。容赦なく全力でぶつかり合うことが、このバトルキマイラの場における“礼儀”の形なのだろうと思う。後半戦では、ピースフルで壮大な「Alound the alien」、シティポップの香りが漂うモダンな「月の天使」と、幅広い表現力でオーディエンスを魅了。CHAQLA.のライヴ定番ナンバー「ミスキャスト」が投下されると、フロアがハッピーに踊りだす。すると、マイクパフォーマンスを披露する鷹乃助がピストルに撃たれて倒れる名物シーンに自分も参加してみたいと、鮮血A子ちゃんのボーカリスト・ひろくんがおもちゃのピストルを手に突如乱入する一幕も。ここでも、バンド同士の仲の良さが伝わるコラボレーションが生まれたのだった。


ラストスパートは、渦潮のようなサークルモッシュが発生した「PLASMA」、DAY1の1曲目に演奏された「PLAY BACK!!」が披露され、彼らの2日間は幕を下ろした。オーディエンスからは当然アンコールの声が上がったが、“バトルキマイラは「PLAY BACK!!」で始めて「PLAY BACK!!」で終わると決めていたから、これで終わりです”——と、アンコールをやらなかったその潔さも、また彼ららしい。


彼らの音楽は、あえてラベリングするならばミクスチャーロックに分類されるのだろうし、いわゆる正統派なヴィジュアル系とは異なるテイストだ。しかし、もはやジャンルという括りすら大胆に破壊して我が道を行く存在であることが、一周まわってヴィジュアル系のスピリットそのものではないかとも感じる。単にバンドというよりは“アーティスト集団”と呼ぶにふさわしい彼らの総合芸術が、このシーンに新たな風を吹き込んでいることは間違いないだろう。

そんなCHAQLA.をヘッドライナーとして据えたこの日のバトルキマイラは、「俺らが上を喰い潰す。下剋上してもいいよな!頑張っていくよ若手バンドは!」とANNIEが言ったように、若手たちがヴィジュアル系の未来を背負う覚悟を見せたイベントとなった。ヴィジュアル系にも音楽にも、正解はない。だからこそ、これからも型にハマることなく自分たちの信じた道を突き進み、それぞれの色を極めてほしいと願わずにはいられなかった。

取材・文:Miyu

SET LIST

⚫︎Z CLEAR	

八丁左回り
至大至剛
ぶちROCK
豚の貯金箱
JUNKIE
ミサンガ
Drinker
夜露死苦ブギー
麦

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⚫︎鮮血A子ちゃん

21世紀でアへ顔とか死ね
3年5組の特異点
怪電波ラプソディー
襲う児ロッカー
精神分裂病拉致男
惨殺日和
自爆お経
チャーハン!
宇宙と首輪の憑いてる少女
あたしの処女膜は恋わずらい
天使の輸血対象はあたしだけ
死ん団待ちの診察書
異次元登下校

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⚫︎CHAQLA.

BACK TO THE FUTURE
ANTHEM
hi-lite
spark&spirit
イエス
Alound the alien
月の天使
ミスキャスト
PLASMA
PLAY BACK!!

◆バトルキマイラ Information


◾️バトルキマイラ2DAYS~愛をとりもどせ!!~
DAY1

11月16日(月)大塚Hearts+
OPEN 18:00 / START 18:30 ※21:15終演予定

MAMA.
ORSEAS
曇りのち、

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DAY2

11月17日(火)大塚Hearts+
OPEN 18:00 / START 18:30 ※21:15終演予定

MAMA.
ルルノネ
東亰浪漫

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一般¥4,500 / 未成年(18歳未満)¥500 (共にドリンク代別)

チケット;        
https://eplus.jp/battlekhimaira/

バトルキマイラ~真冬のまみれた2DAYS編~

DAY2 2026年12月16日(水)
大塚Hearts+ OPEN18:00 / START 18:30

まみれた
Z CLEAR
おいでよ!幽霊ズ

一般¥4500、未成年¥500
チケット発売中!
http://eplus.jp/battlekhimaira/

関連リンク

◆CHAQLA. OFFICIAL X https://x.com/CHAQLA_offi
◆Z CLEAR OFFICIAL X https://x.com/Z_C_OFFICIAL
◆鮮血A子ちゃん OFFICIAL X https://x.com/senketsu37564

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