【FUR】ライヴレポート<「SICK POP」 with 透明少女>2026年4月13日(月)池袋EDGE

2026年2月、サーキットイベント「建国」にて初ライブを行ったFUR。その後、対バンライブや、ソールドアウトとなったファンミーティングを経て、ファン待望の初めての2マンライブが池袋EDGEにて開催された。
【SICK POP】と銘打たれた本イベント。果たしてタイトルに込められた意味は??
FUR初の2マンの相手は「透明少女」。可憐な見た目と裏腹な骨太ロックな音楽に定評のある彼らと、妖艶な雰囲気を纏うFUR、どのような化学反応が起きるのだろうか?
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透明少女
先攻は透明少女。華やかなSEに乗せて、メンバーがステージに登場する。
1曲目はSEに続く「evergreen」。そこはかとなく漂う物憂げな楽曲で、フロアの視線を釘付けにする。持ち時間が長い2マンだからこそ味わえる、ただ「楽しい」だけではない時間に、イベントの期待値は高まるばかりである。
続く「アイスクロール」では力強く煽るnao(ボーカル)に、kosuke(ギター)とsakuha(ギター)、夏朧(サポートベース)もステージのギリギリ前方でパフォーマンスをし、会場が手拍子やジャンプで一つになる。先ほどとは打って変わって、ポップな楽曲で、バンドの振り幅の広さを見せつける。会場の一体感が故に、八雲(サポートドラム)が後ろにいるのさえ、もどかしく感じるほどである。
「私のから騒ぎ」では昭和のエモさを感じるような空間がくり広げられたり、かと思えばサビではポップなアッパーチューンに様変わり。ハートの振り付けをするnaoの最後のはにかんだ笑顔が愛らしい。色んな楽曲のテイスト、テンポについていくフロアの臨機応変さにも感動である。正式メンバー3名ではあるが、サポートの2名もバンドにしっかり馴染んでおり、知らずに見たら5人バンドだと思ってしまうのではないだろうか。八雲は初めての透明少女のサポートとのことで、大変驚きである。
続く「哀詩」はどこか懐かしさを感じる楽曲で、思わず体が左右に揺れるフロア。ただ盛り上げるだけの楽曲ではないのに、会場が一つになっており、全身を使って思いを伝えるnaoに応えるフロアが心強い。
会場を不協和音が包む。音が止まると、naoが話し始めた。大阪のバンドなので、大阪でのワンマンが多く、ホームな環境でライブをしていることが多いと語る。今日はホームではない、刺激のある空間、1日になると感じているようだ。
バンドマン兼うどん屋の顔を持つとのことで、翌日は東京で初のうどん屋を出店するとのアナウンスも。大変気になる。
ライブでのアグレッシブな印象がなくなってしまうような、ほんわかしたMCを挟み、披露されたのは「バクダン」。これまでの楽曲の雰囲気とは大きく変わり、かなり攻撃的な1曲である。ただし、曲中にはきちんとnaoやメンバーそれぞれも引き立つ場面があったり、初めて透明少女を見る人でも楽しく体をバンドに預けることが出来る。
「本命トラップ」でもフロアに重低音が鳴り響く。音はとっても低くて、重みがあるのに、どこか聞きやすく、心が動きやすい楽曲が続く。MCではnaoがアウェーな空気を感じているように言ってたが、会場の雰囲気は完全にホームのようである。見ている人たちを、一瞬で自分たちの虜にしてしまうのが、透明少女の特徴かもしれない。
続く「いい子」ではピンクや赤の照明に照らされ、可愛い声の同期も鳴る中、ただただ可愛いだけではない、なんだか毒々しいものを感じることが出来る。まさに現代の「病み」をテーマにしたような楽曲で、この日にあっていたのではないだろうか。
「愛情low bot」では再び「声出せ」とフロアに命令をするnao。男らしい叫びに、フロアも応える。重々しい音が体全体に染み込むが、歌いながらギターをつまびくkosukeに、楽曲のメロの美しさを感じとれた。落ちサビでは、naoにピンスポットが当たる演出がなんとも憎い。「声出せ」と煽りながらも、1番、心を露わに叫んでいるのはnaoなのではないか、と感じさせられる。



「ラスト」と何度も叫び始まったのは「さぬきバックドロップ」。とっても可愛いフリがあったり、MC明けの後半部分の重々しいライブが信じられなくなる楽曲である。そう、まるでうどんのCMソングである。
この楽曲で2マンを締めくくれる透明少女の懐の深さを感じた。40分という、ワンマンに比べると確かに短く、更にホームではない環境。それなのに、透明少女らしさが閉じ込められた、ワンマンのような空間が繰り広げられていた。
メンバーの名前を呼ぶ声に見送られながら、メンバーはステージを後にした。
透明少女は4月28日に春ツアーのファイナル公演が心斎橋CLAPPERにて決定している。まさに「ホーム」での公演である。毎回違う衣装で挑んできた本ツアー、最後はいかに?
また5月には大阪・Yogibo HOLY MOUNTAINにて主催公演とワンマン公演の2DAYSも決まっている。6月にも同じくYogibo HOLY MOUNTAINと阿倍野ROCKTOWNでもワンマンが決まっており、楽曲の振り幅が広いバンドだからこそ、それぞれどんな公演になるのか、今から楽しみである。
FUR
本日の後攻はFUR。バンドの活動歴だけでいうと、圧倒的に不利な体勢である。ただし、透明少女が温めてくれた空間でもある。バンドの持つ空気感が異なる2バンドだからこそ、どんなライブを繰り広げるのか、期待値が高まる。
フロアに流れていたBGMが止まり、照明が消えた。フロアからはメンバーを呼ぶ声が轟いた。SEが鳴ると、まずはCion(ボーカル)以外のメンバーが登場、満を辞してCionも登場し、フロアの期待感がいやでも高まっていく。その中で落とされたのは「DROP」。空気がFUR色に染まっていた。紫やピンクの妖艶な雰囲気がピッタリである。場の空気を牛耳るかのようなCion、巧みな技術を見せつけていくRYU(ギター)、アグレッシブに楽曲を奏でるLIE(ギター)、楽曲を底から支えるViVi(ベース)、パワフルに1打に思いをこめるREIYA(ドラム)。それぞれの個性が早くも爆発していた。
楽曲は切れる事なく「RU-TU-TU」に繋がる。Cionの声が切なく響く、1度聞いたら忘れられなくなってしまう、FURを象徴する1曲である。思わずステージが狭かったのかなと感じてしまうほどに、メンバーが前方まで出てきて、フロアを煽る。





暗転すると鳴り止まない歓声が会場を包む。先ほどまでの妖艶な雰囲気を一掃し、イベントタイトルについて語るCion。普段持っているような「病み/闇」をポップに吐き出してほしく、笑顔で帰って欲しいと、願いがこもっているようである。
MCと楽曲のギャップがあるのが、透明少女とFURの共通点かもしれない。
「いいか!お手を拝借」の掛け声で始まった「唇」。ジャジーな楽曲に、会場の雰囲気がまた変わる。MCであったように日常で抱える「病み」を、FURの楽曲で忘れることが出来るかもしれないと感じた瞬間でもあった。それぞれの楽器隊のソロも見どころの一つである。それぞれが今、1番かっこいい瞬間をみせつけてくる。
次は初披露となる「VENOM」。妖艶な雰囲気を一変し、荒々しく攻撃的な楽曲である。初披露とは思えないほどの会場の一体感に、思わず息を止めてステージに釘付けになる。始動間もないFURの可能性が更に広がる1曲になっていた。
「また会えるように希望を込めて歌います」と始まった「横顔」。さっきの空気を一変させ、「どうしてこんなに尽くしているのに、あなたはまだ振り向かない」と誰もが抱いたことがあるであろう恋心を切な気に歌い上げるCion。気持ちに寄り添えるからこそ、元気にさせるパワーが湧いてくるかもしれない。
歌が終わると、客席からも拍手が鳴り響く。
また温かい空気なMCをはさむ。せっかく2バンドが出会えたのだから、今日しかない空間を噛み締めて、後悔がない夜を過ごそうと、フロアを煽る。「上手!下手!センター!EDGE!」と、会場を盛り立てて、「IKON」をドロップ。フロアもメンバーの熱い思いに応えるべく、会場を所狭しと左右にジャンプで移動したり、ヘドバンや拳など体で表現している。ファーのコートを脱いだCionは身軽になったことで、更にステージで華やかに舞う。
「心を届けてください。Für you」と後半戦の楽曲を畳み込む。もちろんフロアの前方も煽りながら、表情で会場の後ろまで虜にさせようと目配せをするCionに余裕すら感じるようである。
「今日を宝物にして帰ろうと思います。」と全ての楽曲を愛しているが、その中でも1番愛しているという本日2回目となる「RU-TU-TU」で締める。デビューワンマンがまだ1カ月以上先に予定されているというのが信じられないパフォーマンスで、目が2つでは足りないくらい、ステージを端から端まで堪能していたくなる40分だった。
4月20日には会場を渋谷REXに変え、MAMA.と【ODDLY】、30日には池袋Black Holeにて、赤い幽霊とカリソメと【GHOSTED】を開催する。
そして、5月28日には満を辞してDEBUT ONE -MAN【FüR YOU】を予定しているFUR。初となったファンミーティングがソールドアウト、ここまでライブの本数はそこまで多いとは言えないが、2マン、3マンで鍛えられたFURに出会うことが出来るのではないだろうか。
そして16日に開催された2回目となるファンミーティングで開催が発表となった恵比寿リキッドルームでの主催公演。
まだ走り始めたばかりのFURではあるが、1歩の歩幅が早いように感じられる。FURの5人のスピードに置いていかれるな!
骨太ロックな透明少女、妖艶なFURが繰り広げた【SICK POP】。交わらなさそうな2バンドが、それぞれの方法で「やみ」を晴らす、そんな1日になったのではないだろうか。
SET LIST
【透明少女セットリスト】
SE-evergreen
1.evergreen
楽器隊
2.アイスクロール
3.私のから騒ぎ
-SSE-short
4.哀詩
-MC-
5.バクダン
6.本命トラップ
7.いい子
8.愛情low bot
ラスト煽り
9.さぬきバックドロップ
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【FURセットリスト】
SE
1.DROP
2.RU-TU-TU
MC
3.唇
4.VENOM
5.横顔
MC
6.IKON
7.Für you
8.RU-TU-TU
透明少女INFORMATION
【透明少女LIVE】
2026.6.27(土) 阿倍野ROCKTOWN
ニューワンマンショウ「ヒミツ」
HP:https://tomeishojo.wixsite.com/official
FUR INFORMATION
【FUR LIVE】
2026/4/20 渋谷REX
【ODDLY】
FUR / MAMA.
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2026/4/30 池袋Black Hole
【GHOSTED】
FUR / 赤い幽霊 / カリソメ
2026/5/11 西荻BETTY ROOM
FUR FAN MEETING 定期公演【LOUNGE #No.3】
2026/5/28 池袋Black Hole
FUR DEBUT ONE-MAN【FüR YOU】
2026/6/22 恵比寿LIQUIDROOM
FUR FIRST INDEPENDENT EVENT【MULTIPLE ROOMS】
FUR / MAMA. / KAKUMAY / ORSEAS / ギャロ/赤い幽霊 / 蜈蚣
https://eplus.jp/fur-first-independent-event/
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【FUR RELEASE】
2026.03.10(Tue) Release
1st Digital Single【 RU-TU-TU 】
https://linkco.re/z1Yd83M1
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FUR Official HP : https://fur-official.com/
FUR Official YouTube: https://www.youtube.com/@FUR_
FUR Official X:https://x.com/FUR_OFFICIAL_X





