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【マオ】◆NEW ALBUM『habit』リリースインタビュー◆

「マオ from SID」から「マオ」に名義を変え、ソロとして初のフルアルバム『habit』を 5 月 29 日にリリース。 今作には、キャリアを積み重ねてきたマオにとって初の試みがあるという。 そのアルバムを携えて全国のライブヴハウスを回る “ MAO TOUR 2024 -habit- ” が控える今、マオの言葉をここに紡ぐ。  

────202438日開催“Premium feel the voice Live White Day Dress code: White”をもって「マオ from SID」名義での活動を終了、新たに「マオ」名義でソロとして初のフルアルバム『habit』を529日にリリースされます。まずは、「マオ from SID」から「マオ」に名義を改めた、その理由をお聞かせください。

マオ:理由はいくつかあるんですけど、いちばん大きいのは、今回のアルバム『habit』では初めて作詞作曲も全部自分で手がけた、ということですね。シドのメンバーとしてはもちろん、シドっていう看板がなくてもひとりでちゃんと頑張っていくぞ、一人前のアーティストとして歩いていくぞ、っていう決意表明的な想いが強くて。あとは、ソロ活動で得たものをシドに還元したいっていう気持ちから始まったし、ソロ活動を通して自分がスキルアップしたりとか、ソロ活動をきっかけにシドのことを好きになってもらったりとか、そういう効果があることはいいことなんですけど、そろそろもうちょっと自然体でやっていけたらいいな、と思うようにもなっていって。と同時に、自分が今やりたい曲たちがどんどん生まれてきたので、だったらシドという看板は掲げずに、「マオ」として本当にやりたいことだけをやろう、と思ったんです。

────8年、「マオ from SID」名義で積み重ねてきた経験値があったからこそ踏み出せた一歩、ですよね。

マオ:そうですね、うん。8年ってやっぱ長くて、コロナ禍とか喉の不調に苦しんだ時期とか、本当にいろいろあったので。楽しいことも苦しいこともたくさん経験できたからこそ今があるし、これまで得たものがあるから「マオ」の名で胸を張って歩いていこう、と思えたんですよ。

────それにしても、作詞だけでなく今回は作曲にも挑み、10曲すべて手がけるとはかなり挑戦的だし意欲的ですよね。

マオ:実際、本当にやれるのかな?っていうところから始まって(笑)。ただ、小出しにするんじゃなくていきなり驚かせるみたいなことをやってみたかったから、最初に書いた10曲が、そのままアルバムになっているんですよ。

────ますます驚きです。今回、アルバム全体のテーマはロックということですが、色彩豊かで振り幅の大きな作品でもあって。コンポーザーとしてもいきなり才能開花しているではないですか。

マオロックをテーマにサウンドとしては骨太な曲も多いですけど、確かにいろんなジャンルがあって幅はかなり広いですよね。たとえば身近だとシドのメンバーを見て、なんであんなに曲がポンポンできるんだろう、って不思議だったんですけど……自分もやればできるんだな、とは思いました(笑)。

────一般論として、キャリアを重ねていけば手札で仕事をすることもできるし、キャリアを重ねるほど新たなチャレンジをするのが億劫になったり、守りに入ってしまいがちになったりすると思うのですが、マオさんを新たな挑戦に向かわせる原動力はなんなのでしょうか。

マオ:それは……キャリアを積むことによって、終わりを意識するようになるからなのかな。キャリアを積めば積むほど、先は短くなっていくわけじゃないですか。

────命があるものに与えられた時間は有限ですね。

マオ:そうそう。だから、そのを意識するようになってからは、できることはできるうちに全部やりたい、と強く思うようになって。それが、きっと自分の原動力になっているんじゃないかな。

────加えて、作詞をするにしても作曲をするにしても、新たな扉を開けるには多くのインプットが必要なのではないでしょうか。

マオ:子どものころから聴いてきたいろんな音楽だったり、観てきたライブだったり……そういうものが自然と栄養素になっているというか。そのうえで、自分が歌ったらどうなるんだろう、っていう好奇心みたいなものが全部の中心にあるから、自分でも予想がつかないところはあるんですよ(笑)。思えば、そのときそのとき、自分のやってみたいことをやってみたらどうなるんだろう、っていうのをずっと繰り返しているだけなんですよね。

────habit1曲目のタイトルは「枯渇」ですけど、まったく枯渇してないということですね。

マオ:うん、そうですね。枯渇してない。むしろ今からなんで。

────そういうマインドだからですね、『habit』は気鋭の新人の1作目のような勢いも感じさせる作品です。

マオ:やっぱりアーティストの1枚目2枚目の作品って、荒削り感も含めて魅力的だし、その後もずっと聴いちゃったりするじゃないですか。それをこの年齢で、このキャリアでやれるってあまりないと思うんですけど、『habit』ではできているのが嬉しいですよ。

────しかも、経験値を積んだからこその巧みの技をもってそれができているわけで、最強です。

マオ:ある程度歴もあるので、ミュージシャン選びにも編曲に関わってくれる方選びにもこだわったし、いろいろ新人とは違う持ち味は出せたと思います。

────一方で、ソロとしては初のアルバム、作詞に加え初の全曲作曲ということで、大変なことはなかったのでしょうか。

マオ:作っていくなかでというより、始めるまでが大変でしたね。これまでソロでもたくさんライブをやってきて、MCとかでも「アルバム欲しいね」って言い続けてきたわけですけど、曲が増えなくてもファンのみんなと十分楽しめていたし、いろいろなカバー曲も歌えていたし、シドはシドで新しい曲が生まれていくから、ソロで新曲を発表しなくても不満がなかったし、正直言うとなかなか腰が重かったところはあるんですよ。でも、急にスイッチが入ってしまって。

────何かきっかけがあって、新しい曲を作りたい、自分で作りたい、というスイッチが入ったのでしょうか。

マオ:きっかけは……ライブハウスツアーやりたいな、って思ったんですよね。で、なんでやりたいのかというと、コロナ禍を経て、みんなでぐちゃぐちゃになって盛り上がれるようなライブをしたいからだと。じゃあそういう曲を作るか、っていう流れでどんどん曲ができていって。そんなことってたぶんあんまりないですよね。我ながらあまりにトントン拍子だなって思います(笑)。

────リードトラックは「ROUTE209」。巻き舌にシャウトに、58日に公開されたMVでは拡声器を持つ姿やシドの活動初期を思い出させるような鍵穴ポーズも見られたりして、ファンの方がだいぶ沸いております。

マオ:そうそう、みんな盛り上がってくれているみたいで。拡声器は意外と使ったことがなかったんですけど、今回デビューしました(笑)。鍵穴ポーズは収録現場で「部屋を覗いてるようなイメージでポーズしてみて」って監督に言われるがままにやったんですけど、MVが公開されたらみんながすごくザワついて。そうかこれを待ってたのか、ってあとから気づきました(笑)。

────パンキッシュで初期衝動が詰め込まれた「ROUTE209」、とにかく刺激的です。

マオ:「ROUTE209」って、実はソロでだけでなくシドでもやれていなかったジャンルではあるんですよね。シドで速い曲とか重い曲はいっぱいやってきたけど、ハードロック、メタル寄りの難易度高いアレンジになりがちなので。「ROUTE209」は、そうじゃなくてまだまだガキのころみたいなノリが欲しかったので、技巧派なメンバー(nishi-kenKey)、LedaGt)、ShoyoBa)、DUTTCHDr))に「もうちょっとありきたりなコード進行がいいです」とか「もうちょっと適当に、雑な感じでお願いします」みたいな、ある意味無茶なオーダーをしました(笑)。

────歌詞にしても、棘 棘るだけ 研いで 研ぎ澄ましたら あとは 刺すだけさ”“何度打たれても 出る杭がいいと、尖りまくっています。

マオ:歌詞はもう、十代のころの気持ちを思い出しながら書きましたから。

────ちなみに、「ROUTE209」というのは福岡県・大牟田市からマオさんの地元・久留米に至る国道名なのですよね。

マオ:そうなんですよ。ガキのころよく仲間で集まって遊んでいた、懐かしい場所です。地元の人からしたら普通に使う普通の道なんだけど、歌詞やMV、ジャケットにはめることで一気にかっこよくなるなと思って(笑)。

────確かにかっこいいです(笑)。そして、「枯渇」でドラマチックに幕を開けてからの「HABIT」、「縄と蝶」へという怒濤のたたみかけ、とてもロックしているし、ただただ圧倒されます。

マオ:もともとは「青い雨」を1曲目に持ってこようとしていたんですけどね、全部録り終わってみたら、「枯渇」の存在感があまりに強くて。せっかくみんなを驚かせたい!っていう気持ちで作ったアルバムなので、1曲目から意表を突きたかったし、「HABIT」「縄と蝶」と追い打ちをかけるように並べたことで、いい流れにできました。

────「枯渇」の飾り終えた 容姿も 心も 焼いて 灰 灰になった 私を愛せますか?”“愛され続けたいという渇望。「HABIT」であぶり出される人間の悪い癖。「縄と蝶」の目を見て 答えてよから目を見て 答えなよ、巻き舌の目を見て 答えろよへと加速するドSっぷり。それぞれの歌詞も、鮮烈です。

マオ:「枯渇」の歌詞を書くにあたっては、曲ができたあと、嘘で固めている女性のイメージがパッて浮かんだんですよ。「HABIT」に関しては、ここ最近、シド、ソロ、提供曲も含めいろいろ歌詞を書くなかで、あんまり毒づいていないな、と思って。もともと毒づく歌詞は好きだし、今の自分だったらどう毒づくのかなっていうところで、身に覚えのある悪い癖も重ねながら書きました。口調がちょっとずつ変わっていく「縄と蝶」は、結構悩んだりしたんですけどいい塩梅にできたと思います。

────一転、穏やかになる「Closet」から「恋の泡」、「深海」はライブでおなじみのナンバーですが、「Closet」はホーンセクションが加わり、「恋の泡」はジャジーなアレンジがされていて。

マオ:「Closet」はボサノヴァバージョンをよくライブでやっていて、クリスマスだけバンドバージョンでお届けするみたいな感じだったんですけど、アルバム収録するにあたってはバンドバージョンに寄せた豪華なアレンジにしました。「恋の泡」は、特にドラムのDUTTCHさんに驚かされましたね。ドラムスティックがぐにゃぐにゃ曲がって見えるぐらい激しく叩く「ROUTE209」と、ブラシを使って優しく叩く「恋の泡」と……

────マオさんの振りきれ方にしてもそうですけど、よもや同じ人とは思えない(笑)。

マオ:そうそう、ホントに同じ人が叩いてるの!?っていう(笑)。ヴォーカルと同じくらいの振り幅があるプレイヤーって久々に出会ったし、この人すごいな!って思いましたね。前々から一緒にやってみたくてハードな曲をやるときはお願いしたいと思っていたギターのLedaくん、ご縁があって紹介してもらったDUTTCHさん、ライブでサポートしてもらってる佐藤公彦さん、木島靖夫さん、門脇大輔くん、安達貴史さん、櫻井陸来くん、何かとお世話になっているnishi-kenさんなど……ソロ初のアルバム、本当に素敵な方たちにサポートしていただけてありがたいです。

────メロディアスなロックナンバー「最低」にしても、エモーショナルなアレンジで。

マオLedaくんのギターソロなんかも本領発揮でね。そういえば、「最低」の仮タイトル「ソフヴィ」だったんですよ。

────ソフトヴィジュアル略してソフヴィですね、懐かしい!

マオ:ね、懐かしい(笑)。久々に90年代のソフヴィになりたいなと思って、でもただそのまんまやるんじゃなくちょっと今の時代に合った、ブラッシュアップした感じにしたくて。

────見事、ちょっとモダンなソフヴィになったわけですね。

マオ:うん、若干モダン(笑)。そんなに必要!?っていうくらいキメがめっちゃ多いっていう。

────でも、みんなが好きなベタですよね(笑)。

マオ:そうそう。一度じゃ覚えられないけど、覚えてしまえば勝手に体が動くやつ(笑)。

────楽しいに決まっています。ただ、「最低」の歌詞って自己嫌悪が極まっているじゃないですか。

マオ:この歌詞ね、結構好きですよ。最初は自分を裏切ってほかの人に目を向ける相手にずっと我慢しているんだけど、結局自分もその相手とは違う人に逃げこんでしまうっていう流れなんですけど。

────まさかな展開だったりもします。

マオ:そう、どっちかが裏切ってやるせない、みたいな歌詞はあると思うんですけど、「最低」っていう言葉を相手に向けていたつもりが最終的に自分も最低だ、っていう歌詞ってあんまりないから、じゃあ書いてみようと思って。

────Closet」や「恋の泡」「深海」にしても然り、マオさんが書く恋愛絡みの歌詞ってあくまで物語だけれど生々しさ、リアルさのさじ加減が絶妙だったりもして、毎度のことながらかなり鋭く刺さります。

マオ:お芝居とかドラマとかって、よく見るとリアルすぎないんですよね。見ていてすごく入りこめるけど、冷静に見たらそこでそんなこと言わないだろうとか、普段そんな低いトーンでしゃべらないだろうとか、そこでそんな吐息出ないだろうとか。そういう、明らかにやりすぎなくらいまではいかないけど、普通の生活のなかで喋ってるトーンよりはもうひとつ上くらいのところを探すのが上手な人というのは、やっぱりいて。作詞をするうえでも、今目指しているのは大袈裟になりすぎず普通になりすぎず、その真ん中あたりの自然に思えるけどよくよく読んでみたらあまりない設定だぞ、くらいなんですよね。

────そこを突けるのは、マオさん自身の感性や想像力、これまで吸収してきたものがあるからなのでしょうか。

マオ:どうなんだろうなあ。本が好きでいろいろ読んだりとか……あと、俺の場合はたとえば散歩しているときにも、自然と題材を探しちゃうんですよね。頑張って吸収しなきゃって思っているわけじゃなくて、自然と普段の生活で見つけられるものがあるし、それがすごく好きだから、締切に向けて題材を探さなきゃ!みたいなことにはならずにすむっていう。普通に生きているだけで歌詞のテーマがどんどん頭のなかに蓄積していくので、なんか得している気はします(笑)。

────マオさんの脳、キャパシティが相当広いのでしょうね。また、弱い僕は 一人じゃ心許ないけど 一緒に濡れてくれる 君がいるからと歌う「青い雨」には、大変な時期も共に歩んできたファンの方たちへの愛と感謝と信頼が色濃く滲んでいて。

マオ:喉の不調で苦しんだつらい時代をようやく乗り越えて、それをやっぱり歌に残しておきたいな、と思ったんですよ。なかったことにして進んじゃったほうが、もちろん楽なんですけど……

────思い出したくないことだってあるでしょうし。

マオ:俺の場合、ぜんぜん自分のことをわかってくれない人たち、いわば外野からの言葉なんかは気にならないんですけど、内側の人がよかれと思って言ってくれる言葉がキツかったりしたんですよ。「元通り歌えばいいじゃん」とか「前みたいにやればいいだけじゃん」とか。そういう励ましでかけてくれる言葉がいちいちグサグサ刺さって、それがキツかった。でも、向き合って全部書こうと決めたんですよ。

────歌声もメロディも美しいけれど、生々しさを感じます。

マオ:うん、この曲がいちばん生々しいかもしれない。

────生き様を刻む、それこそがロックだな、とも思います。

マオ:意味がなかったこと、闇の時期になってしまうのは嫌だし、それがあったから今、光射す場所にまた立てているわけだし。支えてくれているファンの人たちへの感謝と、いつまでも大切にしたい、忘れたくない想いが詰まった曲になりました。

────そして、『habit』の最後を飾るのは、これまでライブで歌ってきた「最後の恋」ですね。

マオ:ライブではアコースティックで演奏することが多かったけど、今回はバンドアレンジでかなり違った印象になっていると思います。ちなみにこの曲、俺が初めて作った曲なんですよ。

────生み出した曲はみんなかわいいでしょうけど、第1号はやっぱり特別ですよね。

マオ:そうそう、やっぱりすごく大事だし、愛おしい。ただ、もともとはなんじゃそりゃっていう曲だったんですよ(苦笑)。それをあれこれ試行錯誤して手探りしながら、どうにか完成に持っていって。シドでもソロでもいろんなラブソングを歌ってきましたけど、「最後の恋」はある意味俺らしくないストレートな言葉とメロディにチャレンジしました。

────マオさんとしては新しいアプローチですよね。

マオ:ひねりゼロですからね。最近俺のことを知ってくれた人、好きになってくれた人が、「最後の恋」の歌詞を読んでから昔のシドの歌詞を読んだら……

────ギャップに驚くかもしれませんね。

マオ:昔はなんか難しいことを書いてるぞ、本当に同じ人か!?ってね(笑)。ストレートに歌詞を書くっていうのは難しかったけど、誰にでもわかる、伝わる言葉で書けたんじゃないかな。

────ラブソングでもあり、この曲もまた=ファンに向けたものである、という解釈もできます。

マオ:そういう捉え方もあっていいですよ。音源化を希望する声がとても多かった曲だし、これからますますみんなに愛してもらえるような曲になったらいいな、って思います。

────6月からは、“MAO TOUR 2024 -habit-”がスタートします。ライブ映えする『habit』の曲を軸に、nishi-kenさん、Ledaさん、Shoyoさん、DUTTCHさんという鉄壁の布陣で、初のスタンディングライブ。ファンの方たちの期待感も、とても高まっていることと思います。

マオ:ライヴハウスツアーやりたいな、という想いから生まれたアルバムを引っ提げて全国を回るわけですからね。ステージとフロアの距離もだいぶ近いし、絶対暑くて熱いライブになるだろうなと。

────楽しい覚悟をしておかないといけませんね。『habit』を聴いて、低音から高音までマオさんの美声、完全復活どころかステージが上がったようにも感じておりますし。

マオ:そう感じてもらえたなら嬉しいです。正直言うと波は前よりあるんですけど、その波も楽しみながら歌っていこう、という考え方にシフトできたので。技術的に満点が出せなかったとしても、気持ち的に負けていないし絶対に悪いライブにはならないだろうなっていう、かなりの無敵マインドを手に入れたんですよ。だから、ツアーは楽しみでしかない。

────ツアーで得るものがたくさんあるでしょうし、それが新たな創作意欲を掻き立てることにもなりそうです。

マオ:なんならツアーが始まる前から、新しい曲を作りたい欲が高まっていますからね。

────そこにもやはり、できることはできるうちに全部やりたいという気持ちがあるわけですね。

マオ:ソロもシドも歌詞提供も、どんどんやりたいし。まだまだチャレンジしていきますよ。

────理想的なキャリアの重ね方をしているマオさんですが、若いヴィジュアル系バンドに対して思うこと、伝えたいことはありますか。

マオ:結構、若手バンドのステージとかMVとかも好きで観るんですけど、自分たちが若手のころに比べて、みんな真面目だなと思うんですよ。しっかり時間をかけて自己プロデュースして、どんなキャラクターがファンに刺さるかいろいろ研究して。ただ、残念なことにヴィジュアル系シーン全体を取り巻く熱みたいなものは、俺たちが若手だったころに比べると落ち着いちゃっているんですよね。もっと日の目を見ていいはずの若手バンドはたくさんいるし、真面目に頑張っているバンドは報われてほしいし、そうじゃないと俺も悔しいし、すごくもったいないと思う。でも、俺たち自身、ヴィジュアル系っていうジャンルが低迷期と言われていたときにネオヴィジュアル系という謎のちょっとかっこいい肩書きをつけてもらって(笑)、そこから弾みがついたわけで……低迷期って言われているときが意外とチャンスでもあるんですよ。

────下がったら上がるだけ、ピンチはチャンスですよね。

マオ:そうそう、本当に。もしかしたら、俺たちが若手のときよりももっと一発狙える時代なんじゃないかな、とも思っているので。信念がある限り、諦めずに夢を追ってほしいな。

  取材・文:杉江 優花  

 

RELEASE

『habit』
2024年5月29日 Release!!
<『habit』予約まとめURL> https://kmu.lnk.to/barhJ3 

【初回生産限定盤(CD+Goods)】 KSCL 3519〜20 ¥8,300(税込) 【通常盤(CD)】 KSCL 3521 ¥3,300(税込) <CD 収録内容> 01. 枯渇 02. HABIT 03. 縄と蝶 04. Closet 05. 恋の泡 06. 深海 07. 最低 08. ROUTE209 09. 青い雨 10. 最後の恋 <初回生産限定盤 グッズ内容> ・写真集 ・A2ポスター ・トートバック ・布パッチ ・缶バッジセット ▼購入者特典 【対象店舗/特典内容】 <応援店舗特典> 「habit」スペシャルB3ポスター <Amazon.co.jp> 「habit」メガジャケット <楽天ブックス> 「habit」アクリルキーホルダー  <セブンネットショッピング> 「habit」トート型エコバック

LIVE

■MAO TOUR 2024 -habit-
2024年6月29日(土) HEAVEN’S ROCKさいたま新都心VJ-3(埼玉県)
2024年6月30日(日) 新横浜NEW SIDE BEACH!!(神奈川県)
2024年7月7日(日) 仙台darwin(宮城県)
2024年7月12日(金) 久留米ウエポン(福岡県)
2024年7月13日(土) 福岡DRUM Be-1(福岡県)
2024年7月15日(月・祝) 鹿児島SR HALL(鹿児島県)
2024年7月20日(土) 札幌cubegarden(北海道)
2024年7月27日(土) 金沢AZ(石川県)
2024年7月28日(日) 新潟GOLDEN PIGS RED(新潟県)
2024年8月3日(土) 岡山YEBISU YA PRO(岡山県)
2024年8月10日(土) 京都FANJ(京都府)
2024年8月11日(日) 大阪バナナホール(大阪府)
2024年8月17日(土) 名古屋ElectricLadyLand(愛知県)
2024年8月31日(土) Spotify O-EAST(東京都)
 
【チケット料金】スタンディング ¥6,600(税込)
※別途入場時にドリンク代必要
※未就学児童入場不可
※スクールキャッシュバック(学割)あり
 
【プレイガイド先行予約】 ローソンチケット https://l-tike.com/mao-tour2024/
 受付期間 2024年5月1日(水) 12:00〜5月7日(火) 23:00
 
詳細はコチラ https://www.maofromsid.com/info.php

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【マオ OFFICIAL】
◆Official SiteOfficial XOfficial Fanclub「Mao‘s Room」

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